自動掃除ロボット
こんにちはトクです。
本日も訪問くださりありがとうございますm(*_ _)m
今回も拙い文章ですが創作物語(ショートショート)を書いてみたいと思います。
是非最後までお付き合いをお願い致します。
ある所に、発明家の男がおりました。
彼は、今までに数限りない発明をして来ました。
そして、その発明品を企業に売り込んでいたのですが・・・。
これがまったく売れないのです・・・。
自宅の倉庫には、売れない発明品が山と積まれていました。
「あー。なんで私の発明品は売れないんだろう・・・」
「自分では、どれも素晴らしい発明品だと思うのだが・・・」
「私の才能がないのか、それとも世間の見る目がないのか・・・」
発明家はため息をついていました。
ここまでの人生を発明一筋にかけて来ました。
長い年月とお金のすべてを発明に費やして来たのです。
その発明品が売れないのですから、発明家の懐事情は厳しいものがありました。
ある時のことです。
発明家が大きな声をあげます。
「やった!長年研究してきた自動掃除ロボットがやっと完成したぞ!」
「これは今までの発明品とはひと味違うぞ。必ず売れる」
この自動掃除ロボットとは、スイッチを入れると、ゴミと認識した物はすべて吸い取るという優れ物でした。
家電メーカーで発売されているような自動掃除器とは違い、金属でも、生ゴミでも、ゴミの種類を選ばずに吸い取ります。
吸い取ったゴミは、自動掃除ロボットの体内で素粒子にまで分解され、空気中に放出されます。
これさえあれば、もうゴミ捨ては必要ありません。
自治体のゴミ収集車も必要なくなるのです。
そればかりかゴミの焼却炉さえ不要になります。
発明家は、早速、企業と自治体に売り込みに出掛けようとしました。
その瞬間です。
うっかり自動掃除ロボットのスイッチを押してしまったのです。
自動掃除ロボットは、倉庫内の発明品をゴミと判断して、すべて吸い取ってしまいました。
そして最後に、自動掃除ロボットは、発明家の方に向かって来ました。
「あっ」と思うまもなく、発明家は自動掃除ロボットに吸い取られてしまったのです・・・。
自動掃除ロボットのゴミ吸い取り表示版には、「生ゴミ発見」と表示されていました。
それでは、最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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