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新築オフィス2023年増えすぎ問題について

年末企画の第2弾、これは本当に個人的な趣味中の趣味です。公私混同華々しいですがこんな機会もありましたのでやらせていただきます。

2023年以降は大量供給と言われていますが、いまいちオフィスの何がどんな感じにできるかの説明があいまいですしそもそも興味が無い方にはまったく関係ないであろうオフィスの大量供給についておさらいしていきましょう。

大量供給なので大きい物件やインパクトがあるものから並べていこうと思います。

23年新築オフィスビルとは

大量供給が話題に出る中で2023年-2024年はオフィスビルが面積的にかなりの大量供給が行われます。棟数だけではそれほどインパクトがなくともこの大量供給によって数万坪の募集が世に放たれるわけです。

なぜ新築のオフィスビルの大量供給と空室が問題になるかというと、新築オフィスの竣工や竣工前工事などは1年から2年前に粛々と始まっているものが常なのですが、今回はその流れが2021年-2022年でピタっと止まってしまいました。

そして、2023年や2024年の初頭で入居営業開始するには時すでに遅し状態なのです。

大型の新築ビルは大抵1年前には余裕で準備が始まっています。そして、さらに下記に説明するな大規模ビルに入居のテナントは大抵が定借で入居しておりすでに定借の満期を迎えるか否かという点が契約スケジュールにとってもかなり重要なのです。

テナントによっては3年から5年、もしくは大型であれば10年定借で結んでいる企業も多いので現段階で意思決定ができていないという事は、これは実際の移転があるとしても2024年以降だな・・・となるからです。

200坪くらいまでならサクッと移転できるのですが3,000坪や1,000坪の移転はそう簡単にもいきません。スケジュール的に

さて、以下が来年のインパクト大きいであろう新築オフィスたちです。

◆麻布台ヒルズ A街区 オフィス棟

住所:港区麻布台1 他
地上64階・地下5階
竣工予定:2023年3月末(予定)
基準階面積:1,390坪
主な事業者:森ビル
内定度  :★★☆☆☆
虎ノ門麻布台計画と呼ばれた一帯の大型建築プロジェクト、いつも通り森ビルが主体となって地権者をまとめて作り上げた長期計画の一つ。完成することによって六本木から神谷町虎ノ門まで一体をつなぐことができる横断プロジェクトだが、街として0から作り上げる事の大変さを最も感じる計画である。

麻布台ヒルズ https://www.mori.co.jp/projects/toranomon_azabudai/facilities.html

◆東京三田再開発プロジェクト

住所:東京都港区三田三・四丁目地内
地上42階、地下4階
竣工予定:2023年初旬(予定)
基準階面積:1,204坪
主な事業者:住友不動産
内定度  :★★☆☆☆
三田ツインビルの横に建てる超大型プロジェクト、住友不動産は近隣に自社競合するビルがあってもさらに巨大なビルを作り続けていくのが特徴的。メインテナントは近隣の自社ビルからの引き抜きと、京セラを誘致してくるというパワープレイ

住友不動産 https://office.sumitomo-rd.co.jp/building/detail/minato/tokyomita

◆虎ノ門ヒルズステーションタワー

住所:東京都港区虎ノ門1丁目、2丁目の一部
地上49階・地下4階
竣工予定:2023年7月(予定)
基準階面積:1,030坪
主な事業者:森ビル
内定度  :★★☆☆☆
虎ノ門の最後の超大型プロジェクトすでに、大型金融系や虎ノ門ヒルズ森タワーやビジネスタワーにいるテナントの移転は内定しているが、自社の麻布台と競合する面もあり中々以降の引継ぎに苦労している。自社のビルの足元にあるT-LITE(東洋海事)は苦戦中の苦戦との事。

◇渋谷駅桜丘口開発 渋谷桜丘プロジェクト A街区A-1棟

住所:東京都渋谷区桜丘町123
地上39階、地下4階
竣工予定:2023年11月末(予定)
基準階面積:842坪
主な事業者:東急不動産
内定度  :★★★☆☆
東急不動産と東急がバチバチに戦っているエリア。なんなら東急不動産としてはなんとか竣工までに満床にしたいという意地がある。負けられない戦いを強いられているが低層フロアと下層フロアは竣工1年前にめどが立つというこの市況の中ではかなり強い

