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【終了】第11回夜のWeb得々三文会「山梨から戦後女性労働史を考える――A大学教育学部卒業生のライフストーリーを事例として」 跡部 千慧さん

日時 2020年6月16日(火)   

【発表内容】
テーマ:「山梨から戦後女性労働史を考える――A大学教育学部卒業生のライフストーリーを事例として」

山梨に伺うタイミングで、得々三文会に参加してまいりましたが、Zoom開催となり、遠方からでも頻繁に参加できてうれしいです。
私は、これまで、小中学校の女性教員を、戦後女性労働史の重要な対象と位置づけて研究をしてきました。
高度経済成長期を境とした産業構造の変化の中で、日本では専業主婦化が進行していきますが、小中高等学校は、出産後も女性が継続的に就労する雇用慣行が形成されていきました。
一方、1960年代の女性教員数の増加や、「教職の女性化」と呼ばれる現象は、主に都市部で起きた現象が、全国的なデータに反映されているだけであり、大都市圏を除く地域では、教員における女性比率はさほど高くなったわけではないとも言われています。
今回は、戦後、山梨県出身であり、東京で就職し、戦後の「教職の女性化」を支えてきた小学校教員の先生方のライフヒストリーを中心に、研究の一端をお話いたします。

■プロフィール:
山梨系移民2.5世。
東京都生まれ東京都育ち。小学校までは3連休のたびに山梨の親戚宅に転がり込む生活を送る。
博士(社会学)。専門は労働と家族の社会学、ジェンダー研究。

著書『戦後女性教員史――日教組婦人部の労働権確立運動と産休・育休の制度化過程』(2020年、六花出版)