#10 ご飯が美味しくない時は
私は施術中のやりとりや、大切な身内・友人との会話の中で
「最近ごはんが美味しく感じない」という声を聞くと、仕事であればぐっと意識を高めて身体を診るようにしますし、プライベートであればからだに気を遣ってあげるよう勧めます。
ひとはみんな、外からのものを「受け入れ」ながら生きています。
自分の中に入っていくものは必ずしも自分にとって優しいものであったり、フィットするものとは限らず、
刺激の強いものや、自分には合わないものも「受け入れる」必要がある場合もあります。
人間のからだは、さまざまなストレスを吸収・緩衝する機能を持っています。
つまりストレスを受けることに対する「余裕」と「耐久力」があり、「解決」したり「吸収」、または「受け流す」力があります。
ですが、からだやこころに余裕がない時は、その分ストレスをまともにうけてしまい影響を及ぼします。
からだに異常がある時、からだは「警戒モード」になります。
そんな時はどんな些細なことにも過敏になります。
もしあなたが綱渡りをしているとして、そんな時はどんなに楽しい話を振られても「やめて!今危ない状況なんだから声をかけないで!!!」と思うはずです。
本来の心地よさを感じることができる時、それはきっと心身ともに余裕がある時でしょう。
青空や風が気持ちいい時。お散歩やジョギングが心地いい時。
人とのたわいない会話が楽しい時。何気ない食事が美味しく感じる時。
その瞬間も本来なら「不快な要素」や「環境」などのストレスは存在しているはずですが、気にも留めません。
しかしもし身体に異常や不調がある時は、それらを“疲れるなぁ“と感じてしまったり、またはストレスになってしまうかもしれません。
そこに含まれる細かな「雑味」にすら、からだは「これは悪いものかもしれない」と無意識に警戒・反応したり、または逆に些細でも繊細な「味わい」に意識を向ける余裕もありません。
特に「食事」は生命を維持する上で基本的かつ重要な行為です。
エネルギー補給であり、自分が摂取したものが自分を作ります。
ですので、歯が痛いからであったり、お腹が痛いからという理由で食事が進まないのであれば速やかに医療機関やお薬などで解決すべきですし、
生活習慣、またはからだやこころが疲れていたり、調和がとれていないことでも「ごはんが美味しく感じられないなぁ」ということは起こり得ますので、
そんな時は、どうか心身の声をキャッチし、少し自分の内側に意識を持ってみて下さい。
美味しいごはんを食べている姿は健康と幸せの景色そのものだなぁ、と思いますし、その景色を私は護ってあげたいなと常に思っています。
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