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【2022年9月更新】理学療法士のマネジメントnote【保存版】

このnoteは、理学療法士として現場で働く人が、組織内で役職やチームリーダーになって、以下のようなことに悩んでしまった時に読んで頂きたいnoteです。


  • マネジメントって何をどうすればいいのかわからない

  • 何から学んだらいいのかわからない

  • 体系的にまとまっているものがない

  • リーダーシップなんて私にはないかも

  • 人材育成ってどうしたらいいんだろ など…


私は病院で理学療法士として働き、プレイヤーからリハビリテーション部の責任者までを段階的に経験してきました。


また、施設の所属を超えた法人レベルでのプロジェクトリーダーなどを経験してきました。


理学療法士がリーダーやマネジャーとして何をどうしていくのか、私の実践経験をもとに書いていきます。


目次を見て、今悩んでいるテーマから読んで頂いても大丈夫です。


読者の立場にマッチする内容から読んで頂いても大丈夫です。


現在進行形で経験を積んでいますので、noteの内容は適宜更新していきます。


このnoteを読んで、自分の悩みを個別に相談したい方は公式LINEからの申し込みをご検討下さい。


今まさに、チームリーダーやマネジャーとして頑張っている理学療法士の方々のポジティブなきっかけになることを切に願います。


それではご覧ください!


現場スタッフから役職になったばかりの方へ


まず、現場スタッフから役職になったばかりの方向けです。


役職で言うと、主任やチームリーダーなどにあたります。


プレイヤーからマネジャーへの移行期にあたるこのタイミングは、右も左もわからず、様々な葛藤を感じる時期です。


理学療法士は専門職であり、専門性を高めようと奮闘してきた方にとって、強く葛藤を覚えるかもしれません。


この時期は、焦らず、現場スタッフとの違いが何かを少しずつ感じ取っていきましょう。


この時期に大切なことをイラストにまとめました。


この流れは、役位が上がっていっても大切な土台になるモノです。


役職になったばかりの方は、人材育成やコミュニケーションなど、ある特定のテーマで悩むことが多いのではないでしょうか?


それらも大切なテーマですが、役職の立ち回り方の土台が必要です。


役職になったばかりの方は、この流れを実行できるように身につけていくことをオススメします。


ひとつずつ順番に書いていきます。


①組織の短期・中長期目標を把握

役職になって最初にすることは、組織の目標を把握することです。


短期、中長期で分けて把握します。


短期とは数ヶ月から1年のイメージです。


中長期とは2年から5年というイメージです。


組織の状況や事業によっては、超短期(数日から数週間)の目標があるかもしれません。


把握する際の参考にしてください。


把握の仕方を3つ紹介します。


  1. 役職会議で確認する

  2. 上司との1on1で確認する

  3. 何気ない場面で確認する


順番に書いていきます。


役職会議で確認する


まず、役職会議など、役職者が集まる場面があれば、そこで確認してみましょう。


確認相手は自部署の責任者がオススメです。


部署の責任者は、組織の上層部とコミュニケーションをとる立場の人です。


組織の上層部とは、その組織の経営方針や事業計画の決定権を持っている人たちを指します。


組織の上層部とコミュニケーションをとっていると言うことは、部署の責任者は組織において重要な情報を持っています。


その重要な情報をもとに、自部署の目標を設定しています。


そのため、組織の目標は、部署の責任者に確認してみましょう。


確認する方法です。


部署の責任者に対して会議開催までに、議題として「自部署の短期・中長期目標の再確認」を含めてほしい提案をしておきます。


できれば、期間に余裕が持てる開催日の1~2週間前に提案しておきましょう。


部署の責任者が、その議題の準備をする時間が取れます。


事前に提案することなく、当日いきなり確認するのも無しではありません。


しかし、部署の責任者は、当日の議題、時間配分などを事前に考えていることが多いです。


また、会議は他の人たちも参加する場です。


事前提案は他の人たちの時間にも配慮した行動ですので、オススメします。


部署の責任者に声をかけられるタイミングで、以下の確認文を参考に提案してみましょう。


「これから私自身が役職者として立ち回っていくために、今度開催される役職者会議で改めて確認させて頂きたいことがあります。自部署の短期的な目標と中長期的な目標の再確認を、議題に挙げさせて頂いてもよろしいでしょうか?自身の行動を計画していくための参考にさせて頂きたいと思っております。他の議題もあるかと思いますので、ご検討して頂けたら幸いです。よろしくお願い致します。」


