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HSPのライトサイドとダークサイド"傷つきやすいナルシスト"

HSPについて「おさらい」

「敏感な人」「繊細さん」などの言葉で近年話題となったHSPという言葉ですが、今回はHSPのライトサイドとダークサイドをご紹介しようと思います。

HSPは1996年にアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン氏が提唱した言葉です。

アーロン氏のホームページ文章を一部引用すると、下記のようなことが記載されています。

・HSPは、全人口の15~20%に見られる
・病気ではなく先天性の特性である
・生物学上、100以上の種に存在する
・注意深さは生物の生き残り戦略である
・情報を深く処理し、深く思考できる


また、アーロン氏のホームページには「Comfort Zone」というニュースレター、ブログがあります。

HSPについて、より詳しく知りたい方のために、↓にアーロン氏の本を紹介しておきます。

HSPのライトサイド

HSPの主なメリットは、

「頭脳労働に強い」
「学習能力が高い」
「コミュ力が高い」
「ストレスを引換に高い能力を発揮する」
「継続力がある」
「少人数に強い」
「外向性が高い」


などがあります。

上記の能力を活かすことができれば、HSPの人は、そうでない人よりも楽しく豊かに生きていくことができるかもしれません。

HSPのダークサイド

HSPのダークサイドを語る上で、忘れてはならないのが、「傷つきやすいナルシスト(Vulnerable Narcissist)」の存在です。

「傷つきやすいナルシスト」は、以前からHSPと関係性が強いと考えられています。

HSPの特性が強まるほど「傷つきやすいナルシスト」になりやすく、興奮しやすい、怒りっぽいHSPの人も注意が必要です。

「傷つきやすいナルシスト」の口癖と雰囲気

「傷つきやすいナルシスト」は、「私はHSPだから特別」と自分を秀でているかのようにアピールしたり、「他者より弱いから特別」と自分を特別視して周りを見下すような態度をとることがあります。

「隠れナルシスト」と呼ばれることもあり、外見的には内向的で自信がなく、不安そうに見えます。

「傷つきやすいナルシスト」は、基本的に「自己愛性パーソナリティパターン」と同じ不安要素を持っているのです。

「傷つきやすいナルシスト」と「自己愛性パーソナリティパターン」の共通点

・優越感を維持する行動
・強い承認欲求
・共感性の欠如
・自身の能力の過大評価、誇張
・他者を過小評価する傾向


などがあります。

「傷つきやすいナルシスト」の特徴

・内気に見せる
対話の展開を意図的にコントロールしたり、少人数でのコミュニケーションを好みます。

・批判に敏感
根本的には不安であるため、批判に過敏で極端な反応をします。

・高レベルの不安
本来ナルシストは自尊心が高いですが、「傷つきやすいナルシスト」は彼らよりも自尊心が低く、普段から意識的に自分の不安を取り除こうとしています。

・利己的な共感
見た目は共感を示しますが、その後に注意を受けたり、さらなる情報を得た際、急に拒絶することがあります。

・誇張された自己重要感
1 対 1 の場面で、自分の優位性を強調することがあります。また、相手の話し途中に目を丸くしたり、あくびなどの仕草で、「自分が重要である」という感情を示すこともあります。

・賞賛への過剰な欲求
注目や同情を得るために感情の乱れを共有してきたり、他人が注目されている状況から逃避することがあります。

「傷つきやすいナルシスト」と「ナルシスト」の共通点

・私は特別という意識
・強い権利意識
・間違いを人のせいにする
・自分に否定的な相手を激しく攻撃する
・個人の利益のために人を利用する


などがあります。

「傷つきやすいナルシスト」の原因

原因は現在も研究中ですが、以下のようなものが挙げられます。

・家族、家庭環境(後天性)
不安定な家庭環境や、極端な賞賛や甘やかしが脳の発達の中断を招き、発症に寄与する可能性があります。

・脳の異常(先天性・後天性)
ナルシストの脳は、認知と感情制御の領域で灰白質が減少していることがわかっています。この脳領域は、ナルシストに欠如している「共感」と「同情」に結びついているのです。

「傷つきやすいナルシスト」の対処法は↓をご参照ください。

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