移転/経営管理クラウドのログラスが田町の建替ビルに拡大

経営管理クラウド「Loglass」の提供、開発を行っている同名のログラス社がオフィスを移転した。移転先は田町駅に直結する森永プラザビルである。同ビルは建替え計画があるビルではあるがスタートアップの成長性を加味した移転と考えることができる。

会社概要と業態

ログラス社は2019年に設立されたスタートアップ企業。

全ての企業に最高の経営管理体験を。」というプロダクトビジョンを掲げ、全ての部署が高度に連携するためのクラウドシステムの開発と提供を行っている。

企業の中に複数存在する経営管理データベースの収集・一元管理・分析を一気通貫で実現する次世代型経営管理クラウド「Loglass」が主力商品である。

上記のログラスが正式にローンチされたのは2020年、会社設立から同サービスの開発とリリースに注力していた模様だ。

資金調達状況

2020年次世代型経営管理クラウド「Loglass」の正式提供を開始にあわせて、ALL STAR SAAS FUND、日本政策金融公庫等より、総額8,000万円のシードラウンドでの資金調達を実施。

その後2022年7月にはシリーズAラウンドで17億円を調達している。調達先は以下の通りである。

ALL STAR SAAS FUND、Spiral Capital、みずほキャピタル、三菱UFJイノベーション・パートナーズ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000052025.html

資金調達の目的は、大規模マーケティングや営業体制の強化を行い、導入社数は2年以内に300社以上を目指すこととなっている。

移転の背景と目的

移転の背景と目的は事業規模の拡大である。
上記の資金調達により営業体制やマーケティングに投下できる金額も増え、いわゆる攻めの開発や営業ができることとなる。さらに人員の増強や配置なども様々な施策が取り組める。

移転先は森永プラザビルである。東京都港区に本社を置く、日本の乳製品メーカーである森永が所有しており三井不動産が運営管理しているオフィスビルだ。

田町駅の高層オフィスとして長く親しまれてきたが建替え計画が正式に決定し、建替えに伴う取壊しが決まっているビルである。

上記のような取壊し予定のビルは期間が限定的であるがために長期計画を検討する企業は中々手が出しにくい、そのためスタートアップやベンチャー企業。期間限定のプロジェクト利用などで利用されるケースが多い

現在は五反田のオフィスに入居しており約60坪のオフィスビルを借りている今回の移転により5.5倍近い拡張が見込まれる。

約50名程度の従業員数である同社が移転によって見込める100名から150名程度の増員にも耐えうるオフィスビルに移転できたと考えることができる。
同時に建替え計画があるオフィスではあるので数年後には新オフィスを探す必要性が出てくる。

田町エリアでは近年、msb Tamachi田町タワーといった高層新築オフィスビルの開発によって企業の受け皿として発展してきている。同社のような成長企業が次のフェーズに入る場合も受け皿となりうる可能性が高いエリアである。

MAP

東京都港区芝5-33-1

[移転の概要]

企業名 :ログラス
移転目的:事業規模拡大
エリア :港区

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