役職になったばかりであれば、目標を自ら把握しにきてくれる質問は、責任者にとっても嬉しい可能性が高いです。


部署の責任者としても、他の役職者に向けて自部署の目標を再共有できる時間は貴重です。


役職会議で確認をしてみましょう。


上司との1on1で確認する


上司と1on1をする機会があれば、そこで質問する方法もあります。


1on1とは、1対1での面談のことです。


1on1の目的は、職員の成長や人事考課など様々です。


しかし、上司と1対1で時間を取れていると言う状況は、目標を確認することに有利な状況です。


1on1の目的は様々ではあるものの、組織の目標達成に向けて実施している可能性が高いからです。


そのため、目標を確認する機会としては相性が良い時間です。


以下の確認文を参考に聞いてみて下さい。


「改めて確認させて頂きたいことがあります。自部署の短期的な目標と中長期的な目標は◯◯◯◯◯◯◯と言う認識で良かったでしょうか?これからの立ち回りを計画するために参考にさせて頂きたいと思っております。よろしくお願い致します。」


◯◯◯◯◯◯◯の部分は自分なりに把握して考えたものを添えましょう。


何気ない場面で確認する


会議で確認するのをハードルが高く感じている場合や、1on1の機会がない場合は、何気ない場面で確認しましょう。


何気ない場面とは、休憩時に部署の責任者と同じ空間にいる時や、勉強会終了後のタイミングなどです。


何気ないタイミングの方が会議や1on1に比べ、カジュアルに聞くことができ、組織の目標を確認できることに加えて、目標に対しての上司の悩みなども聞けたりします。


これはこれでオススメです。


何気ない場面ですが、確認するための時間として10分ほど時間を頂いても大丈夫なタイミングかは様子を伺いながら、声をかけてみましょう。


相手に余裕がないタイミングに声をかけてしまうと、確認内容は良くても、十分な情報を引き出せない可能性が高いです。


以下の確認文を参考に聞いてみましょう。


「お疲れ様です。今、10分ほどお時間よろしいでしょうか?自身が役職として立ち回っていくために、組織の短期・中長期目標を改めて確認させて頂きたいと思っています。」


いかがでしょうか?


