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39歳、妊娠する7 検査と結果

NIPTを受ける。

9週から18週までであればいつでも検査できますので、予約をして申し込みしてくださいね。そう言われて渡された出生前診断NIPTについての紙や説明書を見ながら、申し込み用紙の記入欄を埋めていく。
NIPTの結果が問題なければ、両親に報告するタイミングを決めようね、と夫とも相談し、緊張と不安の中、検査当日を迎えた。

「一緒に行くよ」と何度も夫に言われたけれど、何だかなんとも言い表しがたい気持ちなんだけど、この検査は一人で行きたかった。私とお腹の中の子だけで。もちろん、最近では男性の年齢が高齢であればあるほど胎児に影響があることも分かってきていて(夫は私より5つ年上)検査結果によっては二人に責任があることは分かっていたけど、何というかお腹に宿しているのは私で、まだ小さな細胞は私の体の一部でしかないように思えたからかもしれない。閑静な住宅街にある病院は大きな産院と違って静か。ただやはり夫婦で来院している人たちがほとんどで一人待合室で待っているのはどうやら私だけのようだった。

名前を呼ばれて診察室に入ると、まずNIPTについてのカウンセリングを受けた。そして事前に受けた検査についてのテストが問題なかったこと、そしてこの検査でわかること、わからないこと、確実ではないことなどを説明され、もし何か検査結果でひっかかかった場合、追加の検査、いわゆる検査結果がかなり精密な羊水検査や絨毛検査などの確定検査をするかどうかなどのヒアリングもあった。緊張と不安はあったけど、改めて「いいですか?」と説明を受けると、不安な結果が出たらどうしようか、とそのことばかりが頭の中を反芻する。
検査自体は、母体の血液検査をしてその血液内にある胎児のDNAを採取し分析する、という方法なため、母にも子にも危険性はない。カウンセリングが終わり、思った以上にサクッと採血も終わると10数万円を支払い病院を出た。

結果と菓子パン。

▲妊娠中にゴディパンもオープン。
整理券がGETできず、なかなか買えなかったけど、チョココロネが美味しかった〜。

「結果はオンラインと来院、どっちにされますか?」さすがに体調も思わしくない妊婦の体なので、オンラインを選択し、結果が出るのを待った。結果が陽性、判定保留等でない限り、先にメールが5日前後で届きます、と言われ、つまりほぼほぼメールが届いた時点で限りなく陰性ということ。5日間は緊張し続けるのか……と検査の翌日、Gメールを見ていたら、「検査結果到着のお知らせ」のタイトルが。いや、え!?早すぎない!?え、これ大丈夫!?ちゃんと検査してる!?と早すぎる検査結果にPCの前で動揺。「ちょ、もう結果出たって」と、夫をPCの前まで連れてくると、メールを見せた。二人で顔を見合わせながら、なんでこんなに早いんだろう……と、検査方法に疑惑を持ちつつ、オンラインでの診断説明を待った。

「陰性でしたので、NIPTの検査結果では赤ちゃんには問題ないということで結果が出ております。ただ、カウンセリングでもお伝えしたように100%ではありませんのでそちらはご留意ください」と、説明が終わった後、すぐさま質問をした。「あの……結果は5日前後ということだったのですが、検査翌日にメールで結果がきていて、これってなんでこんなに早かったんでしょうか」と。だって早すぎるでしょう。すると意外な答えが。「今回、実は検査をする施設が翌日から全体のクリーニングに入るために前日の早い時間までの検査については検査結果を急ぎ回していたので本当にたまたまなんです。クリーニング以降だった場合は5日きっちりかかってしまうので」と。夫はむしろクリーニング前の機械で検査をしてよかったのか、と数日疑念を持っていたけれど、それによって検査の結果が変わるようなことはない、という説明もしてもらったので私はホッとしていた。とりあえず、これで一応(99%)はひとまずDNAレベルでは今のところ大丈夫。さて、検査結果が出たから後は両親を含め、周りにいつ報告するか、だ。本当は生まれる直前でもいいけどな……と思いながら、夫に出かけてくる、と言ってパンを買いに出た。

ああ、よかった。本当によかった。
外に出ると大きく息を吸って、お腹の底から息を吐いた。
自分が39歳で妊娠するなんて思ってもみなかった。だからこそ、このNIPTの検査は正直本当に心配していた。タバコは吸わないけど、お酒も好きだし、ジャンクフードも大好き。そんな自分が……と不安で不安でしかたなかった。心配性の夫の手前、”大丈夫よ”と言っていたけど、内心は全然大丈夫ではなかった。本当によかった、と思いながら、その日は大好きなパン屋さんでしこたまパンを買って5千円分のパンを持って帰って夫を驚かせた。


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