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1年前の今日 5
1年前の今日の朝、トゥルクのTくん家で起床。
家主はまだ寝ているが私と師匠(フィンランド旅に誘ってくれた友人)は行動開始。
出発時にはTくんも起き出して、見送ってくれた。
穏やかで優しいかったな、Tくん。
またフィンランドに来たときは遊んでね。
バスに乗り込み、ヘルシンキへと戻る。
バスは聞かないと乗り場がわからないので、師匠に聞いてくるよう任務を言い渡される。
言葉がわからなくても、とにかく聞く。
師匠流、旅している感を味わう方法。
言葉は話せないけど無理やり何か言ってチケットを見せたら乗り場を教えてくれた。
ヘルシンキに着いてから、師匠がまずは荷物を一度郵便局から日本に出したいとのこと。
昔は手書きで宛先を書いていたらしいのだけど、全部タブレットに打ち込むようになっていた。
郵便局員さんに尋ねたらずっと横について、懇切丁寧に教えてくれてた。
それを見守る。
無事に手配完了。
次はキャリーバックをロッカーへ預ける。
ロッカーの支払いもカードのみ。
さすがIT大国。
大きいキャリーバックなのに1番上のロッカーが空いて、ちょっと入れるのに苦労。
この後ここのロッカーには何度かお世話になった。
今日は観光とセカンドハンドのお店巡り。
たくさんトラムを乗り継いだ。
何回か乗ってると、路線の見方もなんとなくわかるようになってきて楽しい。
蚤の市。
夏の終わりだから出店数は少なかったけど、置いてる品の本気度が、セカンドハンドのショップより高め。
「こうゆうとこはプロが多いからね。」
と師匠が言ってた。
プロと師匠がたまに価格交渉とかしてて、
「おおお!仕事っぽい!」
と思った 笑
お昼は行ってみたかったシベリウス公園でピクニック。
パンと飲み物を買って、芝生でランチ。
行く時にバスに乗ってみたのだけど、前から乗らないといけないのを間違えて後ろから乗ってしまった。
こうゆうときに目くじら立てて注意しないところもフィンランドらしい。
ごめんなさい、バスのチケットも買ってたから許してね。
ご飯はシナモンロールとお粥ラップ(おかゆの硬いのが巻いてあった)、ミントラテ、どれも日本では食べることがないから新鮮で美味しかったなぁ。
外で食べるのがさらに気持ちいいね。
途中でお花?草?もあったけど、これなんだろう?
かわいい。
夕方は今日の宿へ行って、一休み。
airbnbで民泊。
インテリアみたいだったけど、体操できそうな置物があったから、師匠と体操選手の家と名付けた。
もう少しゆっくりしたいところだけど、今日はここからが私のメインイベント!
到着した日に見つけたのだが、今晩ヘルシンキフェスティバルというイベントにアイスランドのミュージシャン・アウスゲイルが出演するのだ!
アウスゲイルのライブは来日することがあれば、観に行こうと思っていたので、とってもいい機会だ。
師匠も誘ったが、疲れたからゆっくりしたいとのことだったので、初の単独行動。緊張するなぁ。
昼間にトラムの乗り方もたくさん練習したし、大丈夫、大丈夫。と自分に言い聞かせる。
ただ、入場チケットが買えるか心配してたら
「大丈夫やけ、とりあえず行ってみー」
と師匠が背中を押してくれた。
そのあと師匠は、
「スマホ持った?モバイルバッテリー持った?行き方の確認した?」
と色々と心配もしてくれた。
はじめてのおつかいかと思った 笑
準備ができたらいざ出発!
行ってみると案外さくさくとたどり着いた。
はじめて1人で乗るトラムも、はじめて1人で歩く街中も、適度な緊張感が気持ちよかった。
無事に会場に着いて、入場チケットもあっさり買えて拍子抜けするほどトントンと入れた。
まだ時間があったので席に着いて待つ。
この時周りを見ながら思ったのだが、フィンランド人は近くで観たい、という価値観はあまり無いようだった。
それぞれに居心地のいい場所を探して座っている。
これがパーソナルスペースの確保かぁ。
いいなぁ。
そしていよいよスタート。
「なんだか私の聴いたことあるアウスゲイルより、ポップな感じだぞ…
なんなら人数多くないかい?
サポートメンバー?
どの人がアウスゲイル?」
なんて思っていたら45分くらいで休憩に入った。
どうやら前座のバンドだったようだ。
なかなかよかったけど、アナウンスもMCも入らなかったから、バンド名がよくわからなかった。
そして休憩後はやっとアウスゲイル!
一気に観客が増える。
静けさのあるサウンドが心地良い。
ここで気づいたのだが、ごくごくたまに揺れている人がいるが、フィンランド人はのらない。
じっと耳を傾けている。
私はそのじっくりと聴く聴き方がとても心地よかった。
そして最後の曲になった時のみ、ステージ前に何人か出てきて、ゆらゆらとのっていた。
すごく穏やかなのりかた。
激しくない感じが最高に心地良い。
フィンランドで聞くライブが好きになった。
ライブに心奪われてアンコールまで聴きたかったのだが、時間がもう遅い。
師匠から連絡が何通か入っていた。
「遅くならんうちに帰っておいでよ。」
「フィンランドの治安がいいとは言えども、地元じゃないんだからね」
「3番トラムが1番近くに停まるからそれで帰り」
などなど。
お母さんかな?笑
今日ははじめてのおつかいのこどもちゃんの気持ちを味わった日だった。
帰りに晩御飯を買って帰った。
パンの買い方がわからなくてほかの人が買ってるのを真似してみた。
きっと合ってたと思う。…思う。
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