世界との関わりのなかで
夜明けの東京の町並みを眺めながら、不思議と落ち着きが自分の心の中に流れ込む。自分の中を取り巻く混乱を解くのに必死であったが、町並みの風景を目の前にするとふとそういったことはどうでもいいのではないかという気がしてくる。
世界の中で我々はちっぽけな存在であるなんて言いえて妙だが、自分の内側の混乱から外側にある広大な風景に目を向けると、確かに自分の内面世界の小ささに気づいてくる。
しかし、小ささなんて自分の内面世界の一部にすぎず、その深部にどろどろしたものが宿っているからこそ、我