コミュニティを育てる「ご当地かるた」のつくりかた〜『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』の場合
超ニッチな地域の「ご当地かるた」づくりのはじまり
武蔵野市開発公社という団体で「まちづくり」を担当している西山さんから「吉祥寺のイーストサイドに限定したかるたを作れないだろうか?」という連絡をいただいたのは、『吉祥寺かるた』の発売から1年半が経った2021年夏のことでした。
吉祥寺の「イーストサイド」というのは、吉祥寺の駅周辺を大きく4つに分けたときの、吉祥寺駅の東側(西荻窪寄り)のエリアの名称です。他のみっつは、大きなアーケード商店街や大型商業施設の集まる「センターエリア」、井の頭公園で知られる「パークエリア」、そして東急百貨店より西側、カフェや雑貨店などが多く雑誌などで取り上げられる頻度も高い「ウエストエリア」という風に武蔵野市ではエリア区分しています。
正直、その中で比べると「イースト」は、ちょっと存在感が薄いというか、地元の方の言葉を借りれば「吉祥寺の人気のない側」と言われてしまうようなエリアです。また昭和の時代は歓楽街として栄えた地域だったこともあり、未だそのイメージで「食わず嫌い」されている方も少なくありません。
でも実はこのエリア、大手資本の店が増えてしまった駅前などと比べて、個性的でエネルギッシュなお店や若者がチャレンジできるスペースなどが多く存在し、今では吉祥寺カルチャーの発信地として「知る人ぞ知る」魅力に溢れたエリアとなっているのです。
武蔵野市開発公社では、そんな地域の魅力を発信するべく吉祥寺「イーストサイドアクティベーション」プロジェクトという文字通り吉祥寺東側のエリアを活性化させる活動を2021年に立ち上げていて、その流れで、僕にお声がかかったのでした。
『吉祥寺かるた』を作った段階でも、「ひと駅のネタだけでかるたを作っちゃったの?」と驚かれましたが、今回はさらにその中でも数百メートル四方の超狭いエリアだけを題材にしたかるたです。
この記事では、その超ニッチなエリアでどうやってご当地かるた『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』がつくられていったのか、そのプロセスや起きたことをなるべく詳細に記録しておこうと思います。
エリアがニッチになるほど「ご当地かるたづくり」は面白い!
2020年の『吉祥寺かるた』完成後、「かるたを作りました」だけで終わらせないために、僕は「ご当地かるたプロデューサー」という肩書のもと、活動をスタートさせていました。
『吉祥寺かるた』の制作を通じて感じていた「ご当地かるた」の持つコミュニティへの吸引力は、日本中のどこの地域でも、場の熱量を上げるのに貢献できると確信していたからです。
けれど、当時よく言われたのが「吉祥寺みたいに人気のある街だから、かるたとかできるんだよね?うちの地元じゃとても」といったような意見。僕はそのたびに、「そんなことないって。小さなまちでも、かるた一個分くらいのネタはあるはずだし、何ならニッチになればなるほどかるたづくりは盛り上がるはずなんだって!」と悔しい想いを抱いていました。
そんなときに、武蔵野市開発公社さんとイーストサイドの「まちの人」から「コロナ禍で沈みがちなまちを活気づけたい」「親子で安心して遊びに来れるまちだと知ってほしい」という声をいただきました。その想いと、僕の仮説「エリアがニッチになるなほどかるたづくりは面白いはず!」を証明したい想いがマッチして、この「吉祥寺イーストサイドかるた製作プロジェクト」は始動したのです。
愛のあるコミュニティを育てる「ご当地かるた」というプラットフォームと、「愛の螺旋」
『吉祥寺かるた』と『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト(以下:イーストサイドかるた)』の制作プロセスでの大きな違いは、『吉祥寺かるた』は吉祥寺のデザイン会社である株式会社クラウドボックスのプロジェクトとして発足し、SNSを通じて「まちの人の声を集める」スタイルだったのに対し、『イーストサイドかるた』の場合は僕は誘っていただいた側の人間であり、メインとなって札を考えたのは、吉南商店会・稲荷町商店会といった商店会のみなさん。つまり「まちの人が中心となって一緒につくる」となるというスタイルだったということです。
その前提で、まずかるたづくりに取り組むときに何を目指したのか、ちょっと抽象的な話になりますが最初に触れておきます。
武蔵野市開発公社の西山さんは、「エリアマネジメント」における重要な要素を以下のように3つ掲げています。
