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PENTAX 17 〜新しい価値観を提供してくれるカメラ〜

こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。

2024年11月16日、東京・四谷の「PENTAXクラブハウス」にて行われている渡部さとるさんの写真展「SIDE by SIDE 17」を観てきました。

撮影:Tokyo Street PIX.  @四谷

特にこの日は、撮影者の渡部さとるさんと、映画プロデューサーの石井朋彦さんによるトークショーが行われ、カメラのことはもちろん、写真のこと、ハーフサイズならでは楽しさなど、予定時間を大きく超えて大変盛り上がりました。

私は初めて四谷のPENTAXクラブハウスに行きましたが、渋谷・表参道の「GR SPACE TOKYO」とは全然違い、ブランドイメージに合わせてカジュアルな雰囲気でした。

このスペースの右手の壁一面に 渡部さとるさんがPENTAX 17で撮影した写真が展示されていますが、通常の写真展とは異なり、1枚の写真ごとに額に入れられて整然と並んでいるわけではなく、写真が印刷された幅160cm(?)で高さが天井から床までの大きなシールが4枚が貼ってあるという展示でした。

その大きなシールの中は、ハーフサイズの対の2枚の写真が1セットで並んでいるのが基本で、写真によって大きさが異なっており、PC画面の中に大小のイメージが所々重なったりしながら表示されているようなイメージです。

撮影:Tokyo Street PIX.  @四谷

このカメラの最大の特徴は、フィルムをハーフサイズで撮影することです。通常の35ミリ判(36×24mm)の1コマの約半分17×24mmサイズが1枚の撮影サイズです。商品名の「PENTAX 17」はこの17mmに由来します。

1枚あたりの解像度は落ちますが、通常36枚のフィルムで72枚撮影できることが最大のメリットです。(フィルム代も現像代も高いですからね…)

渡辺さん曰く、このカメラの最大の面白さは、ハーフならではの写真が対になって1セットになっていることです。

モンタージュのように意味づけしたり、そこから物語が生まれたり、時間の流れが見えたり、対比することで見えてくるものが、通常の1枚だけの写真だったら表現できない世界観が、ハーフならではの楽しさだとおっしゃっていました。

また、この組み合わせは「ガチャ」のようなもので、本人も予想ができないところが楽しさを倍増させてくれるそうです。

この対になってい写真を、ただ観ているだけだと気がつかなったのですが、光の量が違うところで撮った写真でも、なぜか露出が同じになっているので、どちらかが白飛びまたは黒つぶれみたいにはならないそうです。(仕組みはよく知らないそうですが…)

また撮影スタイルも、このカメラに限ってはノーファインダーでしか撮っていないそうで、ボディ背面のレンズ中心位置に黄色のシールを貼り、そこを中心位置としてカメラワークをしているそうです。

そうすることで、被写体を見つけてからワンアクションで撮影でき、スナップで何とって良いか分からない人には、とりあえず目に入ったものを撮れば良いので、きっちりフレーミングしない撮影もおすすめしていました。

前面から見ると少しおもちゃっぽい感じもしますが、上部は凝った作りでちゃんとしたカメラとしての質感がありました。

レンズの焦点距離は25mmですが、ハーフなので実質クロップされたようになり、実質35mm(35mm換算)位の感覚だそうです。(公式サイトでは37mm相当(35mm換算))

カメラを通常の横向きで撮影すると、写真は縦位置で記録されますが、横向きで撮影したい時はカメラを縦に構えることになり、撮影行為がワンアクションでなくなってしまうので、渡辺さんはあまり縦に構えては撮らないそうです。展示されていた写真も全て縦位置でした。

撮影:Tokyo Street PIX.  @四谷

他にもたくさんお話ししてくださいましたが、この夏にPENTAX 17を買ってから、ハッセルブラッドやライカをほとんど使わなかったそうですから、PENTAX 17がいかに楽しいカメラかを物語っているように感じました。

コロナ禍の前から開発がスタートして、この令和の時代に新製品のフィルムカメラですから注目している方も多いと思いますが、私もちゃんとはまだ触れていませんが、新しい撮影体験をさせてくれるカメラだと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。

※この記事の写真は、「PENTAX 17」で撮影した写真ではありません。SONY RX100で撮影しています。

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