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春のうらら

寒い時期をようやく越え、いつも歩いている道の枝にも花が着き始めるころになった。

以前の記事でも書いた通り、私は冬が死ぬほど苦手で家からはほとんど出ない性質なので、あたたかくなるのは素直に嬉しい。少し前までは「寒い」という理由だけでほぼ外に出なかったのが、最近は「あったかいから散歩でもしようかな」という心境になっている。冬眠明けのクマか?

そんなあたたかくなってきた季節、冬眠明けのクマの興味をそそる出来事No.1がお花見だ。

私事にはなるが、昨年の春まではあまりに仕事が忙しく、お花見などをしている余裕が全くなかった。朝早く出勤して夜遅く帰り、帰り道に桜が咲いているのを横目に走る日々を続けていたら、気が付いたら桜が散っていた……ぐらいのスピード感だった。「お花見がしたい!」と思ってもそんな時間がとれなかった、というのが昨年までの私だった。

今年は仕事もかなり余裕が出てきて、「今週末は足を伸ばしてお花見でも行こうかな」という気にもなってきた。もともと動いてないと死ぬ性格なので、行ってみたいお花見スポットはたくさんある。(ちなみにこんなタイトルだが隅田川に花見には行ってない)

そこまで考えて、ふと「家の近くにはどんなお花見スポットがあるのかな」と思った。

東京の有名どころ、いわゆる「桜の名所」でお花見を楽しむのも良いが、家の近所などで桜を見つつ散歩したり、読書をしながら缶チューハイ片手にお花見なんてのも楽しそうだ。まあ私はチューハイが飲めないのでオレンジジュースになるが……。

有名な桜の名所。これはこれでお祭り感があり楽しい。

そんなことを考えると、「あの公園はそろそろ桜が咲く頃かな」とか、「ちょっと駅の方に出て買い物をした帰りに桜並木のある道を通って帰ろう」とかいろんな想像が膨らんでくる。流石住み慣れている街だからか、何となく「このあたりを歩いたら楽しそうだ」という予想が着くのだ。

近所に咲いていた桜。ちょうど満開のところに街灯の光が映えていた

昨年はこんなにたくさんの場所を思いついたりはしなかったなあ、と思いつつ、こんなことを考えると「この街に住んでもうそんなに経つんだな」という気持ちにもなる。もともと一つの場所に長く住んでいた経験があまりないので何だか新鮮だ。

春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪。

今年は春夏秋冬いろんな景色を楽しみたいしいろんなところに行きたいと思っているが、それと同時に、今この住んでいる街の一年をじっくり味わいたいという気持ちもある。

あたたかくなってきたし、今週末は近所を散歩してみようか。そんな想像が膨らむ春である。美味しそうなカフェなんかがあったら入ってもいい。なんせ冬眠明けのクマなので。

Written by yuuun

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