不動産仲介スタッフの自宅改装。「残りは住みながら」マイペースな築50年戸建てリノベーションをレポート
●「黒田が自宅を改装するらしい」
「スタッフの黒田が、中古の家を買って改装するらしい」。そう聞きつけたPRチームは、さっそく黒田の家を訪問。築約50年の家の解体中・完成後の2度に渡って、Before-Afterの記録を取材してきました。
こうして改めて比較すると、同じ家とは思えぬ開放感のある仕上がりです。リノベーション済みの物件に行くことは時々あっても、Beforeの状態から現地を見られたのは取材班にとって貴重な体験になりました。
所々には、グループサイト『toolbox』の商品を活用している箇所も見られましたよ。
黒田によると、「セルフリノベーションは、適度にやれば楽しいはず。でも、本気でやりすぎちゃうと、ちょっと大変です(笑)」。
自分で自宅を改装するほどこだわりのある人にとって、「本気でなく適度に」の方が難しいのかもしれませんね。
●東京R不動産スタッフ11年目の黒田
R不動産の仲介スタッフとして11年目になる黒田。「大学では建築設計や設計デザインを学んでいて、稀ですが現場に行って作業することもありました」
そんな黒田は現在、小学校4年生の息子さん・5歳の娘さんと奥様の4人家族で暮らしています。
以前は郊外にあるのどかな団地に住んでいましたが、「もっと広い家に移ろう」ということで家探しを開始。条件は、子供の学区が変わらない範囲内にあることでした。
「完全に気に入る物件は見つからないだろうから、いずれにしろ改装することにはなる」と思いながら黒田が見つけたのは、築50年の中古戸建。購入後、2ヶ月かけて改装を進めました。
●プロの力も借りながらセルフリノベーション
黒田邸のリノベーションは、天井を剥がしたり、不要な壁を撤去したりなどは職人さんの力を借り、仕上げはセルフで行うスタイルで進められました。
まず、どこを撤去して、どう仕上げたいのかを、職人さんに伝えます。下の図が、黒田の改装案(簡略版・1階部分)です。
こちらが天井を撤去している様子。職人さんがバリバリと剥がしていきます。
●家族に見守られながら、セルフリノベーション開始
不要な壁や天井を取り払ったら、必要な壁を追加(赤色部分)しました。元々はいかにも「古い家」らしく部屋が小分けでしたが、Afterでは広いリビングが設けられています。
間仕切りが完成したら、いよいよ塗装や左官など、自分で手を加えていきます。
「大変だったのは、壁を塗る前に『元々の壁紙を剥がす』作業。壁紙を湿らせて、スクレーパー(コテ)でひたすらガリガリ削っていくんです」
剥がし終わると、塗装の作業は子供たちも手伝ってくれたそう。「自分の家に何か手を加えた」という体験は、きっと大切な思い出になりますよね。実際のところ、子供たちは1日足らずで満足してしまい、ほとんどの部分を黒田ひとりで地道に仕上げたそうです。
改装中、奥様は「まだやってたの?」と呆れながらも見守ってくれました。やっと完成して達成感に浸るのも束の間、すぐに引っ越し作業が始まり、本当に落ち着けたのはしばらく先だったとのことです。
●「誰かに貸すため」と「自分が住むため」で違う、改装の進め方
今回の自宅改装にあたり、R不動産の「業務としてのリノベーション」との違いを話してくれました。
「いつもR不動産で企画しているリノベーションは、賃貸に出すことを前提としたもの。つまり大家さんにとってもメリットがあるよう、『家賃でリノベーション代を回収できるか』なども考えながら進めています。今回は自分の好みを優先して材料などを選んだのが、仕事とは違ったポイントですね」
●本気でやると大変。でも愛着が沸くのがセルフリノベーション
セルフリノベーションで自分の家をつくることができたら魅力的ですが、そう簡単には実行できない気もします。そこで最後に、セルフリノベーションを検討している人にアドバイスをもらいました。
「住んでからでもできるような、棚の設置や子供部屋の間仕切りは、後からやるのでも十分だと思います。一気にすべてをやるのはやはり大変ですからね」
なるほど。まずは「住み始める前に改装しておいたほうがいいところ」を終わらせて、あとは住みながら家族の成長や暮らしに合わせて仕上げていくと、無理がないのかもしれませんね。
●自宅改装は「残りは住みながら」と黒田らしくマイペースに
改装後のみでなく、改装中にも取材できたからこそ見えてきた黒田邸の家づくり。
家づくりって、もちろん完成した空間も個性を表しますが、その進め方にもその人らしさ・家族らしさが感じられて、過程にまで目を向けるとさらに面白くなりますね。
「最初にここだけは」という部分をしっかりやって、「残りは住みながら」こだわりのカスタマイズを続けていく。そんなマイペースな家づくりは、自分のこだわりを黙々と追求する黒田らしいなと感じられる取材でした。黒田家のみなさん、ありがとうございました。
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