役職会議、1on1、何気ない場面などで、組織の目標を確認しましょう。


②現場の悩みを把握する

組織の目標を把握したら、次は現場の悩みを把握します。


良きチーム作りをしていくために、一次情報を把握することは大切です。



一次情報の把握とは、現場スタッフ(Aさん)が持っている悩みを、直接、把握することです。


二次情報の把握とは、現場スタッフ(Aさん)が他スタッフ(Bさん)に悩みを相談し、他スタッフ(Bさん)から現場スタッフ(Aさん)の悩みを把握することです。


一次情報の把握が大切な理由は、スタッフのそのままの悩みが情報として得られ、その後のアクションにエラーが生じる可能性を低くできるからです。


二次情報の場合、他スタッフと言うフィルターがかかっているため、解釈が変わった情報になる可能性があります。


解釈が変わった情報をもとにアクションを起こすと、エラーにつながってしまう可能性があります。


可能な限り、一次情報を把握することを意識します。


自ら、一次情報を把握しにいける目安は、5〜7人と考えます。


これ以上の人数の場合、物理的に時間が足りない、一次情報の記憶に限界がくる、などが起こり得ます。


5〜7人以上のチームの場合の考え方は、別項で後述します。


一次情報を把握しにいく時の注意点


一次情報を把握しにいく時の注意点です。


現場スタッフの悩みが、他スタッフも関係する悩みであれば、他スタッフにも話を聞きにいくことです。


現場スタッフの悩みは、現場スタッフの主観的な悩みです。


主観的な悩みには、その人の視点、価値観、感情などが総合的に交わり、結果、悩みとして表れています。


他スタッフも関係する悩みであれば、他スタッフにも話を聞いた上で、悩みの分析へ進める必要があります。


他スタッフの視点、価値観、感情は違うからです。


他スタッフから話を聞いた時、内容が違う場合もあります。


その時すぐに、現場スタッフに対して「言っていた内容が違いましたよ」と伝えるのは良くありません。


なぜ現場スタッフと他スタッフとで、内容が違うのかを分析しましょう。


必要に応じて、第三者への情報収集が必要になる場合もあります。


一次情報を把握しにいく立場の人は、現場スタッフの悩みのきっかけになった場面に居合わせていることはほぼありません。


居合わせることは難しいことであるという前提を持ちつつ、一次情報の解像度を高めていけるかが大切です。


解像度を高めようとすると、自然とスタッフとのコミュニケーションが増えます。


真摯な姿勢も伝わります。


コミュニケーションが増えること、真摯さが伝わることで、スタッフの悩みが好転する可能性も高まります。


現場の悩みを把握する時は、一次情報を把握しにいきましょう。


③目標と現場の悩みを整理する

ここまでで、組織の目標と現場の悩みを把握することができました。


組織の目標は、役職として達成していく必要があります。


現場の悩みも、役職として解決していく必要があります。


これらを整理します。


整理の仕方を紹介します。


  1. 目標と悩みを箇条書きで書き起こす

  2. テーマで分類する

  3. 階層で整理する

  4. 緊急度で整理する

  5. 自身の立場で取り組むべき内容をピックアップする

  6. 取り組むべき内容を上司とすり合わせる


順番に書いていきます。


目標と悩みを箇条書きで書き起こす


これまで把握してきた情報を箇条書きで書き起こします。


書き起こすことで、その情報を自分自身に定着させることができます。


頭の中で考えていると、忘れたり、情報を簡略化してしまう可能性があります。


自分だけのノート、Excel、Googleスプレッドシートなど、自分にあったツールを使いましょう。


私はスマートフォンでもパソコンでも編集できるGoogleスプレッドシートを活用することが多いです。


書き起こした後、漏れがないか、ダブりがないかを考えます。


漏れとは「情報を把握したのに書き起こし忘れている」や「把握した方が良い情報を把握し忘れている」などです。


ダブりとは「組織の目標は新人教育体制の策定、現場の悩みは新人の技術不足」などです。


ダブりは、テーマの分類と似ています。


テーマの分類は後述します。


「漏れなくダブりなく」と言う考え方は、MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)、ミーシーと言われています。


問題を整理していく際、大切な考え方ですので、覚えておくことをオススメします。


テーマで分類する


箇条書きで書き起こしたら、テーマ別に分類します。


例えば、人材育成、収支管理、業務改善、採用、など。


この段階では、大まかな分類で大丈夫です。


階層化する時に「この悩みはこっちのテーマかもしれない」ということが起こる可能性があるからです。


最初からきっちりやり過ぎず、大まかに分類しましょう。


階層で整理する


テーマで分類できたら、階層で整理します。


階層とは、上下のかさなりのことです。


つまり、テーマの上下関係を整理していきます。


上下とは、


上 = マクロ(より大きな視点)


下 = ミクロ(より小さな視点)