渋谷桜丘プロジェクト A街区A-1棟

◇田町タワー

住所:東京都港区芝5丁目
地上29階、地下2階、
竣工予定:2023年4月末(予定)
基準階面積:788坪
主な事業者:三菱地所(田町ビル、徳栄商事、三菱重工業)
内定度  :☆☆☆☆☆
いまだ無風であったが多くのテナント候補が内覧にきて候補に入れてペンディングという状況らしい。しかし候補に入っているという事は一気に動く可能性も高く2023年でかなり注目度が高いオフィスである。

田町タワー https://tamachi-tower.com/office_floor

まずはここまでがメガプレートや総フロア数が多く2023年のオフィス供給過多問題を含んだものになります。ここがある程度決まると2023年の風向きは変わりそうでもあります。観測要注意ビル群と言えるでしょう。

ここからは中規模や基準階は大きいがフロア数がそれほどインパクトにならないビル群です。

◇住友不動産新宿ファーストタワー

住所:東京都新宿区西新宿五丁目1番地
地上33階、地下2階
竣工予定:2023年3月末(予定)
基準階面積:607坪
主な事業者:住友不動産
内定度  :★★★★☆
近隣からの引き抜きやグループ間移動で全然話題になる前にササっと8割程度の稼働率まで上げたのはお手の物やはり1000坪メガプレートは難しくても1フロア1000坪未満の調整は強いなと思うインパクト。西新宿だけでも住友不動産のビルもう10棟近くある

https://office.sumitomo-rd.co.jp/building/detail/shinjyuku/nishishinjuku_5

◇道玄坂通 Dogenzaka Dori

住所:東京都渋谷区道玄坂二丁目
地上28階、地下1階
竣工:2023年3月(予定)
基準階面積:525坪
主な事業者:パン・パシフィック・インターナショナル
内定度  :★★☆☆☆
ドン・キホーテの再開発計画、コロナが無ければもう少しリーシングも前向きにいけたはずという完全に見通し難しい案件ではあるもののオフィスとしてのフロアはそれほど大きくない
ある程度形が見えてくればこの立地やこのビルに移転すべき企業もある程度集められそうな空気感は出始めている。この形をどう生かすか

道玄坂通 Dogenzaka Dori

■東宝プロムナードビル

住所:東京都千代田区有楽町一丁目5 番2 号
地上11階
竣工予定:2023年3月(予定)
基準階面積:303坪
主な事業者:東宝
内定度  :★★★★☆
東宝ツインの跡地ビル。リーシングがそれほど上手ではない東宝ではあるものの早くから誘致作戦をしていたため竣工前にほぼ内定の状態を勝ち取れたのは素晴らしい手腕。ただし移転してくる企業のふたを開けてみれば不動産会社ばかりというテナント属性は問わない判断がビルオーナーとしてどうなのかという意見もなくはない


■3rd MINAMI AOYAMA

住所:東京都港区南青山3丁目4-3他
地上13階、地下1階
竣工予定:2023年2月末(予定)
基準階面積:234坪
主な事業者:三菱地所
内定度  :★★☆☆☆
大丸有以外のエリアで開発をする三菱地所の小ぶり中規模プロジェクト。立地は良くビルのつくりやデザインも遊び心がある三菱地所らしい王様ビル。the ARGYLE aoyamaも建設時に心配されたが結果大成功だったので、これも竣工直前には大体決まるのではという楽観視できそうなポジションビル

https://office.mec.co.jp/minamiaoyama3/

■神田御幸ビル

住所:東京都千代田区神田小川町1-5-1
地上10階、地下1階
竣工予定:2023年5月(予定)
基準階面積:190坪
主な事業者:御幸ビル
内定度  :☆☆☆☆☆

以上が2023年の主な竣工新築ビルです。

これ以外にも200坪から100坪の小ぶりな新築は量産されていますし50坪から100坪くらいの中規模小規模オフィスの竣工もあるのですが、こちらの方はまたマーケットが違うという考え方があるので一旦は大丈夫かなと思います。

不動産屋金融バブルがドカンと弾けるとこの小規模も一緒に爆発するので2023年にはそんなことはない方が良いなと思っています・・・リーマンもコロナも予測できなかったのでそんなもんは仕方ないと思って生きていこうと思います。

2023年も頑張ります。

2022年の色々なnoteやマガジン各種紹介



主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます