SDSノート_04「街をリサーチする目線」
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SDSノート_04「街をリサーチする目線」

こんにちは。ソーシャルダイブ・スタディーズ(以下 SDS)、コーディネーターの工藤大貴です。SDSに関するご紹介は、初回ノートをご覧ください▼
第4回レクチャーとなる6月19日(土)は、デザイナーの原田祐馬さん(UMA/design farm)をゲストに迎え、ワークを交えながら街やそこに暮らす人への視座についてお話しいただきました。

UMAの優れたデザインワークの下に潜む、徹底的なリサーチやインタビュー、フィールドワークの実践はSDSメンバーも圧倒されるほどでした。

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▲原田祐馬さん

レクチャー後、質問をするだけでなく自身の取り組みについて相談するメンバーもいたり、原田さんとの対話の時間はしばらく続きました。今回も聴講されたメンバーおふたりにその様子をレポートしてもらいます。それではぜひご覧ください▼


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SDSメンバーの小川直恵です。普段はサイン・ディスプレイ(看板)のメーカーに勤めています。文字で分かりやすく伝える看板とは異なり、体験・体感で心に深く伝えるアートの力を学びたいと思いSDSに参加しています。

目の前の1枚の用紙。自分にとって「A4コピー用紙」だったものが、原田さんの導きのもと、触れて透かして丸めて破っていくと、どんどん疑問や気づきが湧き上がってきました。

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視点が増えれば増えるほど愛着が湧くのも面白く、そして自分がいかに端的にものを見ているか気づかされました。日頃、市場調査と題して街にある看板を隅々まで見ているつもりでしたが、結果として私の視点は「看板=A4コピー用紙」となっていました。なぜその看板なのか、街での役割、風景との調和…視点はたくさんありました。

「デザインは誰かの風景に溶け込む仕事」という言葉にもハッとさせられました。UR都市機構の事例をお聞きして、暮らす街の記憶と色との結びつきは、暮らしていくなかで無意識にゆっくりと浸透していくもので、デザインの持久力を感じました。

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だからこそデザインには、街への丁寧な視点が必要なのだと感じました。私も自社の看板が誰かの記憶に結び付く可能性があると信じて、提案や開発につなげたいと思います。

「視点を広げる」「解像度を高める」ことは、新たなひらめきを生み、それぞれが関わる誰かの役に立つことへと繋がっていくのだと、今回のレクチャーで学びました。何度も丸めてクシャクシャになった紙は、仕事場に大事に飾っています。

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SDSメンバーの早川洋美です。私は普段、広告代理店のデジタルチームでプランナーとして働いています。企画を考えることが多い職種なのですが、社会に根付いたアートイベントの企画から実行までを体系的に学べるプログラムが魅力で参加を表明しました。

原田さんのレクチャーから受け取ったメッセージは、「解像度を上げ、視点を変えることで、課題やそれに紐づく解が変わってくる」というものです。ワークショップ形式での内容や事例ベースで複数の項にわかれていましたが、どれもそのメッセージが一貫していて、実感を伴って理解することができました。

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例えば児童養護施設 森の木の事例があったのですが、最初に来た相談が「クロスの張替え」だったそうです。原田さんは課題に対する解像度を変えることで、そこで居住している子どもたちの課題を見出し、塗り替え作業を提案。

左官工事の様子を見学してもらう体験をうみだしました。壁の高さによってグラデーションをつけ、犬の大きさはこれぐらい、などのヒューマンスケールを取り戻すという価値を提供することも同時に行ったそうです。

日々向き合っているクライアントの課題に対して、解像度、視点を変えるだけで提案内容は大きく変わってくるのだということ、それがオリエンシート一枚から読み解けるものではなかったり、一朝一夕で出来るようになることではないこと(原田さんは日々カラーチャートを持ち歩き、町の色採集を行っているそうです)を学ばせていただいた回でした。

今回のレクチャーの記録はここまでとなります。次回は6/26(土)に青木彬さんをお迎えします。それでは、またSDSノートにてお会いしましょう。

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東京ビエンナーレ2020/2021(https://tb2020.jp/)の公式noteです。参加アーティストやディレクター、市民委員会の方々等のインタビューや対談、寄稿記事、また作品の進捗などをご紹介いたします。