【絵本レビュー】にんじん
「にんじん」
せなけいこ/作
福音館書店
「いやだいやだのえほん」シリーズの一冊。
せなけいこさんの、貼り絵がとっても可愛らしい絵本です。
「にんじんすきなこだあれ?」という問いかけに、いろんな動物が出てきて、おいしそうに食べるんです。
ちいさいにんじんはねずみさん、おおきいにんじんはぞうさん。
他にも、うまさん、きりんさん、ぶたさん、かばさん、おさるさん、うさぎさん…子どもの好きな動物がたくさん。
最後に出てくる、この子はだれかな?
思わず、聞いている子どもの名前を呼んであげたくなるような締めくくりです。
この絵本、というか、このシリーズ全体にいえることなのですが、押し付けがましいところが全くないのがいい!
にんじんを頑張って食べようね、とか、体にいいから食べてね、とかじゃない。
好き!大好き!
だから食べる。
おいしいねっていいながらみんなで食べる。
食べる喜び、味わう喜び。
それが一番なんですよね。
まして、この本を読むような幼い子どもには、いつだって「好き」から全て出発してほしいなと思うのです。
なんやかんや理由をつけて何かしなきゃいけないと考えるのは、結局大人の理論なのかもしれませんね。
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