一方、2019年に、僕が『吉祥寺かるた』を最初に作るときに打ち出していた条件が以下の3つ。
言葉は違えども同じ内容のことを語っています。
そして『吉祥寺かるた』の制作を通じて僕の脳内には、「かるたは、地域の『愛のあるコミュニティ』を螺旋状に活性化していくプラットフォームである」という図式ができあがっていました。僕はこれを「愛の螺旋」と呼んでいます。「愛の螺旋」とは、ご当地かるたづくりを中心として、以下の5つの要素がぐるぐると、螺旋状に周りながら広がり続けていく状態のこと。
札を考える(まちに対するパーソナルな偏愛の顕在化)
シェアする(小さなファンコミュニティの発生)
遊ぶ(場の共有によるコミュニケーションの爆発)
巻き込む(愛を語り合える場の発生)
進化する(螺旋の2周目に進む)
イーストサイドのまちの皆さんは、まだ自分たちの住んでいる地域が「イーストサイド」という区分で呼ばれているということすら意識していない方が多い状態です。まずは「かるた」という参加障壁の低い「ゲームをつくる」ことをきっかけに、みなさんの「地域への意識」を顕在化させ、それを交流(シェア)していくことがスタートとなります。
ということで、「札を考える」ワークショップを開催するところからプロジェクトはスタートしました。
3回にわたるワークショップで「地域の魅力」「地域への愛」を再確認
最初からSNSで札募集した『吉祥寺かるた』とは異なり、このプロジェクトではリアルのワークショップを3回にわたり開催しました。会場となったのはこのエリアの中心部にある吉祥寺図書館。こうして地域の施設を提供していただけるのも、地域主導プロジェクトの大きな利点かもしれません。
第1回目のテーマは「かるた目線でまちを見る」(札を書いてみる)。実際にイーストサイドエリアを歩いてみて、札のネタとなるものを見つけ読み札を書いてみるというものでした。まず『まちカタルカ』という地域コミュニティのアイスブレイクにぴったりのカードゲームを使ってそれぞれの自己紹介をしてもらった後、僕から「かるたづくりで大切にしたいこと」の話をさせてもらいました。僕がご当地かるたづくりで大事にしているのは
みんなでつくる
=かるたの参加障壁の低さを損なわない。みんなを巻き込んで関係人口を増やす面白がる
=当たり障りのない「正解集め」にしないで偏愛を語る。長いものに巻き取られない愛を込める
=パーソナルな偏愛を大切にする。傷つけない
ということです。教育、伝承目的のかるたをつくるのならこれらはいっさいあてはまりませんが、「場の熱を高める」ことを目的としたかるたを作るのなら、この3つの条件は大事だと考えます。
そして、以下のようなお題(ヒント?)を出してからまちに出てもらい、実際イーストサイドを20分ほど歩いて「ネタ探し」をしてもらいました。
3〜4人のグループでまちを散策。ここでの会話でまた関係が深まります。お互い同じまちに暮らし、同じまちを愛する者同志なのです。
会場に戻って、思いつくままに読み札案を考えます。当初は20〜30ネタ出ればいいほうかな? と思っていたのですが、なんと20分くらいの間に約100枚ものアイディアが出るという驚きの結果に。
初回のワークショップは、こうして「みんなの考えた札をみんなで眺める」というところで終了。このあとSNSグループを使って継続的に札の案を出し合う(1日1枚書いて投稿)ことを約束して解散しました。なんとなく「ああ、こうやってかるたができていくのか」を実感できた時間になったのではないかと思います。
第2回目ワークショップは、約2週間後。その間もSNSを通じてワークショップメンバーや一般の方から読み札案を募集し続けていたので、この時点で300枚近くになっていました。
第2回のテーマは、「札から地域を俯瞰する」ということです。
メンバーみんなでその300枚をジャンル分けしていきます。
それができたら、今度はそれを眺めながら、まちを構成する要素を書き出していきます。こうしてあらためて書き出すことで、自分たちのまちの姿が俯瞰できてきて、「このまちならではの魅力」が浮かび上がってくるのです。参加者の皆さんからは「こうしてみるとやっぱり飲食店で成り立ってるエリアなんだな」とか「やっぱりまちの歴史は語っていきたいね」とか「まだまだ知らないところがいっぱいあるんだなー!」なんて声が聞かれました。
第3回目ワークショップのテーマは「五十音に照らしながら札を選ぶ」です。この日までに集まった札案は、なんと約500案。吉祥寺のまち全体を描いた初代『吉祥寺かるた』に寄せられた案は約300でしたから、エリアを絞った『イーストサイドかるた』は、それを大きく超えたことになります。
