忙しい時間に見つける楽しみ
最近、やることを溜め込んでいたので休日に一気に消化する事にした。とても億劫だったので、本当は嫌な日というか、とにかく望んでいた休日ではなかったのだが、そんな中でも意外と楽しめる景色が広がっていたので、今回は見つけてきた小さな楽しみについて書きたいと思う。
まずは綾瀬駅まで歩いて、一つ目の用事を済ませ、そこから次は隣の北千住まで電車に乗って足早に図書館へ向かった。
いつもは家の近くの図書館へ行っているのだが、区内で1番大きい図書館に行ってみたく中央図書館まで来た。
駅から少し離れたところにあって、15分ほど歩き階段を登ると、一気に自然を感じる景色が広がる。
そしてメインの図書館は3階分あり、様々な書籍が並んでいる。読みたい本を探すなかで、色々な本が目に入ってきて「こんな本もあるんだな」と新しい発見もできるし、昔読んだ本を見つけて懐かしい気持ちにもなる。司書さんの対応もとても丁寧で、気持ちよく過ごす事ができた。そしてお目当ての本をいくつか借りてまた足早に次の目的地へ向かう。
すでに汗だくだが、また駅まで歩いて電車で綾瀬駅へ戻る。予定を詰め込んで行動しているので、そろそろ疲れてくる。
駅に着いたら軽く100円ショップで買い物をしてまた20分歩いて家まで戻る。余談だが、家の周りに100円ショップがいくつかあって、場所によって品揃えが結構違う。なので気分や目的によって使い分ける、なんていう遊び方もしている。
こんなに歩いたのは久々なので今すぐにでも家に着きたい気持ちで足早に歩いていたが、公園に並ぶ木々を見て歩く速度を緩めた。
行きは急いでいたので、気づかなかったが見上げるとまだ秋を感じることが出来る景色があった。
年々残暑といきなり来る寒さのおかげで、秋はどこに行ったのか。という気持ちだったが、やっと紅葉を拝める事ができた。
あとは帰るだけなので、ここで気を取り戻しゆっくりと景色を眺めながら歩く。信号待ちではクリスマス仕様に飾られたポストが目に入り、橋を渡る際には横を見ると遠くにスカイツリーが見える。
家に着く頃にはもう夜になっていたが、寝るまでの時間で早速借りてきた本に手を伸ばす。リラックスモードに入ると、今日歩いた分の疲労が襲ってきて一気に眠気が来る。やっぱり仮眠してから本を読もうか、どうしようかと悩みながら、予定を消化しきった達成感と道中見つけた楽しい景色を思い出していた。
やりたいことというよりも、やらないといけないことを優先した休日だったので最初は1日が潰れる事が少し勿体なく感じた。だが実際にこなしてみると、家から出ないと気づく事のできない景色が広がっていて、今の時期にしか出会えないものもいくつかあった。それを見逃してしまう方が勿体ないのではないかとすら思う。
忙しい毎日の中で何かと後回しにしてしまうが、予定をこなす過程でも楽しみは探せるし、心に余裕を持つ大切さにも気づけた。秋と冬を同時に楽しみながら、せっせと予定をこなすのも悪くないかな、と思える休日だった。
Written by HINA