ぬか漬けのある生活、はじめませんか。
つい先日は5月8日。ぬか漬けの日。
もうすぐきゅうりやナスなど夏のみずみずしい野菜が店頭に並ぶ季節がやってきます。生のままでも十分においしい夏野菜ですが、ぬか漬けにして味わうことでより食材の個性を楽しむことができるので、「季節の手しごと」として始められる方も多い時期ではないでしょうか。
……が、「ぬか床作りは難しい」「お手入れが大変」「毎日かき混ぜないとダメ」というイメージからなかなか手が出せない方もおられるのでは。
実はそれ、ひと昔前の話。
今は1年中温度管理がしやすい環境を作れるので、気軽にぬか床を扱えるようになってきているんです。
専用容器もあれば、買ったその日からすぐ使える熟成ぬかも手に入りますし、毎日の管理が大変になったら冷凍もOK。冷蔵庫で管理されている方も多いのです。自家製のぬか漬けを作るのは、それほど難しくありませんよ。
今回は、気にはなるけど、どう始めたらいいか分からない、そんな方に向けたぬか漬けのお話です。
ぬか床さえあればOK
精米する際に玄米から取り除かれる外皮が、「ぬか」です。
そして、「ぬか」に水や塩を混ぜて発酵させたものが、ぬか床です。
乳酸菌や酵母菌を豊富に含んだぬか床に野菜を漬ければ、風味豊かなぬか漬けが出来上がります。さらに、ぬか床に昆布やかつお節、干し椎茸などを加えると、旨味や香りを足すこともできます。
ぬか漬けが体に良いとされる理由はビタミン・ミネラルが豊富なうえに、食物繊維、鉄、カルシウムなどの栄養素も含んでいるところ。
さらに、野菜を入れることによって発酵が進み、乳酸菌・酵母菌・酪酸菌などが増加して、さらに野菜へと染み込んだ発酵食品であるぬか漬けは、腸内環境を整え、免疫力アップも期待できると言われている人気の食材なのです。
また、料理の際に余った野菜もそのまま漬けておくだけでいいのでとっても合理的。SDGsが謳われるよりずーっと前からあるこの食文化は、日本の伝統文化ともいえますね。
季節の味をぬか漬けでおたのしみください
ぬか漬は一年中楽しめます。とはいえ、やっぱり手に入りやすく美味しい旬ごとの野菜がおすすめ。ぜひ季節に合わせたぬか漬けにチャレンジしてみてください。
春野菜のおすすめのぬか漬け
春野菜なら春キャベツ、セロリ、アスパラガス、新玉ねぎ!!春キャベツは水分が出やすいので予め塩もみし、少し水分を出しておくのをお勧めします。
新玉ねぎは辛味があるので、小さく4等分に切って、漬け時間を少し長くしすると食べやすくなりますよ。玉ねぎの白っぽさがなくなって、透明感が出てきたらOKです。
夏野菜のおすすめのぬか漬け
定番のきゅうりはぬか漬けの中でも一番早く漬けあがりますし、簡単なので、特におすすめです!!
なすは色が変色しやすいので、最初は塩もみした後、しばらくしてから漬けると漬けやすいですよ。やや苦味はありますが、ゴーヤもおすすめ。同じ大人味であれば、ミョウガもぜひ試していただきたい!
我が家では、ピーマンやパプリカも子供たちに人気です。
あとは何と言ってもミニトマト。家庭菜園で大量のミニトマトが、、、という時にも少し味が変わって飽きずに食べることができます。ただし、新鮮な傷のないものを選んでくださいね。
秋野菜のおすすめのぬか漬け
実は根菜もいけちゃいます。
ぬか漬けのイメージがないかもしれませんが、カボチャも美味しくいただけます。ぬかに漬けるので、少し硬めにレンチンか茹でて漬けてみて下さいね。
あとは、きのこ類。マイタケやエリンギはそのまま漬けてもらうと、きのこの旨みグアニル酸がぬか床にも旨みを与えてくれるので一石二鳥です。半日から1日漬けると美味しく仕上がりますが、味が入りやすいので早めに食べきるのをおすすめします。
冬野菜のおすすめのぬか漬け
冬野菜のオススメぬか漬けはかぶ、大根です。定番中の定番として、ぬか漬けとしても馴染みのあるものですが、ラディッシュやカリフラワーなんかもぬか漬けとして美味しく頂けます。
ぬか漬けにしては意外な野菜も多いと思いますが、どれも美味しく漬かるので、お好みの食材を試してみて下さいね。
ぬか床作りが難しいという方には、、、
とはいえ、まだまだぬか漬けの敷居が高いと感じられて、手が出しにくい、、、という方もお聞きします。そんな方におすすめなのが、熟成済みのぬか床です。
生ぬかから作り始めると、色んな段取りを踏んで、実際に野菜を漬けられるぬか床になるまでに1ヶ月ほどかかります。
やはり初めて挑戦する場合には特に手間がかかると感じるかもしれません。しかし市販の熟成ぬか床を使えば、そのまま野菜を入れるだけですぐに美味しい自家製ぬか漬けが作れますよ。
色んな会社さんから、熟成ぬかが出ていますので、調べてみてくださいね。
私のおすすめは、こちら。
こちらのぬか床は、実際にお漬物を作る過程の中で生まれたぬか床なので、天然大根の中の甘みや旨味成分も糠に入り込んでいて、しっかり乳酸発酵したぬか床となっています。
サイトには動画もありますし、とてもわかりやすい説明書が付いていて、漬け方はもちろん、ぬか床のお手入れ方法、トラブルに対しての対処法、アドバイス、お野菜別のつけ時間も分かりやすいですよ。
保存は冷蔵庫。1日おきにかき混ぜればOK
ぬか床にとってよくないのは急激な温度変化。なので、床下という一定した気温のもとで管理されてきたという歴史があるのですが、現在のマンションなどの集合住宅は気密性が高く、夏場は高温になりよくない影響もあります。
その点、一定の温度を保てる冷蔵庫はその心配がないのです!!常温で作るより減塩にできるのも良い点ですね。
冷蔵庫で漬けるときのポイントは、
1日おきに混ぜる
週に一度は常温に出して、朝晩2回のかき混ぜを
2〜3ヶ月に一度大きなお鍋やボウルに出して混ぜてあげると、菌が均一になって発酵も進んでぬか床が安定します
冷蔵庫でぬか漬けを作る場合は、常温でつけるよりも時間がかかりますが、その分、ぬか床を毎日かき混ぜたりしなくてもいいので、常温でつけるよりも手間がかかりません。
対して、常温(気温25℃想定)でぬか床を管理する時は、漬け時間が約半分ですみます。そのかわり、常温で漬ける場合は乳酸菌等の活動がとても活発になるため、ぬか床は毎日底からよくかき混ぜてくださいね。
ご自分のお好みのぬか漬けを見つけて楽しんでみて下さいね!
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