この日の終わりには、参加者ひとりひとりに「このワークショップを通じて感じたこと、やる前後で起きた変化」について話してもらいました。
「自分の生まれた街の見え方が、かるたを意識することで変わって見えた」という声が聞かれるなど、それまで自分たちの住んでいる地域が「イーストサイド」という括りであることすら感じていなかったメンバーの中に、確実に「地域に対する意識の高まり」と「地域への愛情」が生まれているのを感じました。また、初対面の方も多かったプロジェクトメンバー同志で「同じ地域の仲間だという意識がぐっと強まった」「このメンバーでこれからも地域を盛り上げていきたい」という声も聞かれました。
この3回のワークショップについての詳細は、プロジェクトメンバーでもあるライターの長塚奈央さんがまとめてくださっていますので、ぜひ以下のリンクからお読みいただければと思います。
SNSでの札募集
読み札は、ワークショップと並行して、SNSなどを使って一般の皆さんからも募集していました。
TwitterとInstagramのアカウントを開設し他、店頭で募集のフライヤーを配布したり、図書館でも投票箱などを設置してもらいました。
SNSは、アカウントを開設したばかりということもあり最初は反応があまりよくなかったのですが、プロジェクトメンバーがハッシュタグをつけて投稿を続けていくうちに、「うちのお店のことを読んだあなたの読み札が採用されたら一日飲み放題食べ放題OK!」といった“セルフコラボ”を始めてくださるお店なども現れて、徐々に読み札案が集まっていきました。
読み札の決定と、解説文の作成、そして裏取り
一方、ワークショップのメンバーたちは、ワークショップ終了後もSNSグループなどを利用して札の内容を検討していました。SNSでの読み札募集が12月初旬に終了すると、リアルで集まって最終的な50音の札を決めていきました。そして、この段階で滑り込みで入ってきた新しい札もありました。
メンバーのひとりが「実は、稲荷町の町名の由来になったお稲荷さんが、今ではマンションの最上階に移設されて残ってるんですけど、そんな話どこかに入れられませんかね…」と、ぽつりと発言。
そこにいた一同、「なにそれ知らない!」「まちの歴史とうんちくと面白い風景、全部入ったエピソードじゃないですか!」と、地域で商売されている方でも知らないような情報に盛り上がり、見事採用されました。それがこちらの札です。
古くから地元に根ざして暮らしている「まちの人」だからこそのネタ。どこかのマスメディアが取材に来てもなかなかたどり着けないような、レアで地元愛に溢れた札だと思います。
『吉祥寺かるた』『イーストサイドかるた』に共通する特徴のひとつに、【読み札に解説が書かれている】ということがあります。これがあることで、地元民しか知らないニッチな情報でも、遊んだ人が「へーそんなのあるんだ!」「行ってみたいね」となってくれるのです。数行の短い文章で情報を的確に伝えるのはなかなか骨の折れる仕事なのですが、メンバー内に前述したライターの長塚さん(地元メディアのライターもされている)がいたこともあり、地域に詳しいメンバーにヒアリングなどしながらテンポよく作業を進めることができました。
その後、読み札に掲載する店舗や施設への許諾や、札や解説に書かれた内容の事実関係の確認(校閲)などを行うのですが、地元とのつながりの深いメンバーの方が積極的に協力してくださったこともあってスムーズに進めることができました。正直、初代の『吉祥寺かるた』のときは、地域とのパイプも細く、地域メディアの方にかなり協力していただいたのですが、許諾の漏れや食い違いなどがあとから発覚してしまったといったこともありました。「まちの人が中心となって一緒につくる」ことで、こんなところにも効果がありました。とても心強かったです。
そんなこんなで、全46枚の読み札が完成。吉祥寺イーストサイドエリアを語る「46面体のガイドブック」の内容が出揃ったのです。
タイトル決定! その名は『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』
かるたの名前も、ワークショップメンバー他皆さんから案を募りました。決定案は『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』。
プロジェクト進行中は通称で『イーストサイドかるた』と呼んできましたが、より「来てね!」感を盛り込んだ、若くエネルギッシュなエリアの雰囲気を反映したタイトルになったと思います。
他にも、たとえばこんな案が出されていました。
なかなかユニークなものも多く、みなさんが楽しんで考えてくれているのが伝わってきます。
クラウドファンディングで支援を集める