とも言えます。


例えば、

などです。


階層で整理していると気づく(違和感をもつ)ことがあります。


それは、他にも要素があるのではないかと。


同じ階層に要素が足りていないパターン

間に要素が足りていないパターン

目標や悩みに関して、階層の整理を通して、広く深く捉えられると、その後の行動の質が上がります。


より詳しく知りたい方は「ロジックツリー」を検索してみて下さい。


緊急度で整理する


ここまで整理できると、組織の全体像が把握できます。


目標はどんなことで、現場はどんな悩みを抱えているのか。


次は、緊急度を整理します。


緊急度とは、今すぐに取り組むべきか否かです。


今すぐに取り組むべき内容の例は、対象者の害に直結している問題、締め切り日時が迫っている、職員の進退に関わる、などが考えられます。


緊急度で、取り組むべき順番を整理してみましょう。


注意して頂きたいのは、緊急度が高い内容が分かったからと言って、他の緊急度を整理する前に何かに取り組んでしまうことです。


組織においては他の内容の方が緊急度が高い可能性があり、それを見落としてしまうリスクがあります。


この整理の段階では、自分の視点でしか緊急度の整理をしていないことに気をつけます。


気づかない内に締め切りが明日に迫ってしまっていた、というヒヤリをこの緊急度の整理で無くします。


自身の立場で取り組むべき内容をピックアップする


緊急度の整理ができたら、自分が取り組むべき内容をピックアップします。


役職になりたてであれば、取り組める内容が限られている可能性があります。


自身の役職の裁量権を前提に置き、取り組むべき内容をピックアップしてみましょう。


自身の裁量権がどれくらいのものかは、組織における役職の業務分掌を確認したり、上司に確認しておきます。


一方、現段階では裁量権は無いものの、提案次第ではチャレンジを許可される可能性もあります。


自身の裁量権の一段階上の内容もピックアップしておくことをオススメします。


一段階上の内容にチャレンジすることで、自身のスキルアップにもつながります。


注意が必要なのは、二段も三段も上にいきなりチャレンジするのは慎重に考えます。


一段階上にチャレンジするのはストレッチ(成長)となり、二段三段上にチャレンジするのはパニックになる可能性が高いからです。


自身のストレッチに適した一段階上の内容をピックアップしましょう。


取り組むべき内容を上司とすり合わせる


今までの整理をふまえて、上司と最終意思決定をします。


目標、悩みの把握でエラーはないか。


テーマ、階層分けでエラーはないか。


緊急度にエラーはないか。


取り組むべき内容にエラーはないか。


ここまで順調にすり合わせができたら、上司も安心と期待を感じると思います。


その流れで、一段階上の取り組むべき内容の提案もしてみましょう。


組織の状況、個人の状況を鑑みて、GOサインが出るかもしれません。


上司とすり合わせをして、最終意思決定をすることは組織においては大切です。


仮に上司が知らない状態で、万が一、大きなエラーに発展してしまった場合は、責任問題に発展する可能性があります。


上司とすり合わせをする工程を入れることで、上司は自身で結果の責任を取ることができます。


上司とのすり合わせという工程は、役職として基本の立ち回りとなります。


自分の考えを持った上で、すり合わせをすることをオススメします。


取り組むべき内容が決定できたら、自信を持って次のステップにいきましょう。


④目標・現状・課題・行動を計画する

取り組むべき内容が決定できたら、その内容に関する目標、現状、課題、行動を計画します。


下の図解に則って、例と共に解説していきます。

取り組むべき内容の例は「自分のチームをまとめる」にします。


主任やチームリーダーにとして、何人かのセラピストを束ねる機会があると思います。


自身のチームに置き換えながらご覧いただけたら幸いです。


目標を設定する


まずは目標を設定します。


目標は、第三者が達成できたのか否か判断できる内容が理想です。


「自分のチームをまとめる」という内容であれば、チームがまとまっている状態を表せる目標になります。


では、「チームがまとまっている」とはどういう状態なのでしょうか?


