「認知症の人を元気にする言葉かけ、不安にさせる言葉かけ」読書アウトプット
今日の20分読書はこちらです。
うちの両親も70歳を過ぎていますので、そろそろ認知症も想定していた方がいいと思い、この本を手に取りました。
質問は2つ
①認知症ってどんな状態なの?
②どんな言葉かけをすればいいの?
認知症といっても、特別なことではありません。高齢者になると体力が落ちてくるのと同じように、認知機能も落ちてきます。
よく見えない、よく聞こえない、上手に話せないことで、不安や恐怖を感じるようになり心理的変化が起きます。
周辺症状としては、不眠、不安、うつ、妄想、誤認、幻覚、徘徊、暴力、不潔行為、異食などがあります。
こんな時、周囲はどのように対応すればいいのか?
後半は実際の介護の現場での、具体的な会話の実例が紹介されています。
認知症と言っても、人と人とのコミュニケーションなので、基本は同じです。挨拶や自己紹介、世間話などで距離を縮めお互いの信頼関係を深めていきます。
相手の話をよく聞いて共感し、名前をちゃんと呼ぶなど、誰に対してもコミュニケーションの基本は同じようです。
認知症の方にへの対応方法として良くないのは、行動を制限したり、先回りして役割を奪ったりするような、子供扱いです。人生の大先輩ですからね。大人として敬意をもって接します。
認知症の方に起こる心理的変化として、よく頑固や保守的、厳しくなるというようなイメージがありますが、これは間違いです。結局心理的変化も人によって違います。歳をとることで寛容になったり、落ち着く人も多くいます。決めつけないことです。
被害妄想や幻覚により、実際とは違う話をされた時に、責めたり否定するのではなく、根気よく話に付き合います。相手の物語に入り、自分も登場人物として参加するような感じです。
「大変だ、泥棒にお金を盗まれた」
「なにっ!それは困りましたね。一緒に探しましょうか」
→「警察の人が見つけて、取り戻してくれたみたいです。安心してください」
どんな状況であれ、否定しないで人間として尊重することで、暴力的だった人が穏やかな性格に変わっていくこともあるようです。