『クイーンズギャンビット』1~3話の感想

ネトフリで『クイーンズギャンビット』を見た。

もともと将棋が好きで藤井二冠も好きなので同じ界隈に属するチェスの話も楽しめるんじゃないかと期待してみてみたら結構面白い。

主人公のベスが無双する感じや独特の雰囲気がなかなかよくて、3話まで一気に見てしまった。

チェスはなんとなくしかルールがわからないけど、ヒカルの碁も碁のルールわからんのに見れるし同じように楽しめる(碁に関しては今はルールわかるけど)。

ただ気になるのが薬物の描写。麻薬ではなくて精神安定剤がやたらと出てくる。主人公が精神安定剤ジャンキーみたいな感じで母親に処方された未成年には処方されない安定剤を隠れて飲んでたりする。

で、このあたりの描写に対して「飲んじゃいけませんよ~」みたいな感じの主人公への罰的なものがなくて、作品として明確には安定剤使用を肯定はしてないけど暗に安定剤を肯定しているようにも受け取れる。

まだ途中見なのでそのあたりの制裁がそのうちあるのかもしれないけど、現時点だとそういった描写はほぼない。

海外の安定剤事情に詳しくないので、こういう描写がどういう風刺なのかピンとこないけど、価値判断を視聴者にゆだねてくる感じは嫌いじゃない(もしかすると何かしら有名な賛否両論あったりする薬物なのだろうか?)。

安定剤に関してもそうだけどこの作品は至る所で価値判断を明確にしていない気がする。母親や学校やチェス仲間に対して主人公がどう思っているかというのを明確に描いていないように感じる(若干表情には出すけど)。

無双系で分かりやすいフォーマットの上にそう言った細かい部分をぼかしているからこそ単純な話よりひきつけられるのかもしれない。なんとなく全体的にミステリアスというか主人公がどう思ってるんだろうとか、この描写どういう意味なのだろうとか考えさせられるからこそ面白いのかも。

なろう系が嫌われる原因はこの逆で価値判断があまりにも記号的でテンプレートだからというのがある気がする。まぁなろう系もやりよう次第だとは思うけど。

とにかく面白いので続きが気になる。価値判断があまりないからこそ先の展開が読みづらい。ただ明らかに薬の描写は多いのでなんらか薬に対する風刺があるんじゃないかなぁとは思う(的外れな場合もあるけど…)。

あと全7話と短いのも個人的には好み。海外ドラマとかで面白い作品はたいてい複数のシーズンにまたがるので1シーズンだけの短くて面白い作品はそれだけで貴重。海外ドラマとかはたいていシーズン3くらいまで見て飽きるということを繰り返してるのでせっかちな自分にとってクイーンズギャンビットの長さはちょうどよい。

ブレイキングバッドもシーズン3で投げたからなぁ…そろそろ見ようかとは思うけど最後に見たときから半年くらい経ってるので細かい伏線ほぼ忘れてる。まぁ物語見るのは義務じゃなくて趣味なので無理してみる必要もないとは思うけど…

海外ドラマを最後まで見るのは大変だなぁと思う。まぁクイーンズギャンビットは勢いで数日中には見ると思うけど。

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