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タイムスリップ


"なんかすることありますか?"

私の職場に、ひよっこちゃんがやってきました。
私がひよっこの頃にお世話になった部長に影響されて、熱血的なアプローチを受けて、私と同じ職業を志したのだそうです。
1ヶ月、一緒の職場で働くことになりました。
なんだか、十数年前の自分を重ねながら見てしまいます。

"なんかあったら呼んでください。"
"緊急があるとワクワクします。"

目をキラキラ輝かせてやる気に満ちています。

何をしても今は楽しいのだと、彼女は話します。
基本、初めなんて出来ないことばかりなのだから、少しでもできている良いところを彼女のようなひよっこには伝えるようにしています。
褒めて伸ばす作戦です。

さすが、私の尊敬する上司が目を光らせただけに、感じの良い働き者です。

なるべく、とこまきの昔の失敗談をはなしてあげるようにしています。

"わたしもひよっこの頃はこんな失敗したんだよ。"

"それでも、こうやって今働けているから、大丈夫だよ"

"わたしのひよっこの頃より優秀だよ。"

悪いところやできないところに目を向けることなんて簡単です。

同僚が、とある後輩がひよっこにたくさんダメ出しをしているという話をきいて、こう話してあげていた。

"いつも悪いところしかみえてなかったのが、良いところを見つけてあげれるようになったということは、自分自身が成長の証なんだよね。自分がレベルアップしていかなきゃね。
自分の訓練なんだよ"

そうだねと思い、そんな考えを持っている同僚と、それを素直に聞いて、応じていた後輩をみて、私が、良い環境で仕事ができるありがたさを感じました。

十数年も経つとある程度の業務は自然にこなせるようになり、飽きてきて、新たな職場や学問を学びたくなります。
そんな話を、ひよっこちゃんにしていたら、
びっくりしていました。
周りの同僚たちも同じことをひよっこちゃんに伝えていました。

かつての私もできないことだらけで、遠い先に自分が働けている姿など全くイメージできませんでした。
毎日悔し涙をしていました。

今は、後輩達を教えて、新しい技術を学び、発展させながらいるも、やはり1番楽しいのは、後輩達が出来なかったことが、日々できるようになって、自分を超えてくれる日を感じることだなと思います。

成長促進が上位にある私は、自身の成長よりも、明るい未来の発展に興味があるらしいです。

初々しいひよっこに、"緊急あったら呼びますね!"と言われ、ひよっこちゃんには申し訳ないが、緊急が来ないけどを願いながらぐっすりと眠りました。

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