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薬草サウナは地域医療の場


徳地地域には、800年以上前からずっと地域の人が守っている石風呂がある。

徳地地域には、今でいうサウナの原型「石風呂(サウナ)」が現在もお寺の近くに多く点在し、今もそれを修復しながら守っている人がたくさんいます。

岩をくり抜いて作った石風呂
セキショウを小川から取る


石風呂(サウナ)は、5~6人ほどが座って入れるほどの大きさのピザ窯のように石で組まれたドーム状です。かがんでようやく入れるほどの小さな入口があり、中に入ると薬草を下に引いた茣蓙があり、その上に座ります。石風呂に使われる薬草は、「よもぎ」と「セキショウ」が使われます。

「よもぎ」は、薬草の女王と言われるほど、万能薬で、血流を良くしたり、傷や炎症を抑える効能、鎮痛作用があり、よもぎ蒸しと同様の効果があります。また、「セキショウ」は、頭をよくする薬草とも言われ、鎮痛、鎮静の薬として漢方でも使用されているが使われていました。

昔の人は山仕事が多かったので、ここで身体を休めて英気を養ったのでしょう。徳地の人たちは、今もこの石風呂を守り、祭りなどの行事の際には開放し親から子に語り継いでいるのです。

念仏石 石風呂に入るまえに念仏を唱える


入り口には念仏石と呼ばれる石があり、念仏を唱えてから、入浴するというもの。
怪我の治療、病気の治療をする場所とともに、心の救済施設 心のケアをする場所であり、入浴にはきちんとした作法があったそうです。

薬草を使った和方医学(わほういがく)は、日本に昔から暮らす先人達がとてつもなく長い歴史の中で伝承された生きる知恵なのです。

人間の身体はその土地や環境の食物を栄養価に変えられる消化酵素を持つと言われます。

日本に育つ薬草茶が、私たちの身体や内臓にとても良い効能があるのは、これから理解ができますよね。

石風呂全体を温める
石風呂の中で木々を燃やす
石風呂で整う体験


森薫る焙煎薬草茶の店「TOKUJI YAKUSOU」
垣本 望

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