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【Xmas。ライトホットのティーラテを注文する】1話2,000文字制限サクっ読み。

12月の寒空のもと。欅坂の麓の蔦屋書店 六本木店で
いつも私の注文は「エキストラパウダーでオールミルク、エキストラホットのティーラテ」いつも決まってる。センターハーパーの
BTSのSUGAに系統を寄せている大学生ぽいスタバのお兄さんが対応してくれた。新大久保のスタバにもお気に入りの
スタバのお兄さんを見つけたの。その人がいるかどうかのお兄さん占いが月1回ほどの楽しみになってきている。窓際の席に、ドリンクをおいて、ひとくち飲んでみる。ぬるい。ここ六本木のお兄さんは私の呪文まがいのオーダーをすこし嫌そうな顔できくの。
あえてこのぬるさにしてんだろこいつ。っておもうの。

今日は12月23日。世間では「イブイブ」なんていうみたい。私は12月31日が誕生日なんだけど、クリスマスの時期は、同級生とは1歳若く過ごせるのがいつも嬉しいの。隣のメンズとレデイース。30プラマイ2歳ほどの、韓国系の男。スマホケースはcasetyfy。いかにもtinderとかしてるよね。大丈夫そ?せめてwithだと嬉しいな。
その女は、多分今日マッチして初めてあったんだろうな。バックはバーキンまがいのノーブラにスカーフのハンドル巻き。やたらおっぱいを強調した、くすんだピンク色のマーメイドワンピ。クリスマスというキリスト教信者でもない日本において、全員が色めき立つイベントに切羽詰まって、2人いるんだろうなぁ。と、ぬるいティーラテをもう一口。

今年の12月31日で31歳になる。昔は漠然と27歳位で結婚していまの年齢位には、こどもがいるだろうとおもって学生時代を過ごしていたと思う。できは悪くないほうだとは思うの。神奈川に生まれて、大学は青学。キャンパスが横浜線の淵野辺にあるのは知って入学したわけじゃなかったけど。横浜出身で青学です。セミロングで、タイトワンピきていけば合コンは受けるの。
大3終わりの合コンのとき。
4大総合商社落ちの専門商社の男に誘われた。
顔は、まぁキンプリには程遠いけど、10メートル先から目を細め見れば廉くんぽい雰囲気の人。
その日3回した。それから大学卒業して東京駅界隈の名前の通ったメーカーのバックオフィスの部門に就職。やべぇ30代後半のあまりもの系女子とか、お局さんとか、セクハラまがいの営業の男ともいくばかやりあったりして、4年目はいる前にやめた。
あの古臭い感じなのに、若気っぽいだろ感のある職場の人たちがあわなかった。だから次は若気の権化のような、渋谷ITのメガベンチャーの総務に入ったの。それにあわせて横浜の実家から、田園都市線の池尻大橋に引っ越して一人暮らしをした。

そこで彼とあったの。互いに近い年齢だったの。私は26。彼は29。30手前で850万年収。ベンチャー文化があるだけあってこのまま軌道に乗れば、30半ば前には、1本はいると思う。社内政治もある程度うまく身をこなすところも好きだった。やたら社内の男の人に、わたしがFカップお椀型の色白ってところだったり、年末の草津温泉旅行で1日7回したって話を自慢げに話して、私が知らないだろうって思ってるところもダサくて好きだったの。
気づいたら2年ほどたって。そんな大きな喧嘩もなくて、今年のクリスマスどうする?ってきたら、イブイブは俺んち泊まって翌日は六本木のイルミいこうっていうの。私はいいねそうしよってLINEした。半同棲状態で私の池尻の家だったり、彼の代々木八幡の家に行き来してた私たち。彼の八幡の家で寝てる間位に、faceID突破して定期的にアプリを見るのが習慣だった私。彼は、tinderもwtihもタップルもインスタのDMしてた。やたらおっぱい強調した巨乳色白女が好みだった。これは納得。でも身のこなしがうまい彼。奥渋にある八幡のこの家にやたらパレ搬とかはしてないみたい。というか痕跡を綺麗に片付けるの。だから私はこの話にふれることもしなかったの。でも同じことを私もしてやった。センターハーパーの黒マスクの180cm以上。一番よかったのは、東大卒のG・サックスの29歳。西麻布は飽きたっていってあざじゅーが最近いい具合って。でも、あんだけおっぱい強調した服に、ニーハイのロングブーツでモンクレのダウンで行ったのに。20時くらいに合流して。のんで。いい感じになってきたのに、70分位したら電話がなった。どうやら、先輩に呼び出されたみたい。本当にごめんね。急ぎオフィスに戻るからって、この黒漆塗りのような木製の椅子を「gagaggga」という音と一緒に1人2万する鮨代を払って本当に、消えてしまったの。

いま私はこのきらびやかな欅坂のイルミが映える
蔦屋書店で奥渋の彼と一緒に「エキストラパウダーでオールミルク、エキストラホットのティーラテ」をオーダーする。

※フィクションとノンフィクションのリアリティー賞

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