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愛犬の介護と旅立ち



忘れたくないなと思い、文章にまとめてみました。

以前教わった、インドのスワミジ(僧侶)のお話です。
「もしも、私が死んだら皆さんは悲しむでしょう。涙を流したりすると思います。
それで良いんです。
でもしばらくしたら、アイスクリームでも食べながら、私の思い出話をみんなでして笑って下さい。」


近親者が亡くなった時には、いつもこの話を思い出します。



2022.5.9月曜日
その日の朝は、勢い良く美味しそうにフードを食べました。ここ1週間食欲不信でしたが、調子良くなって良かった!と思ったのもつかの間、数時間後に食べた物を全部吐いてしまいました。
その後は、ずっと寝ていて夕飯は一口も食べませんでした。

2022.5.10火曜日
朝食を食べる事なく、寝ていました。
病院に連れて行った方が良いかな?と思いましたが、かかりつけ医がゴールデンウィーク営業していた分、今日と明日は臨時休診。
何度か緊急時にお世話になった事がある近所の病院も本日休診日。
私も午前から夕方迄レッスン。夜のレッスンの合間に夕方に一時帰宅ができるスケジュールで、仮に病院が開いていても仕事は休めない。ペットは家族だけど、世間ではそれは通らない。
後髪引かれる思いでレッスンに出かけて、大急ぎで夕方一時帰宅した時に、水ガブ飲みしては嘔吐となり、これ以上水を与えるとまずい判断。吐物も今迄にないような、ネバついた黄色い悪臭のする吐物で、いつもと違う感じがしました。これは大変だと思いつつも、又次のクラスへ行かなくてはならない…。
帰宅は20時予定なので、夫に連絡し、なるべく早めに帰宅して様子を診て欲しいと伝える。

夫が帰宅して様子を診てくれていた時は、嘔吐はなく、寝てる状態だったので、それほど深刻に捉えてない様子でした。

私も少しはホッとし、この様子なら、明日かかりつけ医は臨時休診日だけど、近所の病院なら行けるので、何とかなりそうかと。
とは言え午前はクラスがあるので午後からしか連れて行けないけど、これは仕方ない。
今は様子をみようと話し合いました。

23時頃から又激しい嘔吐が始まり、そのうち様子がおかしくなり、もうろうとして壁に頭を押し付けたり、ウロウロしたかと思えばパタリと倒れたり、異常行動が夜中迄続きました。脳に障害が出たのかも知れないと不安になりました。救急病院に連れて行こうかどうか迷いましたが、今晩は見守りとして、予定通り明日午後に病院に行く事にしました。

2022.5.11水曜日
朝、嘔吐や異常行動は治りましましたが、グッタリして水も飲まなくなってしまったので、やっぱり救急病院に連れて行くべきだったかと後悔しながら、心配でたまらない気持ちでレッスンに向かい、心ここに在らずで何とかこなし、大急ぎで帰宅すると、もうろうとして、焦点が合ってない。
ハウスから出し、歩いてもパタンと倒れてしまいます。とんでもない事になってしまっています。
病院に駆け込み、事情を説明し検査した所、腎不全、肝機能障害、心臓肥大、脱水症状。
本来なら真っ先に脱水症状を何とかしたいので点滴をしっかりしたいけど、心臓肥大の為、それをすると心臓に水が溜まって亡くなる為、沢山の点滴ができないとの事。

選択肢として、
一つ目は数日入院して少しづつの点滴と、その他の治療をする。それでも無事に元気に自宅に帰れる可能性はとても低い。
二つ目は、最低限の心臓が耐えられる位の少量の点滴と痛み止めなどのできるだけの処置をして帰宅、その場合多分今日中にはお別れとなると思いますとの宣告。

一つ目を選択しても、助かる見込みはなく病院で寂しい思いをさせる位なら、自宅で看取る方が良いと判断し、連れて帰りました。

夫は翌日は有給を取り会社を休みました。

昏睡状態が続きます。


2022.5.12木曜日
見送る覚悟で一晩明かしましたが。まだ生きていてくれてます。
夫が有給取ってくれていたので、本当によかった。私は午前、午後はクラスがありますが、日中は一緒にいられました。

脱水症状なら、ポカリをあげてみようと、薄めたポカリをスプーンで与えると飲んでくれました。

夜を迎え、そろそろお迎えなのかなと思い、一緒に添い寝をしながら、仮眠。

2022.5.13金曜日
明け方、嘔吐。オシッコも大量に出ました。
夫は仕事に、私は午前クラスがあり。午後からはフリー。
こんな状況でハウスに一人でお留守なんてと、泣きながらごめんねと、家を出ました。
いない間に逝ってしまうのではと、上の空でクラスを終え、大急ぎで帰宅。
声をかけると待っていてくれていたようで、頭を持ち上げて立とうとしてくれました。


