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「コント漫才」 ゆり子とヨシローの、それでもオリンピックはやりたいでーす  森喜朗さんにささげます 《追記》付き(7月19日)

 *これは、森喜朗会長の辞意表明の前に書いたものです。急遽、公開します。


(衣食住足りないで、オリンピック。政治家や経済人に甘えすぎて、彼らの恩恵なしには成り立たないスポーツ関係。綺麗ごとの裏にいつしかオリンピックも、大人の思惑ばかり。
 アメリカ、日本らの資本主義国の金儲け、中国、北朝鮮らの共産主義国の国威発揚。いくら人が良くてノンビリしている、日本人や北朝鮮の人たちにも見透かされちゃいます。

 初めがあれば終わりがある。古代オリンピックが終えんしたようにこんなことばっかりやっていていたら、近代オリンピックもそろそろかな。このふたりはどう思っているんだろう)




『 🎵 うちら陽気なかしまし夫婦、誰が呼んだか知らないが、政治家ふたりそろったら、かしましいとはゆかいだね。ベリー、グッ、グッ。ベリー、グッ、グッ』
「皆さま、こんにちわ。都知事のゆり子です」
「オリンピック・パラリンピック組織会長の、ヨシローです」
『二人あわせて、便宜上、かしまし夫婦でーす』

「ねえ、ゆり子、この出だしの歌、知っている人がいるのかね。中年以上のおじいちゃん、おばあちゃんばかりだよ」
「いいのよ、国民はアホやから、深く考えてないわよ。それに、わたしたちも年寄りじゃない」
「キミはひどいこというな」
「あなたにいわれたくないわよ。それにあなた、ちゃんとリズムとりなさいよ」
「ワンツー、ワンツー」
「ちがうわよ、ワンワンツー、ワンワンツーよ」

「ところでキミ、茶道やってるの。若いころ、やってると聞いたけどね」
「あんなの、単なるパフォーマンス」
「でも少しはやるんだろ。お手前はどうなの」
「オテマエ? お手」
「ワン。会長のわたしに、何をやらせるんだね、キミ」
「だってあなた、経団連になびいているんでしょう」
「そりゃ、そうだが。ふふふっ」
「それ見なさい」

「ところでキミ、結婚しないの。ひとりでさびしくないの」
「ひとり、ベッドのシーツの上に、いつも涙を流していますわ」
「そんなこといって、本当は彼氏いるんだろ。まだ女を捨てたわけじゃないんだろ」
「ええ、いままで男をたたき台にして、さまざまな世の中の処世術を学んできたわ。そう、男より、いまはキャリア。選挙票を得るためなら、お愛想笑い、テレビの中でどぶさらい、何でもやります。それが女の道なーらーばあ」
「なるほどね」
「いまではすっかり、いとこの子供のおもりみたいなことやってるの。でもわたしは、どんなことしてでも、女知事としてオリンピックに名を残したいのよ。わかる、あなた」

「そう。ところで、都民の暮らしはどうなの」
「ダンミツよりも、3密を提案します」
「風邪ウィルスの対策はどうなの」
「テレハーフを推奨します」
「キャッチフレーズばかりじゃないか。政策がひとつも出てないよ」
「バカね、あなた。変に政策やってみなさい、ボロが出るに決まってるじゃない。何もしないのが得策なのよ、決まってるじゃない。上っ面の綺麗ごとしか、誰も見ないのよ。
 深く物事を考えるのがオックウで、苦手な大衆。何も努力しないでヒトイチ倍、名声を欲しがるの。そのくせ、じぶんたちが弱いということを盾にして、自己主張するんだから、困ったもんだわ。そんな深く考えてやってられない。
 でも浅はかに軽くやるのも、優しくできるってこともあるのよ。芸能、マスコミの荒海を渡ってきたわたしは、そうタッカンしたわ」

「いくら政治家はその国民を反映してるといっても、国民、都民は怒るんじゃない。こまったもんだ。だから、そんな都知事のゆりっ子の頭に、注射をワクチン」
「いやん、およしになって」
「こりゃ、あかんわ」

『それでは皆さま、ごきげんよう、さよーなーらあ』






 《追記》オリンピック街道
 1815年3月1日、エルベ島を脱出したナポレオンは400名ばかりの兵とともにジュアン湾に降り立った。希代の英雄ナポレオンがのちに、人生のなかで最も印象的な旅だった、と語ったナポレオン街道の始まりである。復権を賭け、パリへと向かった。
 324Kmにわたる険しい道のりに似て、当初、その噂を聞いた国民の反応は冷めた嘲笑と不評だけだった。しかしパリに近づくにつけナポレオン復活の機運は盛りあがり、街道の終点グルノーブルに着いたときには、皇帝万歳のかけ声とともに興奮は最高潮に達していた。

 この逸話を聞くたびに、今度のオリンピックを思いおこしていた。果たしてオリンピックが近づき、日程がこなされていくうちに現時点の不評に打ち勝って、オリンピック万歳となっていくのだろうか。
 新聞社やテレビ局が協賛利益を得ているため、表だってオリンピック批判ができない。だから、いつものマスコミ誘導で、なんてスポーツはいいものなんでしょう、って具合にいい方に持っていくのか、今度ばかりはさすがに国民から冷めた目でみられるのかわからない。

 機を見て敏なる大手のマスコミ各社。戦中•戦後の前後、全学連•全共闘の前後、常に裏切って、勝ち馬報道に乗っていった処世術をまた発揮するのか。今後の大人の事情もあるので、何食わぬ顔してスルーしていくのか、いろんな意味でいろんな大人の思惑が見られて、見どころ満載である。
  (2021.7.19)






















































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