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マネースクリプト「金銭的ドリームキラー」の撃退法

マネースクリプトとは、簡単に言うと「お金に対して無意識的にどう考えているか?」というものです。

①金銭忌避:お金=悪、「自分は高収入に値しない」
「お金は恐怖、不安、不快のもとだ、お金持ちは悪い人で、簡素な生活が美徳なのだ」と信じている。

②金銭ステータス:人の価値=お金の量、「お金はステータスだ」
この考えの人は、低収入、低資産、借金、ギャンブル依存などに陥りやすいリスクがある。

③金銭崇拝:幸せの鍵=お金「ほとんどの問題は、お金が解決する」
同時に、「どれだけお金があっても100%は満足できない」とも考える2面性を持つ。

④金銭警戒:貯蓄=最重要、「仕事、自身の経済状況に敏感」
貯蓄性向が強すぎると「人生が楽しめない」というデメリットがある。

*上記の分類は、必ず4つのいずれかに当てはまるのではなく「どの傾向が強いか」など、人によって組み合わせや違いがあります。

お金を稼ぐ人、稼ぐ会社は悪?

人間は、「お金を稼ぐことに対してネガティブな感情を持つような固定観念」があることが様々な研究で言われています。

エラスムス・ロッテルダム大学の研究では、被験者にフォーチュン500(全米上位500社の総収入に基づいたランキング)を見せて、「この会社はどれぐらい儲けているか?」を予想してもらった後、その企業に対するイメージを聞きました。

すると、「実際の計上利益などは関係なく」儲かってるイメージが強い会社ほど、「悪いことをしているんじゃないか?」と思う傾向があったそうです。

それはつまり、私たちは「儲かっているor儲かってそう」に見えるものに対して、ネガティブな感情を持つということです。

稼ぐ対象に対してのネガティブ感情をマネースクリプトで考える

上記のネガティブ感情は、マネースクリプト(無意識でのお金に対しての考え)で説明することができます。

稼ぐ対象に対してのネガティブ感情は、マネースクリプトの①金銭忌避なら「お金=悪」ですから、悪に対してネガティブになるのは当然の感情です。

②金銭ステータスなら「人の価値=お金の量」なので、「私よりも稼ぐつもり?」とか「競走相手が増えるし、お金の総量が減るから困る」となりやすいでしょう。

③金銭崇拝も「幸せの鍵=お金」ですから、②と近い感情がネガティブ感情に繋がる可能性があります。

この中で唯一、適度な④金銭警戒であれば、「貯蓄=最重要」なので、お金を稼ぐ対象に対してネガティブ感情が湧きずらいと言えます。

いずれにせよ、自分のことしか考えない利己主義の様相が強く出れば、相手のゴールや目標、改善を邪魔したり、足を引っ張るようなことをする可能性が高いと考えられます。

マネースクリプトを前提にしなくても、実際に、利益を得ることが悪で、無償・無料で提供することが善という感覚はあると思います。

また、「お金が前面に出る」と、イメージが悪く感じてしまうのは、そのような背景があるからでしょう。

「金銭的ドリームキラー」の存在

例えば、「今の会社から独立して起業する」とか、「今の給料や待遇などを良くするために転職したい」「今よりもっと良く(金銭面で)なりたい」みたいなことを言った時、周囲の人たちが止めに入ったり、足を引っ張ったりすることがあります。

こういった「金銭的ドリームキラー」は、お金を稼ごうとしている人に対し、上記を踏まえた無意識的なネガティブ感情を持つので、「オートマチックに邪魔をする」のではないでしょうか。

もしもあなたが、起業、独立、転職など、金銭的に良くなろうとした場合には、この「金銭的ドリームキラー」がほぼ必ず発生すると心にとめておくべきでしょう。

もちろん、ゴールや目標を普通に邪魔してくる「ドリームキラー」の存在も忘れてはなりません。

「金銭的ドリームキラー」撃退法

一般的なドリームキラーと共通した最大の撃退法は、「自分のゴールを他人に言わない」というものがあります。

これは、自分の行動や方向性などが相手に知られなければ、相手は邪魔のしようがないという
ことです。

何かを本気でやりたい場合、信頼のおけるコーチングのスペシャリストか、本気で必ず応援をしてくれる相手(イエスマンという意味ではない)以外には、自分のやりたいことを伝える必要はありません。

他に撃退法として、上記の研究では「お金を儲ける長期的なメリットをプレゼンする」という方法を提示しています。

プレゼンの例としては、「起業をして、良い商品やサービスを提供できるようになれば、多くの人たちが喜ぶ社会になる」とか、「たくさん儲かれば、商品やサービスを安く提供することができるメリットがある」などがあります。

それでも邪魔するようなことを言う相手は、「あ、用事があるんで」と言って、その場から立ち去るべきでしょう。

また、現状「稼ごうとしても稼げない」人は、お金儲けや稼ぐことに対するネガティブ感情がどこで働くのかをチェックすると良さそうです。

お金に対してのネガティブ感情に気がつくだけでも、「稼げない人」の心の位置から脱却する糸口になる可能性が高いはずです。

いま一度、簡単な指標をお伝えすると、「利他的に稼ぐのであれば良しとする」という心の位置が「稼げない人」には力になるかと思われます。

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