レーベルと音楽出版社を作る。

レーベル始めましたはいいけれど、まず何をすべきか、、、そもそもレーベルって何なのか。まず会社を設立して「そうだ!CDが出せればレーベルだ!」と安直な考えで、僕は、まずCDを流通するインフラを整えた。

流通は、流通会社を通すので以前に数枚CDを出したことがあったウルトラヴァイヴ(現在はダイキサウンドに変更)にする。これで簡単!もう音楽レーベルになれたwさあ、次は音楽の権利を管理する音楽出版社を作るんだ!と、JASRACに電話して、、簡単に言うと、音楽出版社として登録する為にはJASRAC様に8万円の供託金をお支払いすることで、認めて頂ける。そうか!金で解決すればいいのだと、僕は雀の涙しかもらえない印税をそこへつぎ込み、ただのレーベル→音楽出版社へと、いとも簡単に進化させた。こうやって、少しずつ音楽会社としてのインフラを整えて行く。

正規出版社としてJASRACに登録すると、自分が楽曲の代表権、代表出版権を持つことができる。ただ、代表出版権を持つことは「いえーい!おれが代表っ!」って嬉しいお話では無い・・・。これ正直、大して得がないのにやることが多くて、大変なことなのです。CDをプレスした際の著作権使用料や、TVやラジオ等メディアで使われた使用料をJASRACが徴収し、その金額から6%〜25%くらいJASRACが管理手数料を引いた全額を、一旦その楽曲の代表出版権を持つ出版社へとJASRAC様は丸投げするのです。

ただ、その楽曲の権利は、たいてい何社かで割るので、、代表出版社はその受け取ったお金を各共同出版社と共同出版契約書を結んで、集まったお金を分配し、振り込まないとならない・・・。JASRACは振り分けまではやってくれないのです。因みに僕は、計算は面倒というか僕がやると間違えまくって大変なことになので、原宿にあるコピーライトセンターさんに委託し、契約書の作成や、印税の計算を全てお願いしている。ただし、全部をお願いできるというわけではなく、共同出版のサインを貰いに回る作業(全部郵送だけど)は自社でしないとならない。そして、僕しかいないので、この作業も自分でするのだが・・・ほんと泥水すすっております。華やかに曲を作ってプロデュースしまーすだなんてもんではなく、こういった雑務が割と時間を奪うのです。スタッフを雇いたくてもその費用もないし、こうゆうことをやってくれる人がいたらなーといつも思います。一番苦手なことなので(笑)

例えば、契約するプロダクションの社長がお婆ちゃんだったりしたら、アンパン食べながら「あれ?私、契約書なんてあんたから貰ってた?」とか、しらばっくれられて一向に判子押して貰えないなんて事はざらにあるのです(笑)「一ヶ月ほど前に・・・」なんてお願いしながら何とか契約書を回収し、コピーライトセンターの藤村さんの圧に耐えながら少しずつ返信をすると・・・。怒られるのが怖いのでなるべく早く何でも提出するように心掛けているのだが、やっぱり毎回何かを間違えたり、電話で話している時のスピードが早い時は、”あーー><イライラさせちゃってるーー”と、ビビりながら自分の苦手と日々向き合い生きております。

兎に角、こうゆう雑務も含めて、全部一人でやる。一つの契約書に、例えば4社入ってしまうと、一社へ送って、送り返して貰ったらまた送ってを三回繰り返す・・・早くクラウド化されろ!と毎回思うのですが、気合いがあるなら、ミュージシャン全員勝負して欲しいともやはり思うのです!今、 著作権管理団体はJASRACだけではなくてNexToneという団体もあります。NexToneに頼めば8万円の供託金はいらないので、音楽出版社をNexToneさんから始めるのも良いと思います。ゴールデンボンバーさんなどは、ネットが中心なので、実は、ネットからの収益はNexToneさんの方が多いということもあり、既にこちらに移行しています。出版社にならないと、なかなか宣伝業務に関しては難しい部分もあるので、本気で一曲に対しタイアップとったり、自分の音楽を反映させてゆきたいと思うのであれば、出版社になることをお勧めします!

これからの時代は、自分で立たないと。つまりできることなら自分で売った方がいいんです。そう言ったノウハウなんかを詳しくお伝えするサービスを作ろうと今、悪戦苦闘しております。

やはり強く思うことは、、自分の人生の舵を人に持たせたらダメだと思うのです。食い物にされてしまいます。これだけ、個人で発信できるツールが揃うと、あとは、何を発信するか、、そのコンテンツだけを考えれば良い。その内容が思いついて、実際に行動して、バンバン自分のことを売ってくれる人がマネージャーならいいと思います。それか例えば曲が書けて、書くだけではなく、その曲を売ろうとする人(僕w)とか、、タイプは様々ですが、もしマネージメントを組むなら、兎に角、個で立ってる人かどうかをまず基準で選ぶべきだと考えます。色々なタイプのマネージャーを見てきましたが、殆どの場合、自分で切り拓く力のある人はいないように感じました。企業にぶら下がって、言われたことをやる。それどころか売れてるタレントといつも一緒にいると、同列に自分のことを考えて横柄になり、だんだん雑用すらやらなくなる人も多くいます。自分がある程度のところまで行ったら、例えばアメリカで活躍する祐真キキちゃんみたいに自分で会社を作ってエージェントを雇えばいいんです。理想です。僕もそうです。日本でもそうゆう形態が増えてゆくのだと思います。最初からプロダクションに所属する必要は全くありません。最初から所属すると、実は、自分に映画主演の話が来ていたのに、日銭を稼がせる為に、裏で断られていたなんてことも起きてしまうかもしれません・・・。考えてみてください。皆んな自分が生きてゆくことで精一杯なんです。そして、状況はどんどん個人で何でもできてしまう時代に流れていってるんです。自分が相手(プロダクション)の立場だったら責めることができますか?食えなくなるかもしれないんですよ。益々、これからこの流れは加速してゆくのだと思います。だから、ちゃんと見てちゃんと判断できる人だけが、これから生き残ってゆくのだと思います。

もうこの世界は既に、”個”の時代であることに間違いは無いのだから。

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