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承認欲求が生活に及ぼす影響とは?

日々生活をおくるなかで、あなたは誰に認められたいと思いますか?父、母、夫、妻、子供、友人。上司、お客様......人それぞれによって思う人は違うでしょう。
SNSが発達してきた世の中で「承認欲求」という言葉を耳にしたことはありませんか。その認められたいという欲求がどう人間関係に影響を及ぼすのか。良い影響か悪い影響なのか。今日は詳しく承認欲求のテーマについてお話します。

承認欲求とは


承認欲求とは、「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という願望です。
実際に心理学者アブラハム・マズローは人間の基本的欲求を低次から、生理的欲求 (physiological need) 、安全の欲求 (safety need) 、所属と愛の欲求 (social need/love and belonging) 、承認の欲求 (esteem) 、自己実現の欲求 (self actualization) の5段階に分類しており、「5階層説」と呼ばれています。

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(画像参照:https://www.jimpei.net/entry/maslow

このピラミッド図を見たことある人も多いのではないでしょうか。この5階層生理的欲求→安全の欲求→所属の愛の欲求→承認欲求→自己実現の欲求で、人は低いものから順番に現れ、その欲求が満たされると次の欲求が現れます。この欲求を抑えるよりも、引き出して満たした方がより健康になり、より生産的になり、より幸福になれるとマズローは唱えています。

承認欲求所属と愛の欲求が満たされると芽生える欲求になります。この欲求は2つに分けることができ、自己の自己に対する評価の欲求と他者からの評価に対する欲求に詳しく分けられます。
まずひとつ目の自己の自己に対する評価の欲求とは、強さや達成、熟達、能力への自信、独立や自信など、己をより優れた存在と認める、自尊心とも言えるものへの欲求のこと。
他者からの評価に対する欲求とは、評判や信望、地位、名誉、優越、承認、重視などを求める欲求です。これらの欲求が満たされることで、自分は世の中で役立つ存在であるという感情になり、反対に満たされないと、焦燥感や劣等感。無力感の感情が現れます。

承認欲求が発達した理由


承認欲求は心理学でアブラハム・マズロー唱えた基本的欲求のひとつですが、なぜ現代でさらに発達したのしょうか。それはスマートフォンの普及に伴い、SNSの利用者が増えているからだと考えられます。現在、20歳〜29歳の若者が87.1%も利用している調査報告があり、若者だけでなく現代はSNSと共に生活してるのでしょう。
このSNSが承認欲求と結びつく理由は、機能の「いいね」が関係しているのかもしれません。代表的なInstagram、Twitter、Facebookには「いいね」の機能が備えられており、気に入った投稿があれば、それに対して押します。そのいいねで自分が承認されていると、その数が多ければ多いほど他人が自分を認めてくれると感じてしまいます。もちろんSNSでいいねを集めても、人の実生活には何の影響もありません。しかし、SNSでの反応が気になってスマートフォンが手放せなくなってはいませんか。そこでSNSでの承認欲求が及ぼすメリットについてみていきましょう。

SNSでの承認欲求が及ぼすメリット


承認欲求が自分の人生に対して及ぼすメリットについてです。まずは自分のモチベーションが上がること。「人に褒められたい」「社会に認められたい」という気持ちが強くなり、その褒められるための行動を起こすようになります。良い結果を残したいという一心でやる気を自然に出すことができ、仕事や勉強に打ち込むことができます。
これらの承認欲求が高まると、自己肯定感も高まり、今まで以上に高い目標を立てることができます。今まで以上にもっと......と認められるために努力ができる、自分の成長に対して上手に承認欲求を利用できている例です。


デメリット


SNSによって承認欲求がエスカレートし、仕事や私生活に置いて悪い影響が出る事もあります。周りの評価ばかり気にしてしまう、これは承認欲求が強くなりすぎている影響で、自分で自分を認めることができず、いつも他人の評価を気にして行動するようになります。
判断基準を他人から見られている自分になってしまい、自分ひとりでは幸せの価値を感じられなくなってしまいます。
その上、何事にも依存をしてしまい、他人と比較し続け、自己否定を繰り返し、いつも心が満たされない状態に陥ります。他人に褒めてもらえると心が満たされますが、それも一瞬です。結局自分自身を認めることができないので、心は満たされず精神的にも不安定、SNS上での「いいね」の数が幸せの基準なり、依存した生活に。

承認欲求とうまく付き合うためには


承認欲求には総合して、モチベーションアップにつながるメリット、周囲との人間関係が円滑に行かないデメリットがあります。正しい付き合い方で自分の人生をみのり豊かなものにできたり、反対に自分を追い込んでしまったり、付き合い方には十分気をつけなければなりません。
では、うまく付き合うためにはどうしたら良いのか。日頃から簡単に実践できる3つのポイントをご紹介します。

ひとつ目

他人との比較をやめる。自分を他者と比べる必要はありません。他者のSNSのいいね数と比べる必要もありません。SNS上でのユーザーの反応も気にせず、承認欲求を満たすためにSNSを使うのではなく、コミュニティを広げるもの、自分の趣味という軽い気持ちで使用してみましょう。

ふたつ目

SNSを休んでみる。ソーシャルデトックスやデジタルデトックスという言葉があるように、SNSを断つことです。SNS疲れも承認欲求に影響されているため、少し休憩することで疲労やストレス解消にも役立ちます。これを行うことで、自分がデジタル機器に依存してることも実感できますね。

最後に、

自分自身と対話する。承認が高まりすぎると、もっと褒めて欲しい、もっといいねが欲しい、もっともっと......となってしまいます。そこで自分自身で気づけたときには自分の心と対話する時間を持ってみてください。自分で気づき、「認められたがっている自分」を認めることができるため依存も少なくなり、心が安定するそうです。承認欲求はなくすのではなく、認めるのがポイントです。


自分と対話するポイントとして、ジャーナリングという方法をぜひ試してみてください。この方法はご存知でしょうか?「書く瞑想」とも呼ばれる頭に浮かんだ感情や思考をひたすら神に書き出していく、5分でできる簡単な手法です。そうすると自分の頭になかの感情も整理され、承認欲求を自分自身で認めることができ、心が安定するでしょう。


まとめ


いかがだったでしょうか。今回のテーマは承認欲求についてでした。日々SNSを利用するなかで、いいねの数を他者と比較したり、LINEが返ってこないから嫌われているのかもしれないと考えたり、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
もちろん承認欲求を持つことは悪いことでなく、アブラハム・マズローが唱えていたように、人間の基本的欲求のため生きていて自然に感じる欲求のことです。この欲求に対してうまく付き合うために自分自身でコントロールしなければなりません。時にはデジタルデトックスでSNSと程よい距離を保ち、心のバランスを保っていきましょう。


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