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トルコ上空でシンガポールの日本食レストランについてイギリス人に詫びを求めれる【卒業旅行記#02イギリス】

卒業旅行の最初の目的地、ロンドンに到着した。

テンション的にはさっきまでは「ロンドンに到着した!!!!!!」という感じだったのだけど、いかんせん、眠い。
ちらと画面右下のPCの時間を見ると日本では今3:38。眠いはずだ。

13時間のフライトがはじまる


乗り継ぎのシンガポールからロンドンまでは13時間。
13時間の長旅に向け、私が選んだのはその時まだ全部が空席だった3人掛けの窓側の席だった。
窓側で雲を眺めながらノスタルジーな気分になりたい願望と、「1人分席埋まってたら、敢えてその横とらないだろう!」という思惑からだ。

当日、搭乗券の示す席に行くと、そこには20代くらいのほっそりとしたブロンドの長髪が素敵なイギリス人の女の子と40代くらいのメガネをかけたアメリカ人のおっちゃんがいた。
丁度私が着いた時、女の子が「窓側いいよ!」とか言っておっちゃんに窓側を譲ってた。

いや、まてまて。

「いいよ!」じゃなくて、そこ、私の席。

座ろうとするおっちゃんに、
「ごめんなさいそこ私の席なんですよね…」と割って入る。
すると、イギリスの子が「え、ほんと?あ、ごめんなさい!」といって通してくれた。
ひとまず、安心。

飛行機が出発してしばらくすると、晩御飯が運ばれてきた。デザートにはチョコレートケーキ。

フレンドリーな女の子から「これおいしそうだね」と話しかけられる。
「あ、わかる私も同じこと思ってた」といったところから会話が始まり、「ロンドン住んでるの?」とか「そっちは観光?」とか、他愛もない話をする。

トルコ上空でシンガポールの日本食レストランについてイギリス人に詫びを求めれる

親睦が深まってきたところで、私のクレカが使えなくなってる話をした。
昨日シンガポールでオンライン決済をしようとして使えなかったので、ロンドン着いてから使えなかったらどうしよう、と結構焦っていた。
飛行機の座席背面に取り付けられている画面は、現在だいたいトルコの上空にいることを示していた。

「シンガポールで使えなかったんだよねえ。ちょっと困ってるんだ〜。」というと、
「あ、私たちもシンガポールで使えなかったよ!」と返ってきた。意外な答えに、「え、そうなの?」と聞き返す。

「うん。ちなみに、日本食レストランで使えなかった」
「エー、それはなんか日本人として申し訳ないナアー。」
「うん、あなたは申し訳なく思うべきだよ」(きっぱり)
「え?そうカナ???」

イギリスの子はくっくっくと笑っていた。
皮肉っぽいジョークを言うのはイギリス人だからなのか。
彼女は続けて「まあ、味は美味しかったし。それにあなたのクレカも大丈夫だよなんとかなるよ。」とにこっとし、許すと同時に励ましてくれた。優しい。

晴れたロンドンに到着

そうこうしているうちに、ロンドンについた。
長時間の移動はかなり好きで「あと10時間くらい移動させろ」と思っていたものの、敢え無く予定時刻にヒースロー空港に到着。

到着したロンドンは晴れていた。
アメリカ人のおっちゃんに「あんたラッキーだな。でもロンドンが晴れてるなんて変だな、ハハ」と言われる。

おっちゃんには数時間前に「食べるの好き?」と聞かれたので、好きだと答えると、「そっか。それなのにイギリスに行くなんてかわいそうになw」と憐れまれもした。
かわいそうでラッキーな女認定を受けた。

飛行機が止まり、乗客が降り始めた。
かわいそうでラッキーな女こと私は、二人に「君らの隣でラッキーだったよ~」と告げ、手を振って別れた。
(その後入国審査に向かう列で遠くの方に彼女らをみつけたら、あちらもこちらに気づき、ブンブン手を振ってくれて嬉しかった。)

クレカの復活

クレカは、イギリスガールの言うように、なんとかなった。
空港について、入国審査を終え、祈るような気持ちで自動販売機からクレカを使って水を購入する操作をした。

買えた。

あまりに嬉しくて水の写真を撮った。

クレカで買えた水

どうやら、クレカを使おうとしたお店と私のクレカの相性か何かが悪かっただけで、クレカそのものに問題は生じていなかったらしい。
本当にほっとした。

大人なので平静を装っていたが、脳内は大歓喜である。

クレカ使えた!!!!!!!!!!!!!!

私は真面目が売りの女なので、飛行機でクレカが使えない場合に取るべきTODOリストまで作っていたのだが、それももう使わなくてよくなったらしい。良かった~。

地下鉄に乗り込む

その足で、ホテルに向かうために地下鉄駅に向かう。
一度外気に触れる場所に出る。晴れていて、空気の冷たさが心地よい。
上機嫌で地下鉄乗車カードの購入に手間取ってる日本人を助けつつ、華麗に地下鉄に乗り込む。地下鉄がするりと発車する。

地下鉄カード。購入のためのカード差し込み口が少しわかりづらかった。


地下鉄の窓からの夕陽


窓から、イギリスの景色が流れていく。
無事イギリスにたどり着いた高揚感と、晴れていることに対する嬉しさからぼうっとしてしまう。ぼうっとしていたので案の定、降りるべき駅で電車を降り過ごす。

ホテル到着

今夜の宿

予定時刻から20分ほど遅れてホテルに着いた。

入り口から可愛い。受付でラブリーな奥様が出てきてサインなどを済ませる。

予約時に現地支払いを選択していたので、緊張しながらクレカを差し込む。永遠にも思われた「読み込み中……」の表示が変わり、ぴこん、とチェックマークが現れる。
使えた!ほっと息をつく。

お部屋の案内を受けて、「あなたのお部屋最上階なんだけど、うちエレベーターないの!ごめんなさいねえ」と言われる。上等だ!と登り始めるも、最後まで登ったころにはHPを使い果たした。ばたん、とベッドに倒れこむ。

お部屋。かわいい!

長い一日だったが、やれやれなんとか一日を終えられそうだ。

ヨーロッパ旅行はここから一か月。

ロンドン>ブライトン>パリ>ユトレヒト(・アムステルダム)>ハンブルグ>コペンハーゲン>イェーテボリ>ストックホルム>ヘルシンキ

という旅程だ。7カ国、10都市。

まあ、今後もたぶん何かしらトラブルは起こるんだろうなと思う。
けど、楽しいこともあるんだろうなと思っている。Adventure awaits!だ、と以前フィンランドのホストファミリーがかけてくれた言葉を思い出す。

無理せずに、ゆっくりとみたいものをみて、やりたいことをやれたらいいな。

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