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Irasshaiへ

8月の頭に、フランスのパリにIrasshaiという、日本食をテーマとしたお店がオープンしました。喫茶、食堂、レストラン、キオスクと日本食の幅を空間とメニューで表現した素敵な場所です。1月に打合せへ行った時はまだ工事中でした。

昨年6月に店内で使うインテリアや食器などのセレクトのために日本を訪れた方が、Merciのファウンダーの一人でもある、ジャン・リュックさんです。昔日本にも住んでいたということもあり、挨拶の一言目は、対面でも電話でも、「お疲れ様です〜元気ですか〜」という。

開店前日、お疲れ様です。
フランス語が堪能な日本人のスタッフさんも。

オランダに来てから切実に思うことが、日本の食の豊かさと奥深さです。
味を何層にもできる技術、それを感じられる味覚を持った日本人としては、欧米の食は単調で、飽きがくるのが早いです。
出汁の香り、風味、伝統的な製法で作られる調味料などなど、我々は四季折々の素材を使い料理をして、五感を使い、滋味な食事ができる希少な民族と自己紹介できるくらいです。

ヨーロッパでこの日本食の味の奥深さを理解できる味覚を持つのがフランス人と言われていて、フランス人から受ける日本食へのリスペクトは非常に高いです。Irasshaiは、単純にブームとしての日本食ではなく、フランス人だから伝えられる日本食の本来の価値を様々な切り口で伝えようとしていると感じました。そのような場所で我々の食器が使われるるとのこと、大変光栄です。Hasami Porcelain, Common, Alongu, Ha` matchaを導入してくれ、またキオスクでも販売してくれています。

食器も販売しています

今回は、石州流伊佐派の磯野宗明先生も一緒に行けることになり、Irasshaiの喫茶スペースで2日間に渡り、スタッフへ美味しいお抹茶の淹れ方を直接伝授してくださいました。みなさん、正しい温度と分量の抹茶のたてかたを見ることも、飲むのも初めてで、とても集中してお話を聞かれていました。日本人が好む濃さと、フランス人が好む濃さが微妙に違うことも、擦り合わせができて、オープン前の時間に貴重な時間を設けられました。磯野先生の本が日英のバイリンガルで、今年の秋に上梓されるそうで、本の内容もお話しされていました。

抹茶を立てる温度を確認中

関係者向けにオープン前日にランチに招待してもらいました。子どもたちも一緒にカレーライス、カツカレー、照り焼き定食をいただきました。お味噌汁もお出汁が効いて、美味しかったです。食堂は、Common, 同じ波佐見焼のzentoの食器が使われていました。日本人と異なる色彩感覚が効いて、新しいイメージの定食が見れました。ルーブル美術館からも徒歩圏内という好立地です。ぜひ訪れてもらえたら、嬉しいです。

テラスもある食堂スペース
見栄えにも大喜びでした

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