humid と wet の大きな違い【我流英語教室R-18】

 なんだか曇り。雨が降りそうで降らなくて、湿っぽくてじめじめする。そんな時に使うのが、humid です。形容詞。

 彼氏とは、天気の話も多いです。今日はあったかいとか寒いとか、晴れたとか雨だとか雪だとか。彼氏はお天気の良いのが大好きで、快晴の朝などには、「What a bautiful daaaaaay♡」と歌います。わたしも同感ですが、歌を歌ったことは、ない。

 もともと彼氏は、暑くてお天気の良い地域で暮らしていた人ですので、わたしの生まれ育ちとは、気候が全く違います。日本に来て初めてスタッドレスタイヤを履いたそうで、お姉さんには、「What!?凍った雪の上を車で走る!?あなた、正気なの!?」と驚かれたそうです。彼氏はそこで、「ああ、うん、大丈夫。4WDでABSついててスタッドレスタイヤ履いてるから、大丈夫」と冷静に返したそうですが、そんなバックグラウンドから毎冬雪かきをする生活への転身とは、そのフレキシビリティに、やはり頭が下がるではありませんか。お天気の話をする人は退屈だとよく言われますが、わたしたちにとっては、ホットな話題です。

 さて、やはりというか、humid という単語についても、わたしは彼氏が使うまでは知らない単語でした。じめじめ続きの秋でしたでしょうか、彼氏がLINE で「It was humid」と言って寄越したのです。その時は(何だ、この意味?)と思い、辞書を引いて解決。

 ところがそのまた別の機会に、今度はわたしが「今日はじめじめしてたね」と言いたくなったのです。しかしそこは馴染みのない単語。わたしはすっかり、humid という単語を忘れていました。そこでわたしは、似たようで違うけどまあ通じるだろう、と踏んで、wet という言葉を使ったのです。こちらはポピュラーな単語ですよね。

 彼氏には意味が通じました。もともと、「I always know what you try to say♡」の人ですから。ですが、彼氏は「humid」と訂正して寄越した上で、「wet はちょっと sukebe word」と注釈を付け加えたのです。ああ、そうですか!これでわたしも、すっかり humid を覚えました。

 少し話は逸れますが、といっても、実は逸れていないのですが、うちの町にインターン体験に来た某首都圏私大の留学生女子が、体験の一環として、お料理教室を開いたことがあります。わたしも職場の関係でそれに参加しまして、うちの町のALTの男性と同じ班になったのです。その人はとてもジョークや駄洒落を多発する人で、そのうち会話の流れで、「これは英語で何て言う?」という英語クイズが始まったのです。そのお題は、「布巾が水滴でびしょびしょになった状態」でした。

 わたしは(んん……。英語にも擬態語って、あるんだろうか)と考えつつ答えを待っていたのですが、彼がGoogle先生に音声入力で、「びしょびしょ、英語」と尋ねたところ、スマホに表示された答えは「so wet」。それはなんともわたしに馴染みのある表現で、わたしは複雑な微妙を浮かべざるを得なくなったのです。

 というのも、彼氏からしょっちゅう聞かされる表現なのです。ことの導入部、接触が始まってちょっと経ち、いい感じになりますと、彼氏が必ず囁きます「Wow……so wet……!」。彼氏が wet を sukebe word だというのも、むべなるかな。

 そういう訳でございますので、この稿をお読みの皆さんにおかれましては、是非、humid と wet を使い分けてくださいますよう、お願い申し上げます。

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