身近にある不安「ガスライティング」に対応する効果的な方法
ガスライティングは、対象者の思考、感覚、行動を制御するために、騙しとコントロールを意図的に利用する感情的な虐待のひとつです。
虐待的な人間関係の
全般に言えることですが、被害者が自分の行動を認め、助けを求め、変化を起こすことを心に誓わない限り、他者が無理矢理に被害者と加害者との関係を終わらせたり、抜け出させたりすることは困難です。
なぜなら、被害者は加害者を恐れているか、回避することが安全策ではないと感じているため、自分の懸念を他者や周囲に知らせることが難しいという複雑な感情があるからです。
他人が被害者と加害者との関係を終わらせることができる場合もありますが、被害者自身が「関係を終わらせたくない」、または「終わらせる必要がない」と考えている状況もあります。
今回は、このような場合のガスライティングにアプローチする方法と、その強烈な悪影響から身を守る方法をいくつかご紹介します。
ガスライティングに対応する効果的な方法
1.ローカルルールの設定
ガスライターとの関係の「ローカルルール」を設定します。具体的には、「この行動はOK、この行動はNO」というようにです。
ローカルルールは「自分で自由に設定するルール」ですから、設定さえしておけば、どんな人にでもNOと言うことができ、無礼な態度や失礼な対応にも対抗することができます。
それにより、人間関係においての独立性とアイデンティティを維持することができるのです。
健全な人間関係には、両者が安全で、協力関係にあり、尊重されていると感じることを保証する、明確で一貫したルールが必要です。
2.すべてに同意しない
ガスライティングは主に、被害者の認知をガスライターにとって良いものに意図的に変更する行為です。
つまり、被害者に対してガスライターが、信じるものや何かを知覚する方法を変えさせる試みなのですが、「2人が異なる視点を持つこと」は、いたって健全です。
人間関係が機能するためには、完全に意見が一致する必要はなく、むしろ全てが完全に同意できる関係の方が不健全と言えるでしょう。
人間関係において、相手に認知や認識を変えるように説得されたり、圧力をかけられていると感じたら、「反対をすることや、異なる意見を持つことは問題ではない」と言うことを繰り返して、会話を断ち切るようにしましょう。
3.サポートの強化
多くの場合、不健全もしくは虐待的な人間関係にある人々は、既存のサポートシステムとして存在する友人や家族から切り離されます。
もちろん、既存のサポートシステムを維持することも重要ですが、新しいサポートシステムとして、別の視点を持つ他者の意見を得ることも重要です。
頻繁にガスライティングをされている人は、新しいサポートシステムによって、現状の認知や真実であると思っているものを照らし合わせ、検証するのに役立つのです。
4.直接的なコミュニケーション
健全な人間関係は相互作用があり、両者の感情、欲求、ニーズに対応することができます。
自分を主張する行為は、積極的に自分に必要なものや欲しいものを求め、自分の感情や考えを表現する直接的でオープンなコミュニケーション方法です。
ただし、気をつけなければならないのは、「自己主張は攻撃ではない」というところです。
積極的で直接的なコミュニケーションのポイントは、相手を尊重し、相手がどのように考え、感じ、何を望んでいるかを理解しながらおこなう必要があるのです。
5.個性を維持する
「個性を維持する」ということは、例えそれをガスライターが好まなくても、自分が好きだと感じ、興味を持ち、楽しいと思うことをやり続けるということです。
個性の維持は、自分が信じるものとのつながりを保ち、自己表現の方法を身に付け、自分というユニークな存在を保護することも意味するのです。
助けを求めるタイミング
多くの場合、被害者は、ガスライターとの関係が終わるか、専門家や信頼できる友人や家族と、その経験を共有するまで、感情的な虐待に気付きません。
ヒントとしては、人はガスライティングをされている時や、その瞬間、激しく感情が混乱し、相反する思考や感情を頭の中でいっぱいにするということです。
このような状態の時、信頼のおける既存のサポート(家族、友人)や、専門的な知識のある人などに相談することをおすすめします。
特に専門的な知識のある相手であれば、感情的なサポート、情報の統合、癒し、次に何をすべきかを明確にするプロセスを提供することが可能です。
そもそも、人間関係について多くの苦痛や混乱を経験している人は、信頼のできる他者に助けを求めることを検討すべきでしょう。
一人で不安なのであれば、複数人で相談をしても良いと思います。
さいごに
ここまで御覧になった方は、すでに理解されているかとは思いますが、ガスライティングは、自己評価、自尊心、健康など、被害者の人生に多くの害を与える可能性があります。
幸いなことに、ガスライティングやその他の精神的虐待の犠牲者は、専門的な知識のある人や、信頼できる家族、友人などの助けを借りて、これらの経験から回復することができます。
また、精神的な虐待から回復した人は、自分の経験から学び、同じような状況や状態の人を守ったり、救うことができる術を身に付けた存在となるのです。
精神的、認知的な虐待による被害から多くの人々が守られ、被害にあった方々の回復が一刻も早くできるような世の中をつくっていきましょう。
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