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匿名のサンタクロースー匿名の善行

クリスマスといえば


クリスマスと言えば、ツリーやイルミネーションで街が明るくなりますね。
1年間良い子でいた子どもにはサンタクロースがプレゼントを贈るというのも定番です。
大きな靴下にプレゼントが入っているような描写を漫画などで見たことのある人もいるのではないでしょうか。

そんなクリスマスシーズンに現れるサンタクロースですが、日本には正体不明のサンタクロースがいるようで、各地域のローカルニュースなどを中心に毎年話題になっています。

今回は、匿名のサンタクロースとして実際に起きたクリスマスの事例と、匿名の善行について考えてみようと思います。

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匿名のサンタクロース


今回は3つのケースをそれぞれご紹介します。
ここで紹介する事例以外にも、様々な事例があるので、気になった方は調べてみてくださいね。
石川整肢学園こども医療福祉センター東北の3つの図書館長野県の6つの支援学級の3つを例としてご紹介します。
匿名のサンタクロースは、クリスマスにどのような事をしたのでしょうか。

石川整肢学園子ども医療福祉センター


2021年の12月23日。クリスマスを目前にした石川整肢学園こども医療福祉センターの玄関先にサンタクロースからの贈り物が届いていました。
段ボール10箱分のその中身は、クリスマスブーツに入ったお菓子。それも50個分です。

プレゼントの個数は、クリスマスが近づくと匿名での問い合わせがあり、入居者にプレゼントがいきわたるように贈られてきたそう。

届いたプレゼントは、職員により施設内のクリスマスツリー付近に置かれ、入居者の元へ贈られます。

実はこの匿名のサンタクロースからの贈り物、1998年以降毎年欠かさず贈られてきているそうで、毎年ニュースに取り上げられているもの。

郵送ではなく、どうやらサンタクロース直々に、施設の玄関に置いていっているようですが、果たして20年以上続くこの贈り物、サンタクロースは一人なのでしょうか?

東北3つの図書館


2つ目は、多賀城市と塩釜市、利府町の3つにある図書館に現れた匿名のサンタクロース。
図書館の開館時間外返却のためのポストに、赤と白のクリスマスカラーの大きな靴下が入っていたそう。
その靴下の中には現金10万円と手紙が入っていました。
手紙には「クリスマスプレゼントです。図書の購入にお役立てください。」という内容と、送り主には漫画「封神演義」の登場人物「太公望」の名前が記されていました。
手紙には「封神演義」を図書館に置いてほしいという内容も添えられていたそうです。

同様のクリスマスプレゼントが、3つの図書館に届けられたことでニュースになっています。

こちらは今年、2021年に突然現れた匿名のサンタクロースで、職員を始め、各図書館の館長も驚いているようです。

長野県6つの支援学級


3つ目は、長野県の6つの支援学級へ贈られたクリスマスプレゼント。
長野県内にある6つの支援学級へ、匿名のサンタクロースから現金30万円が贈られました。

12月に入ってから、各支援学級へ送り主不明の郵便物として届いたこのプレゼント。
中には手紙が同封され、「クリスマスプレゼントです。子どもたちのために有意義に使ってください。」と書かれていました。

郵送とはいえ、送り主の情報は必須ではないため、送り返すこともできませんし、各支援学級はサンタクロースからのクリスマスプレゼントをきちんと受け取り、今後の学習などに役立てることにしたそうです。

匿名で贈る意味とは?


3件とも、匿名のサンタクロースからの贈り物でしたが、その贈り主は一体どのような心理で動いているのでしょうか。
本人が分からない以上、想像・憶測でしかないですが、考えてみましょう。

まず子どもの医療センターや支援学級へのクリスマスプレゼントについては想像しやすいですね。(合っているかはさておき)
日常生活に支援を必要とする子どもたちに、クリスマスには笑顔になってほしい。普段大変な思いも多く頑張っているから、クリスマスという機会に応援の気持ちを込めて贈り物をしたい。そういった善意なのかなと考えられます。
また、匿名のサンタクロース本人や、本人の身近にそういった子どもがいるから、同じような境遇の子どもが遠い存在と思えないというパターンもあるかもしれません。
しかしそれだけであれば匿名にせずとも贈り物はできます。

誰にも正体を明かさないことで、職員を含めた大人たちからも「サンタさん」と呼ばれることが、匿名のサンタクロースにとっては重要なのかもしれません。
大掛かりなことであるほど、ニュースに取り上げられたり表彰されたりしかねませんから、それらを通して子どもにバレてしまう事態を完全に回避する方法ではありますよね。

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図書館へのクリスマスプレゼントについては、全くニュアンスが違うように思います。
特定の対象のいない図書館という施設ですから、上記のような誰かに対する善意という感じではないですね。
特にこのケースでは指定した本を置いて欲しいという要望も添えてありましたから、いわゆる「布教」も兼ねたものと思われます。このサンタクロース、相当「封神演義」が好きなようです。
とはいえ、「封神演義」のコミックスは全23巻。1万円~2万円の範囲で全巻揃えられます。
10万円あれば、原作の「封神演義」や、内容にまつわる中国史の本なども買えますし、あるいは利用者の入荷リクエストにも答えやすくなります。
「太公望」と名乗ったサンタクロースは、図書館への寄付によって、より多くの本を読める図書館になってほしいという気持ちも贈ったのかもしれません。
いずれにしろ、匿名のサンタクロースたちは対象に対して見返りを求めず、善意で贈り物をしていることだけは確実かつ共通なようです。

「匿名は良いことに使うもの」


さて、ここまでは匿名のサンタクロースについて、実際のニュースとその行動の理由を考察しましたが、匿名の善行について「匿名は良いことに使うもの」という言葉があるので取り上げます。
これはお笑い芸人・ダウンタウンの松本人志さんの言葉。
ネットの誹謗中傷についてのトークで出た言葉ですが、シンプルかつ適確な言葉ですよね。
元々は松本人志さんがTwitterにて投稿したこの言葉、以前に「テラスハウス」に出演していた木村花さんが亡くなられた直後に再度投稿していました。
木村さんの自殺は、ネット上の激しい誹謗中傷が原因と思われます。

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「匿名は良いことに使うもの。」

まさに、匿名のサンタクロースが実行していますね。
誹謗中傷などをするために匿名を使うのではない、当たり前になってほしい認識です。


まとめ

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今回はクリスマス終わりということで、匿名のサンタクロースのニュースとその行動理由の考察、そして匿名の善行について、松本人志さんの言葉をご紹介しました。

インターネットやSNSの普及で匿名で色々なコミュニケーションが取れる現代。
改めて匿名での行動についてきちんと考えていきましょう。

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