『イーストサイドかるた』の製作費(印刷費やパッケージの費用)については、クラウドファンディング(CAMPFIRE)を通じて支援を募り、目標額(かるた、パッケージの印刷費)の50万円を達成することができました。
スタート前の準備が不十分だったこともあってスタートダッシュに失敗し、成立が危ぶまれた瞬間もあったのですが、ラストスパートで地域の方が積極的にリツイートなどしてくださったり、また直接支援してくださったりしたおかげで、なんとか成立に辿り着くことができました。
このクラファンでは、ちょっと特徴的なチャレンジをふたつ行いました。
ひとつは、リターンを主催者だけでなく、地域の店舗などに提供していただく「地域店舗応援コース」を設けたこと。
普段から通販などされている店舗にご参加いただき、支援があったら普通に売上としてお支払いし、その商品代金にかるたの制作費を上乗せするかたちでリターンにしたので、店舗にとってマイナスはなく、支援者側からすると、かるたづくりに支援すると地域のケーキやお菓子、雑貨、お花などが選べるという感じだったので、より楽しく、「地域を応援」している実感があったのではないかと思います。
もうひとつは、支援を申し込む際に「ぜひ読み札も考えてください」という呼びかけをしたこと。「応援するだけでなく参加もしてください」というメッセージです。先述した「みんなでつくる」の姿勢をここにも込めました。
絵札とパッケージデザインを作って印刷。ついに完成!
読み札が決まったら、あとは絵札を作って完成です。絵札のイラストは『吉祥寺かるた』と同じきょしょうさんに描いてもらいました。
この『イーストサイドかるた』は、いわば『吉祥寺かるた』の「弟分」、あるいは「スピンオフ」のような商品です。例えて言うならアニメの中でも個性的な脇役を主役に据えて映画を一本作っちゃったみたいな(『鬼滅の刃』でいったら「煉獄さん」みたいな?)イメージなので、イラストは同じ人に頼もう、というのは自然な流れでした。
『吉祥寺かるた』を踏襲したキャラクターやアイテムはふんだんに盛り込みつつ、一方『吉祥寺かるた』(街全体)と『イーストサイドかるた』では地域の個性もちょっと違うので、その雰囲気を伝えるために、パッケージのカラーや、絵札の色使いなどには違いを持たせました。
ちょっとだけ、札も紹介
プロジェクトで集まったたくさんの読み札の中から絞った46枚の札は、“最も「個性的」で、「エネルギッシュ」で、最も「ディープ」なエリア「吉祥寺イーストサイド」”と謳われるにふさわしいものとなりました。吉祥寺に長く住む方でも「知らなかった〜!」と関心してしまうマニアックな内容や、ガイドブックでは決して取り上げられることのない地元ならではのあるある、思わずニヤリとしてしまう面白さが満載です。
ここまでのスケジュール
『イーストサイドかるた』が完成したのは2022年3月末。
完成後はまずクラファンの支援者の方へリターン品としてのかるたが発送され、その後4月下旬に、オンラインストア「ぺろ吉商店」や書店での取り扱いがスタートしました。『イーストサイドかるた』のお話を最初にいただいてから、足掛け約10ヵ月。ワークショップの開催から約5ヶ月の道のりでした。
2021年6月 初めて「イーストサイドかるた」の話をする
8月 企画が始動。メンバー声かけなどが始まる。
11月1日 ワークショップ第1回。Twitter、InstagramのSNSアカウント開設
11月18日 ワークショップ第2回。
11月29日 クラウドファンディング開始
11月30日 ワークショップ第3回。かるたの名称決定
〜12月中旬 読み札内容検討〜確定、解説文作成開始
12月末 絵札制作開始。解説文ひととおり完成
1月 校閲、許可取り、解説文調整、絵札制作、読み札デザイン制作
1月16日 クラウドファンディング終了
〜2月末 絵札完成(必要に応じて店舗確認)、パッケージデザイン制作、JANコード取得など
3月1日 入稿
3月9日 色校正
3月11日 校了
3月末 完成・納品
〜4月中旬 クラウドファンディング返礼品発送
4月下旬 オンラインストア、書店での販売を開始
4月29日〜 発売記念イベントを吉祥寺の商業施設で開催
完成後の取り組み。続けるから育つ「愛の螺旋」
かるたを中心としたコミュニティの「愛の螺旋」を育てていくのに大事なことは、「とにかく止めないでなにかやり続けること」です。
『イーストサイドかるた』制作後につながったいくつかの事例を紹介します。
コラボ商品「We Know Kichijoji East Side Bandana」