そのために「チームがまとまっている」という状態の定義を設けます。


例えば、チームの目標が明確になっており、その目標に向けてメンバーの個人目標が明確になっており、メンバーがどんな行動をしていくのか、第三者が聞いた時に答えることができる状態、という定義もありだと思います。


第三者がどのメンバーに聞いても、返答してくる目標の内容に相違がなければ、チーム一丸となって、目標に向かって仕事に向き合えている、つまり、チームがまとまっていると言えます。


定義を設けたら、その定義の方向性が間違っていないか、上司とすり合わせすることオススメします。


定義をもとに目標を具体的に設定します。


今回は「チームの今年度目標の設定、チーム目標に沿った個人目標の設定、個人目標に沿った行動計画の立案、第三者から聞かれた時にアウトプットができる状態」という目標にします。


この目標を達成する期日を設定したいのですが、現状、不足点、行動を整理してからではないと期日の設定は難しいです。


その点は後述します。


現状を把握する


設定した目標をもとに現状を把握します。


・チームの今年度目標は設定されているのか?
・チーム目標に沿った個人目標は設定されているのか?
・各個人の行動計画は立案されているのか?
・第三者にアウトプットできる状態であるか?


今回は、チームの今年度目標は設定されているが、それ以外は不十分であったとします。


不足している点を整理する


目標と現場のギャップを整理していくための問いを立てます。


今回の例では、


・なぜ今年度目標は設定されているのに個人目標は設定できていないのか?


問いを立てるときは、ミクロな点より、マクロな点から注目することをオススメします。


マクロからミクロへ、順序立てて問いを立てていきます。


その問いをもとに自問自答します。


その時、下の視点を意識して答えを考えます。


不足しているコト(構造、システムなど)


不足しているモノ(物品、環境など)


不足しているヒト(人材など)


不足している情報(資料など)


今回の例では、


・なぜ今年度目標は設定されているのに個人目標は設定できていないのか?



・個人目標を設定する機会がないから(コト)

・個人目標を設定する必要性が理解できていないから(コト、情報)

・個人目標を設定したいが他業務が立て込んでしまっているから(コト)

・個人目標の設定を促せる人が足りていないから(ヒト)

・個人目標の設定を記録できるシートなどがない(モノ)


などが回答例として考えられます。


ひとつの問いに対してひとつの答えとは考えず、いろいろな可能性を考えます。


行動の設定


不足している点が整理できたら、行動を設定します。


行動は文字通り「行動」です。


そのため、行動として成立しなければいけません。


「○○を意識する」「○○を心がける」などは行動の設定として成立しません。


意識しているのか、心がけられているのかは、その人にしか判断できないからです。


今回の例では、


・個人目標を設定する機会がないから(コト)
→チームメンバーの人数分、面談の機会を設けることが可能か上司と相談する

・個人目標を設定する必要性が理解できていないから(コト、情報)
→目標設定の重要性が理解できる研修を企画する

・個人目標を設定したいが他業務が立て込んでしまっているから(コト)
→他業務の効率化を目的にチームメンバーの業務の棚卸しをする

・個人目標の設定を促せる人が足りていないから(ヒト)
→チームリーダーとチームメンバーの適正比率について上司と相談する

・個人目標の設定を記録できるシートなどがない(モノ)
→シートのたたき台を作成し上司に提案する


このように具体的な行動を設定します。


加えて、期日を決めましょう。


今回の例では、


・個人目標を設定する機会がないから(コト)
→チームメンバーの人数分、面談の機会を設けることが可能か上司と相談する


この行動の内訳は、


・効果的な面談の企画

・上司のアポイント

・上司との相談

・上司からのフィードバックをもとに企画内容を修正

・再度上司との相談


と想定することができます。


・効果的な面談の企画(3日間)

・上司のアポイント(1日間)

・上司との相談(1日間)

・上司からのフィードバックをもとに企画内容を修正(2日間)

・再度上司との相談(1日間)


合計8日間が必要です。


連日できると限らないため、間の日を3日ずつ入れると合計20日間が必要です。


臨床業務もあること、他の行動もあることを考えると、今回の目標を達成するには約3ヶ月かかる見込みが立ちます。


このタイミングで目標達成の期日を設定しておきましょう。


⑤⑥定期的に振り返る

ここまでで具体的な行動を決定することができました。


行動後は、定期的な振り返りが大切です。


ここでの定期的とは、1~2週間のイメージです。


計画したタイムスケジュールで進行できているか?


行動するにあたって新たな壁が出現していないか?


