1年前の今日 3
フィンランドに着いて3日目。
今日はトゥルクへ行く。
オンニバス(高速バス)で行くのだが、乗り場を探すのに一苦労。
日本のように親切に
〜行き ◯番乗り場
とは書いていないので、探す必要がある。
なんとかバスに乗って、のんびりと移動。
窓の外は、岩と緑と湖。
日本の田舎ものどかでいいけど、フィンランドの田舎の風景も爽やかでいいものだ。
到着してからセカンドハンドのお店巡り。
何軒かハシゴしていると、お店の前にいたお兄さんが、自転車を押しながら爽やかな笑顔でこっちに向かってくる。
((フィンランド人ってシャイな人が多いんだよね…?))
なんて思っていたら、どうやら師匠(フィンランド旅に誘ってくれた友人)の友達Tくんだったようだ。
私たちは明日、Tくんの家に泊めてもらうことになっている。
先取りして出会えてしまった。
嬉しい。
世界はこんなに広いのに、近所の友達に会う感覚でばったり会えるもんなんやなぁ、とちょっとしみじみした。
師匠とばったり会えたTくんはとても嬉しそうだった。
Tくんはキツネの絵の描いてある、ヘルメットを被って颯爽と帰っていった。
そして今日の宿に向かう。
airbnbで予約したコテージだ。
この旅での私の1番の目的は、森と湖の見えるコテージに泊まることだった。
旅前半にして1番の目的がやってきた。
食事を買って、バスに乗り込みコテージに向かう。
ここで問題が起きた。
乗ってすぐはバス停に停留所の名前が書いてあったのだが、田舎へ入っていくとバス停にバスのマークしかなくなった。
これでは降りる停留所がわからない。
しかも、バスのスピードが日本とは桁違いに早い。
コテージのホストさんが、「降りる停留所は運転手さんに伝えておくのよ」と言っていた意味がやっとわかった。
だがしかしもう遅い。
どうしようかと思ったが、師匠が運転手さんに聞きにいった。
するとだいぶん前に通りすぎたとのこと。
とりあえず飛び降りる。
反対に向かうバスも当分こなさそうなので歩きながら、人生初のヒッチハイクをしてみた。
みんな笑顔で通り過ぎて行った。
そりゃそうですよね 笑
疲労困憊だが、目の前に広がる田舎の風景は美しい。
師匠と「疲れたねぇ」と言いながら歩いていると、進行方向が同じ向きのバスが来たので、飛び乗る。
さっきのバスと同じ運転手さんにだった。
最後の停留所まで行って、Uターンしたらしい。
恥ずかしい…
しかし、同じ運転手さんだったからこそ、降りる停留所を運転手さんの方がかなり気にかけてくれた。
人情を感じて胸がジーンとした。
「キートス!(ありがとう)」
と言って降りた。
バスを降りると、顔の中で笑顔が溢れかえっているホストさんが待っていてくれた。
予定より着くのが遅かったので心配してくれていたのだ。
本日2回目のジーン。
あとはコテージの説明を受けて、自由時間。
お腹が空いていたので、夕食。
これだけ食べれば、お腹ぱんぱんだ。
そして、念願のサウナへ。
ほんとは湖が良かったのだが、今回のサウナは川とサウナを往復するスタイル。
薪で温めたサウナストーンへかけた水から出る蒸気は、まろやかで暑さの中にも優しさがあった。
これが真のサウナか…。
体を温めたら、川へ入る。
そして外気浴。
この時間が永遠に続けばいいと思った。
さっきの疲れはこれでちゃらだ。
こんな穏やかな流れの中で生活をしているから、フィンランドの人々はおおらかでいれるのだろう。
私ももっと自分を見つめなおさないとな、なんて考えながらサウナを楽しんだ。
この日は人と自然とサウナに癒された1日だった。
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