2021年末、吉祥寺関連のショップやクリエイターが集まるイベントで知り合った、吉祥寺発のファッションブランド「UNRESS」さん。ちょうど制作中だった『イーストサイドかるた』の話をしたら、「そのかるたとコラボしたデザインのバンダナ作ってもいいですか」という話に。
そこからトントン拍子に話が進み、『イーストサイドかるた』発売と同時に、かるたの46札すべての要素を一枚の地図柄のバンダナに落とし込んだ超クールなバンダナ、『We Know Kichijoji East Side Bandana』が誕生しました。
実は「UNRESS」さん、この以前にも吉祥寺の地図をデザインしたバンダナを作られていました。コロナで元気のなくなっている吉祥寺の商店を手助けしたいと、吉祥寺の地図をデザインした『We love Kichiojij Bandana』という商品をチャリティで制作。売上を掲載店に寄付をするという活動をされていた方なのです。
吉祥寺愛が吉祥寺愛を呼び、ディープな吉祥寺「イーストサイド」で出会ってしまったという熱いコラボです。
「吉祥寺かるた 知ってる?イースト展」を開催
『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』の発売を記念して、 2022年4月29日から5月19日まで、吉祥寺の商業施設「coppice吉祥寺」のギャラリーで「吉祥寺かるた 知ってる?イースト展」を開催しました。
「吉祥寺かるた 知ってる?イースト展」では、絵札・読み札の全札展示を行いました。またここでも、先述の『We Know Kichijoji East Side Bandana』とコラボ。バンダナの地図を拡大して展示し、来場者にイーストサイドのお気に入りスポットなどにシールを貼ってもらう参加型展示を実施しました。その他、絵札と現地を見比べることのできるムービーや、かるたで実際に遊べるコーナーなどもあり、もりだくさんの展示となりました。
また同時期に、イーストサイドの写真を撮ってSNSにアップするとオリジナル待受画面がもらえるという「フォトラリー」も地元商店会の協力もいただきながら開催しました。この展示を行ったギャラリーは駅前の「センターエリア」の商業施設にあるのですが、「イーストサイドエリア」を知らない人にも足を運んでもらいたいとの想いで、企画したイベントでした。
こうした試みを続けたことで、イーストサイドの商店の方々も少しずつこのかるたの存在を認知してくれるようになり、ご協力くださるようになっていったように思います。
市長や、ご当地かるた頂点のアンバサダーにもオススメする
『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』は、武蔵野市長にもプレゼントさせていただきました。市長はイーストサイドでもよくお食事などされているようで、かるたの札を見ながら楽しい「まちのおしゃべり」が広がりました。
また、有名度、競技人口などでご当地かるたの頂点に立つかるたと言えば、圧倒的なのが群馬県の『上毛かるた』ですが、その群馬県と言えばこの人、「ぐんま大使」の中山秀征さんにも、テレビ出演時にオススメしてしまいました。
「オレ、かるたにはちょっとうるさいよ」と言いながらも、札をめくり「めちゃめちゃマニアックだね!楽しい!」と笑ってくださいました。
かるたが、「まちの人」たちの「自分ごと」であり続けるように
冒頭にも書きましたが、『吉祥寺かるた』を作ったときは、製作委員会のメンバー数人でスタートして、徐々に「吉祥寺愛」が集まってくる感覚だったのに対し、今回のプロジェクトでは、まず「イーストサイドを盛り上げたい!」という想いが商店会を中心とした地元の人やお店の側にあって、そこにむしろ僕らが巻き込まれながら輪が広がっていったという感覚でした。
そうして地元の人が中心になって動いてくれたからこそ、完成後も「今度かるた大会やりましょう」「うちの店にもかるた置きますよ」「かるたのポスターはないんですか?」なんて声をかけていただけるのだと思います。
「愛の螺旋」で言うと、「巻き込む」の次は「進化する」です。ここが成立することで、螺旋がぐるぐると回り続けるのです。かるたを中心に、まちのみんながもっと楽しくなるように、どんなアプローチができるのか?かるたと、僕らと、まちの関係が、これからどう進化していくのか?
まずはそれをこれからも考え続けていきたいと思います。
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『吉祥寺かるた 行くぜ!イースト』のお求めは
オンラインストア《ぺろきち商店》
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