職場と家族の距離

 最近見た面白いニュースで、
子供が将来なりたい職業に「会社員」が上がってきたそうです。
理由は、「家で働いているお父さんの姿を見て、かっこいいと思ったから」だそうです。
この色々と難しい時に、なんか良いニュースを聞いたなぁと思いました。

もしも在宅勤務というきっかけが無かったら、子供から見たお父さん像は
・いつも疲れている。
・土日は遅くまで寝ている。
・酔って帰ってくる
・お母さんに怒られている などなど

どちらかというと、良い印象を子供に持たれていなかったお父さんの立場が、
仕事をしている姿を見せることで緩やかに上がってきてると感じます。

人が何かを一生懸命やっている姿はかっこいいです。
忌野清志郎さんが歌った「昼間のパパは〜ちょっと違う〜」という曲で言われた通りです。

もしも、この在宅勤務の動きがなかったら
子供に働いている姿を見せることができたでしょうか?
日本で「職場に家族を呼ぼう!」というイベントを行うという話はあまり聞きません。仮に聞いたとしても色々な制約があったりします。

子供たちが会社に行く機会は社会科見学くらいで、
知らない子のお父さんが働く姿を見ることになります。残念ながらお父さんを見直すきっかけにはなりません。

アメリカの会社は違いました。
ある日、職場で仕事をしていたら知らない小さな子が私の座席の近くに来て
珍しそうに私を見ているのです。

「誰?」もちろん思いました。

すると、同僚が「ごめんごめん」と言いながら来て
その子を抱っこしました。

話を聞くと、Child care(日本でいう保育園)に子供を迎えに行ったのだけど、
どうしても会社に戻らないといけないので、連れてきたというのです。

他にも、職場を移動していたら別の同僚が子供を連れて職場を歩いていました。
そしてお子さんに「日本人の友達」と紹介されました。

キューブと言われる個人に割り当てられた仕切られたスペースの中で椅子に座って子供が待っていると言う光景は、結構な頻度で見かけました。

実際に親が働いているところを子供たちが見ることができるのです。

最初は子供を連れてくることで「セキュリティーの問題」や「騒音」などあるのかと思っていましたが、少なくとも子供が職場を走り回ってうるさくするなんてことはなく、子供を見た同僚たちは笑顔で子供達に挨拶していました。

むしろ、職場の空気感をよくしていたすら感じるくらいでした。
(3−6歳くらいの子供がセキュリティ的に・・・それはわかりません。多分無いでしょう)

 お父さんがどんな仕事をどういう場所でやっているかということを家族が見ることは、実は意味があることなんだろうなと思います。
そしてその姿を見せることで家の中で肩身が狭いお父さんの立場をよくするかもしれない可能性があるのだろうなと感じます。

働く人とその家族には開かれた職場環境。
こういう発想は大事なんだろうなと思いました。

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