などを振り返ります。


関係者の体調不良とか、組織の緊急事態が発生したなど、計画時には想定していなかった事が発生する事があります。


その場合、計画通りにいかない可能性が高くなります。


期日を再調整(延長)していいのか、延長せず他業務を調整した方がいいのかなどを考えます。


予期せぬ事が起きた場合は、些細なことでも上司に共有しておくことをオススメします。


共有というアウトプットで自分自身も状況の整理ができ、上司も進行を把握できます。


振り返った結果、先に立てた計画の見直しが必要か考えてみましょう。


⑦組織の短期・中長期目標の再把握

3ヶ月(〜6ヶ月)に1回程度、組織の目標の再把握を上司とすることをオススメします。


VUCAの時代と呼ばれている現代は、刻一刻と状況が変化していきます。


VUCAとは、


V(Volatility:変動性)


U(Uncertainty:不確実性)


C(Complexity:複雑性)


A(Ambiguity:曖昧性)


医療業界も他人事ではありません。


変化に対して組織は柔軟に適応、対策を講じていく必要があります。


組織の目標の再把握は、この変化にタイムラグなく対応していくために必要な行動です。


コラム 「セラピストとして専門性も高める必要性」


ここまで、主任やチームリーダーの方向けに記事を書いてきました。


現場スタッフから役職になったばかりの方は、葛藤を感じる時期かと思います。


私はとても葛藤しました。


理学療法士になってから、対象者と向き合う臨床のやりがい、セラピストとして自身の成長を実感することの楽しさなど、現場スタッフとして充実していました。


私はそんな日々が楽しく、朝早くから夜遅くまで、平日から休日まで、ほとんど理学療法士に関わることに没頭していました。


内外部でいろいろな人と出会い、セラピストとして自身がどのような専門性を磨いていくか模索している時期でもありました。


人を対象とする限り、解剖学、運動学、生理学などに限らず、環境、心理学、哲学など、人に関わることを網羅していくことが大切だと行きつきそれをベースに、専門としては脳卒中の認定理学療法士になろうと思い研鑽を積みました。


現場スタッフとしての私は、そんな理学療法士でした。


3年目が終わろうとした頃、役職の話をいただきました。


断る理由などなく、二つ返事でYESと答えました。


その時は、今までの研鑽の仕方、プレイヤーの立ち回りの延長線上くらいにしか考えていませんでした。


しかし、それは違うことだと痛感しました。


組織の目標、現場の悩みをふまえ、チーム(ヒト)を導く(動かす)ことは、現場スタッフの立ち回りのそれとは全然違うのです。


専門性を高める方法もペースも価値観も人それぞれなのに、自分のベースを押し付けようとしていたと思います。


それが理想だと。


とても葛藤しました。


今思えば笑い話ですが、当時の私は本気で思っていました。


当時の関係者の皆さんには感謝しかありません。


一方、この時期に専門性を高めることに没頭していたことは、役職になってから活かされているし、必要なことだと感じています。


理学療法士の役職としてまとめていくメンバーは、ほとんどが専門職です。


専門職の現場スタッフは、上司に対して専門職の質を求める傾向が一般職に比べ強いのではないかと、私は感じます。


また、専門職として研鑽を自身で経験しておくことは、メンバーの悩みと向き合う時の引き出しの幅と、自身の心の余裕にもつながっています。


そして、役職業務と臨床業務の兼務(いわゆるプレイングマネジャー)は、思考の切り替え、思考体力が求められ、専門性の研鑽に集中しづらくなる実情があるのではないかと思います。


役位が上がるほど、役職業務の比重は重くなっていきます。


臨床業務に集中できる時期に研鑽を積んでおくことは、役職としてのキャリアを歩んでいく上で重要な資源となります。


主任やチームリーダーのこの時期に、自身の専門性をどう高めるのか。


意図的にその時間も計画することをオススメします。


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徳嶋慎太郎

いつも読んでくださりありがとうございます!サポート代は、面白い記事が書けるためにも勉強代に活用させて頂きます!(少しワインにゆくかもですw)