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自己肯定感を高めてチームが成長する振り返り「MGT」

こんにちは。
freeeのデザイナーのtokuminです。

2020年4月の入社以来、ずっとfreee人事労務を担当しています。
所属しているデザインチームも、名前が変わったり人が入れ替わったりしてますが、私は不動の存在。
そんな、私が所属しているデザインチームで、ずっと続けているQ(3ヶ月)ごとの振り返りの方法をご紹介します。

最初はKPTだった

振り返りの方法としてKPTは有名ですよね。以下の3つの要素の状況を書き出していく方法です。

  • Keep(続けたいこと)

  • Problem(解決すべき問題点)

  • Try(次にチャレンジしたいこと)

このフレームワークはシンプルでよく出来ているのですが、私たちにとっては、以下のような課題がありました。

  • 振り返りの後半の時間に問題点と向き合うので暗い気持ちになる

  • 「続けたいこと」だと筆が進まない

  • 「続けたいこと」「解決すべき問題点」から「次に挑戦したいこと」への飛躍が大きい(議論に時間がかかる)

そこで、ちょこちょこ改良を重ねた結果、3つの要素が次のようになりました。

振り返りフレームワークMGT

  • Motto:伸びしろ

  • Good:良かったこと

  • Try:次にチャレンジしたいこと

Motto:伸びしろ

Problem(問題点)だと「できなかったこと」に対して、伸びしろなので自然と「もっとやりたかったこと」の形式で書かれることが多いです。

Good:良かったこと

シンプルに「できたこと」「良かったこと」を書きます。この時、次も続けたいかどうかは意識しなくて大丈夫です。
自分のGoodだけでなく、メンバーのGoodも積極的に書き出します。
Mottoの後にGoodを書いていくので、とっても気持ちよく自己肯定感に満たされ、ポジティブな気持ちでTryを書くことができます。

Try:次にチャレンジしたいこと

これはKPTと同じですが、Mottoですでにやりたいことの足がかりがあるので、書きやすいです。優先順位とオーナーを決めることがポイントです。

振り返りの流れ

いつも、Q最後の週の定例会(1時間)で振り返りを実施しています。
私のチームでは共同編集のしやすさや見返しやすさのため、定例会と同じGoogle docsを使ってますが、付箋やmiro等でもよいかと思います。
具体的な進め方は以下です。

①MottoとGoodを各自書き出す(5〜10分)

②各自Mottoを書いた本人に補足してもらいながら読み上げます。
すると、Mottoの下には共感を示す「+」や 「+1」、Tryのアイデアなど思いついたものを発散的に追加されていくので、縦にながーくなりがちです。(=盛り上がってて良い)

Mottoのキャプチャ
Motto。縦に長くなりがち。

ぼかしてるので、内容はなんもわからんですね。公開しても良さそうなところだけキャプチャしてみました。

Mottoの例
品質向上への取り組みに関するMotto。

③次に、Goodを書いた人が読み上げる(必要に応じて追記)
こちらも書いた本人に補足してもらいながら読み上げていきます。
Goodの場合は、共感に加えて追加の褒めコメントがスレについていきます。

Goodのキャプチャ
Goodの全貌。Tryアイデアの発散はないのでMottoよりはコンパクト。

こちらも一部アップしてチラ見せ。このキャプチャにはないですが「すごい」「ありがたい」という王道の褒め言葉もよく出現します。

Goodの例
スキルを見える化するという活動に対してのGood

④Tryを各自書く
⑤Tryをグルーピングしてラベルつける
⑥優先順位を決める
私たちのチームでは上位3〜4位くらいまでにしています。
⑦上位3〜4のTryのオーナーを決める

Tryのキャプチャ
Try。Tryiの具体例は下に書いたよ。

1〜4で1時間が終了し、Tryの整理は次回に持ち越されることがほとんどです。
1回のミーティングでTryが決まればいいですが、①〜④は発散・⑤〜⑦は収束と、使う頭が違うので、2回に分けるのがやりやすいな、と思っています。
ただし、あまり日数をあけすぎると忘れちゃうので、1週間以上あけないことをおすすめします。

過渡期

いきなり新しいフレームワークを作ったわけではなく、最初はKeepとPloblemの順番を変えただけ。その次は、Keep&Goodというラベルにし、次にProblem&Mottoにし、、、とちょっとずつ改変を重ねてきました。
私たちのチームには今はこの方法がやりやすいですが、回を重ねていくとまた進化すると思います。

今QのTry

freeeHRデザインチームが今Q取り組んでいるTryはこちら。

  • UI改善バックログの実施

    • 私たちのチームでは、開発ロードマップに含まれにくいUI改善系のバックログで管理するようにしてきました。その実装リソース確保の目処が立ってきたので、具体的なUI設計をするというチャレンジです。(バックログや実装リソース確保も過去のTryの成果)

  • ガイドラインの統一

    • freee全体のデザイン原則はありますが、より具体的なUIパーツごとのルール作成を積み重ねてきました。しかし、情報が複数の資料に散らばって管理しづらいので統一して、検討スピードをあげていくチャレンジです。

  • 外部発信

    • freeeのデザイナーは社内ブログの投稿は活発なのですが、社外への発信が弱めです。長期的な視点での採用活動として、デザイナーの記事は有効だと皆思っているものの、なかなか筆が進んでいませんでした。
      そこで、今回はTryに設定して、オーナーをもってくれたhinachanがディレクションしてくれて、この記事もめでたく公開できています。
      ちゃんと続けたい。

  • でばる

    • freeeのプロダクトデザイナーは、Briefが出来てからのUIデザインだけでなく、リサーチや企画にも関わってきましたが、ロードマップなどのプロダクト戦略議論には参加していませんでした。なので、1番目のUI改善系の実装がロードマップに入りにくいという状況が生まれています。プロダクトの品質向上のためにも、プロダクト戦略議論に参加したり、全体ミーティング時にデザインの取組みをアピール(でばる)するチャレンジです。

継続は力なり

ひとつひとつのTryは小さいことですが、毎Q欠かすことなく続いています。
freeeは複数のプロダクトがありますが、デザイン組織はプロダクト横断の組織です。なので、デザイナーはプロダクトOKRの業務もしつつ、プロダクト全体の品質向上やプロダクトビジョン実現に向けたデザイン組織OKRもあります。
それらを進捗させるために、この振り返りと小さなTryの積み重ねがとっても大事だと思っています。
今後も、小さなチャレンジをする→達成する→楽しい!→またチャレンジする、といういいサイクルをくるくる回していきたいです。

みなさんのチームではどんな振り返りをしていますか?


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