夜には犬用の牛乳を夫が購入してきてくれました。
与えてみると、飲んでくれました。


2022.5.14土曜日
明け方、顔上げて立ちあがろうとしているのを見て、もしかしたらの近所の病院の誤診だったのでは?と思い、主治医の病院に行ってみました。

検査結果は恐らく胆嚢破裂したと思われます。若ければ手術で胆嚢摘出すれば助かる事例だけど、16歳という高齢で心臓肥大もあるし、黄疸、腎不全。手術は無理。
それでも、この子は生命力あるよ。ここまで頑張ったもんね。でも入院して処置しても、無事退院できるかわからないとの事で、治る見込みは、やはりないという近所の病院と同じような事を告げられ、点滴やその他の応急処置をしてもらいました。
もしも少し食べてくれるなら、練り状のオヤツ、チュールとかを指に取って口開けて上顎に塗ってあげるといいよと教えて貰い、一緒に帰宅しました。

明日は2人とも休みだから良いけど、来週からどうしようか…となり、実家に相談した所、みんなで介護しようと言ってくれたので、同じ市内の実家に寝泊まりさせて貰い、実家から仕事に行くスタイルを取らせて貰う事となりました。

病院から帰宅後は、またもや昏睡状態となってしまいました。

2022.5.15日曜日
明け方、嘔吐、点滴したので大量の尿、下痢があり、辛そうでした。
午前、実家に向かいました。

実家に着き、両親が泣きながら話しかけると、何事もなかったかのように、じーちゃん、ばーちゃん、こんにちはと言わんばかりに、顔を輝かせ頭を上げて立ち上がろうとするじゃありませんか!愛想が良く人間大好きなので、その反応は余りにもいつも通りで、驚きました(涙)

ペットショップに行ってみると、介護用の流動食やスポイトなど売ってる事を初めて知りました。オヤツのチュールと、流動食と、スポイトを購入し、少しでも食べて貰おう作戦を立てました。

2022.5.16月曜日
今朝も両親が話しかけたら、頭を上げて嬉しそう。

みんなに見守られ、少し活力も出ているのかもね!そんな感じでした。
体調不良となって一週間です。

2022.5.17火曜日
姉がお見舞いに来てくれました。
元気になるといいね!と、励ましてくれました。
寝返りできてます。

2022.5.18水曜日
排尿すると、冷えるのですぐにシート交換です。お世話できる事が何よりも嬉しくて。1日1日を大切にという気持ちがとても強くなっていました。


2022.5.19木曜日
5/19〜5/22迄は、ヨーガ療法学会鳥取に出席予定でしたがキャンセルにしたので、その分は休みを取っていたので全クラス休みです。
この偶然はすごいなぁと思います。介護できるようにタイミングを合わせてくれていたように感じます。
母が病気があるので、訪問看護師さんが毎週来てくれています。
看護師さんに「頑張るんだよ」と声をかけて貰い、嬉しそうに顔を上げてました。

2022.5.20金曜日
仕事も休みで、ベッタリ張り付いて介護。
一緒にいられて幸せで濃密な時間です。
寝返りができなくなってきたので、時間を見て床ずれにならないようにまめに体位交換。
そんなに食べてないけど、排便もあります。
私にできる事は、介護とレイキヒーリング。
目には見えないけど、癒しの波動が流れますように。

スポイトじゃなくても、顔に近づけると、お水や犬用牛乳を少量ですが自分で飲んでくれる時もあります。
このまま回復していくのでは?と淡い期待を持ってしまう位でした。



2022.5.21土曜日
夫も休みとなり、穏やかな時間です。
着替えその他を取りに行ったりと穏やかな休日です。
足をバタつかせたりした時は、寝返りしたいとか、オシッコだったりします。何かしらお知らせしてくれます。

健気に生きている姿に勇気づけられました。


2022.5.22日曜日
お天気が良かったので、玄関先に抱っこして外へ出ました。鼻をヒクヒクさせて、大好きな外の匂いを嗅いでました。
こんな日ができるだけ長く続きますように…。

2022.5.23月曜日
午前抱っこしたら、吐いてしまいました。
今日もほんの少し、外へ。
倒れてから2週間です。

2022.5.24火曜日
流動食も牛乳も殆ど飲み込まなくなりました。
嘔吐と下痢。
それでも、少しでも飲んで欲しくて…無理させちゃってごめんね。

仕事中は両親が介護をしてくれていて、本当に助かりました。


2022.5.25水曜日
反応が少なくなってきました。

いよいよお別れが近いのかなぁ。

ここまで頑張ってくれて、これ以上は望んではいけない。
なるべく苦しまないように。
レイキヒーリング。



2022.5.26木曜日
何も飲み込まなくなりました。命の水ポカリも受け付けません。

夕方吐く、下痢で、苦しそうで…。こんな状況下でも仕事は急には休めません。
帰宅するのを待たなくていい、もう頑張らなくていいよと声をかけて、泣く泣く外出。
あぁ、家族のサポートがあって本当に良かった。
21時に帰宅した時も待っててくれたようです。声をかけると、わずかに反応がありました。


その後、23時56分に穏やかで可愛いお顔で旅立ちました。


倒れてから17日間お別れの準備時間迄用意してくれました。
準備期間なく急な旅立ちでは喪失感がもっと大きかったと思います。
16年間長生きしてくれて、ずっと可愛くて、うちの子になってくれて、本当にありがとう。


3か月経った今でも、鮮明に覚えてるものですね。
書きながら泣いてしまいました。


ペットを飼ってると、必ずいつかはこの日がやって来る。
わかっていても辛いものですね。


悲しみから立ち直る為に、冒頭のスワミジの話が私には有効的です。




読んで下さり、ありがとうございました。



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