<ゲームの売れ行きアップ方法>第30回:ムービーシーンが長いとプレイ時の熱がどんどん冷めていく

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第30回は「ムービーシーンが長いとプレイ時の熱がどんどん冷めていく」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第30回:ムービーシーンが長いとプレイ時の熱がどんどん冷めていく>


 3D系のゲームは今時はムービーシーンが当たり前のように入れられています。
 しかしこのムービーシーンは長くなるほど、せっかく興奮していたプレイヤーの気持ちがどんどん冷めていってしまいます。

 映画が大好きな人ほど冗長なムービーシーンを入れてしまうという傾向があるように見えます。
 たとえば私は小島監督作品をよく楽しんでいますが(MGSシリーズもデスストランディングもはまった)、彼の作品のムービーシーンはどれも無駄に長すぎだと感じています。
 映画ならじっくりと時間をかけて見せたい場面も、ゲームの場合はテンポ良いセリフ構成や短めのカット構成をきちんと考えて、比較的短く終わらせる方がユーザーの興奮を冷めさせないようになります。
 ゲームは楽しむためにプレイしているのに、ムービーが長いとイライラしてくる人も多いでしょう。

 またウィッチャー3のように「ムービー中もセリフやカットを部分的に早送りできる」みたいな機能を付けると、ムービーパートが長くてうんざりする人をずいぶんと減らせるでしょう。

 2D系のゲームでもキャラクター同士の会話などが無駄に長いとプレイヤーを萎えさせていくので、テンポ良いセリフ構成にしておく必要があります。

 RPG作品でも町の中の人一人一人の話は簡潔な感じにし、時々だけ長いセリフを入れるという風にした方がプレイ感がずいぶん良くなります。
 町の中の人達に話かけると一人一人がいちいち長いセリフをべらべらしゃべりまくられると、面倒くさい感じがしてプレイヤーはうんざりしてしまいます。

 このようにプレイ中の楽しい気持ちを萎えさせる要素を入れてしまうと、結局はユーザーの評価が低くなり、ストアやSNSで評価の低いレビューを書かれてそのゲームの売れ行きを落とす事になってしまうのです。
  
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第31回「素材を流用してコストを落としてみる」です。
今は多くのゲームで制作したグラフィック素材をその都度使い捨てしています。(モーションデータなどは除く)
昔よりグラフィック素材の制作にかかる費用が大きくなったからこそ、使い捨てせず「同じ素材でまた別のゲームを作ってみる」みたいな事も検討してはどうでしょうか。