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19歳の自分に出会った、というお話し。

ハロー。こちら東京メタルシティ。夏の空を眺める日曜の夕方です。そちらの天気はどうかな。
冷たい飲み物でも飲みながら少しお話ししましょう。

今日は自分の昔話です。それと謝辞です。

大学進学で上京した当時のボクはまぁ若気のいたりというか可愛いもので自分はギタリストになると思っていました。しかも、メタル系で。
上京したのも、ローカルにいては実るものも実るまい、という極めて浅はかなものだった訳ですが。
それで実際東京にきたものの、あれ、東京、メタルやってるバンドシーンそんな元気じゃないじゃん、、地元の方が、、と思ったのはまた別のお話し。。

そんなこんなで、Cのコードストロークすら分からずとにかく単音リフ、パワーコード、速弾きの練習しかしていないボクを、周りのみんなが『やたら指が動く』=『上手い』と、とんでもない勘違いをしてしてくれて色んなジャンルのバンドに誘われたお陰で今があるわけですが…。

そんなある日、先輩が「ドリームシアターくるから観に行こうぜ」と声をかけてくれまして。
ボクはドリームシアターのことがギターを始める前から聴いていて好きだったのでおお、これは観に行かねばなるまい、と二つ返事でチケット取りまして。

やっぱ上京してきて良かったなと思いましたよね。ドリームシアター来るんだもんなって。
そして迎えた当日、ちょうどSix degrees of inner turbulenceのツアーでしたね。ワールドツアーの最初の方でした。

ドキドキしながら開演を待って、暗転して幕が落ちたらジョン・マイアングのベースイントロからGlass Prisonが始まって。
その瞬間にボクはその椅子に焼き付いちゃったんだと思います。身動きができなくなったしまった。捕まってしまったんですね。きっと。

それから月日は経ち、ありがたいことに色んな形で音楽を演奏する機会をいただき、沢山の楽しみにして下さる方、信頼できる音楽仲間たちにも出会い、ドデカい会場から息づかいまで生で聞こえるハコまで、まぁボク自身は頑張れたり頑張れなかったりしながらもおかげさまで自分なりに一生懸命やってきましたが、

本日ついに、その自分が初めてドリームシアターを観に行った会場で、プレイヤーとして演奏することが叶いました。
色んな所で演奏させてもらってきたけど、ひとしおの特別な感慨がありました。会場はソールドアウト。

搬入して、セッティングをして、サウンドチェックの時に客席を見上げたら、3階席に未だ19歳の自分が座ってたんだよね。
焼き付いてしまって動けなかったままの姿で。

待たせたね、とかまさか実現するとはとか、とっても言葉にはしづらい色々な気持ちが湧いたものでした。誇らしい気持ち、というのは確かで。
そしてこれはきっと自分の見た夢の一つで。

ようやく19歳の時の自分も、その椅子を立ってまた別の所に動き出せる、そんな気もしました。

まだまだ叶えたいこともあります。
色んなところに色んな自分を焼き付けて残してきてしまったから。そういう自分にまた出会って再び動き出せるようにしたいんです。

そして、ボクのやってることも、またそれに触れた誰かをどこかに焼き付けるものであるように、自分の出来ることをやっていきたいですね。

両親にも見せたかったなぁ。

まだまだ旅は続きます。応援して下さる方、音楽好きなみなさん、仲間に感謝。そしてギターが弾けることに、両親に感謝です。
自分の力では何もなかったよね。みんなの楽しんでくれる気持ちのおかげだ。
自分の力が役に立つように頑張るのみ、なんだけども。

胸を張ってまいります。椅子に焼き付けていけるように。

昔話にお付き合い感謝です。
東京メタルシティより愛を込めて。


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