なぜ算数って勉強するの?餃子編
「なんで算数って、数学って勉強するの?」って聞かれたら
少し肌寒くなったとたん布団から出たくなくなる八柳です。
まだ冬が来てないとか恐怖・・・。
さて、不登校の話題とか、宿題反対!みたいな話ををよくするので
「勉強が意味がないと思ってるの?」
みたいなことを誤解されがちなのですが、
僕自身、元々は数学教師なんて職業についていたもので
今、児童福祉の仕事をしていますが、
プログラミングで便利ツールを作るのに数列を使うどころか、
子どもたちに日常的にプラレールを作るのにさえ、三角比をつかい
(サイン コサイン タンジェントってやつです・・・)
三角比使わずに幼少のころどうやってプラレールを作ってたんだろうって思います(苦笑)
僕が職場で作ってるプラレールはこんな感じです。
「数学って必要ないじゃん」って言葉に対して
「わりと高校の数学、日常的に便利だと楽しいよ?」って発想って
数学が好きで日常で毎日楽しんでいる人の発想で大人でも
「プラレールに数学って使える」って話をしてもドン引きだと思う。
数学教師はいろんな子どもに数学の勉強が大事だと説明できるエピソードをストックしないといけない
僕は数学がめちゃくちゃ好きなので「数学なんて必要ない」って言葉がすごく嫌い。
でも、算数や数学の楽しさをつたえずに詰め込みで勉強する子どもが多い昨今、嫌いになられても仕方がないなーと思う。
僕も体育が苦手なのもあって運動会が嫌いだし
そんな僕に教師時代の先の教師に言われたアドバイス。
「数学教師はいろんな子どもに数学の勉強が大事だと説明できるエピソードをストックしないといけない」
誰にだって苦手なこと・嫌いなことはある。
そんな中、子どもたちに算数・数学をさせるんだから、
少しでも必要があるものだって理解してもらうことはとても大切。
そのアドバイスが僕にはめちゃくちゃ刺さって、
それ以降、いろんな子に「なんで算数・数学を勉強しないといけないの?」
って聞かれるたびにすぐにその子一人一人に納得がいく言葉が出るように
「なぜ、必要なのか」「どんなときに使うのか」を沢山考えた。
芸人さんが好きな子どもだったら
「北野武さんがね~」「西野さんがね~」
と数学を駆使している芸人さんの話をしたり
You Tuberが好きな人には
「You TubeをやっているGoogleって天才的な数学者の集まりで」
って話をしたり、
ポケモンが好きな人には
「ステルスロックって技は8分の1体力が減るから、4n+1調整ってのをしてね」
って話をしたり。
算数・数学が本当に苦手な子にするのは
餃子屋さんでバイトをしていた時の話。
とある餃子屋さんでオープニングスタッフとしてバイトに入ったことがあった。
バイトは皆、素人。
社員さんもなんだかギクシャク。
有名チェーンの新店なのでめちゃくちゃ忙しくて
バタバタしている上、空気が良くない現場だった。
そんなお店に3ヵ月くらいしたころ新しい「副店長」がやってきた
その副店長はあらゆる作業やモノの配置を見える化して
明るく気配りができ指示も的確。
正にスーパー副店長だった。
その副店長。中卒で、中学時代は全然勉強をしてこず、
やんちゃしたあとは餃子屋一筋だったらしい。
店長も良い人だったけどバイトはみんな
「この副店長こそ店長の器では?」と心の中で思っていた。
副店長もがんばって店長に昇進したいそう思っていた。
ところが試練にぶち当たる。「店長試験」に電力計算の課題がでたのである。
副店長の試練と責任者の仕事
店長試験に電力計算?と思うかもしれない。
でも、想像して欲しい。
いろんな調理器具が並ぶ厨房。
しょっちゅう、停電する店ってお客さんとして通いたくないじゃん。
ブレイカーがとびまくって機械が壊れまくる厨房、
商売にならないし、いつか感電死する・・・。
お店の責任者たる店長に必須のスキルだったわけである。
ただ、テストの内容は中学程度の数学と理科の基本。
中学2年生中間試験と比べるとすごく簡単。
でも副店長が中学時代に勉強していなかったことが、まさかここで響くことになる。
役に立たないと思っていた数学が夢を叶える直前に壁として立ちはだかったのだった
でも、副店長の僕が尊敬しているポイントとしては僕らバイトに数学を教えてもらいながら仕事の休憩合間に勉強しだしたところである。
プライドが高い人なら、夢のためとはいえ、かなりの年下のバイトに中学数学・理科の問題集を片手に「教えて」なんて言えない。
自分が社会的に「知ってて当たり前」と思われていることを人に聞くのはバカにされそうで怖いはずだ。
その後、店長試験の結果を聴く前に餃子屋さんのバイトを辞めてしまったので、試験の結果がどうなったのかは知らない。
ただ、結果はどうであれ、スーパー副店長の勉強する姿勢をみたからこそ、
自分より若手と接していてプライドが出てきそうになったとき「アカン」って思えるようになったし、
何よりも算数・数学が苦手な子どもたちが嫌な顔しながらも、机の前に向かってくれる要因の一つにはなっている。
みなさんには「数学がこんなときに役にたった!」「こんな時に数学を役立てている!」というエピソードはありますか?
もしあれば教えてください!
良いアイデアがあれば、明日すぐ、勉強渋る子どもたちへ語り聞かせます!
不登校について考えるための映画『絆王子と無限の一歩』
クラウドファンディングを2022年10月22日まで実施中!
よろしければご支援よろしくお願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?