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愚 策 ! ー 厚労省の国民年金基金勧誘?

目 次
1 はじめに
  厚生労働省からピンクの封筒
2 年金の種類
  タイトル図(封筒内の図)から
3 まだある年金の種類
  タイトル図にない年金とは?
4 退職後の加入条件等
  加入できない人に、なぜ送付するの?
5 終わりに
  縦割り行政で、無駄遣い促進❣

1 はじめに
 昨日、厚生労働省国民年金基金連合会から親展と記されたピンクの封筒が届きました。
 サラリーマンとしては退職し、市役所への年金関係手続は済んでおり、日本年金機構からは手続完了の葉書も受け取ったところに、今度は、国民年金基金連合会からの封筒は「何の連絡なの?」と開封してみたら、早い話、退職後の自営業者やフリーランスの方へ、国民年金基金への勧誘でした。
 何で今ごろ、何で私に、何で送ってきたと不可解、魔訶不思議 ❣

2 年金の種類
 パンフレットにあった図を掲載しました。
 会社員は、右の老齢基礎年金(国民年金)に老齢厚生年金と企業年金の上乗せがあるけれども、早くに退職したあなたのように、自営業者やフリーランス(又は国民年金任意加入者)となった場合には、左の老齢基礎年金(国民年金)の共通部分しか納付しなくなるので、上乗せ部分である国民年金基金に加入しませんか・・との勧誘です。
 同封の切手不要の返信ハガキで、1 加入申出書を送付してほしい。2 詳しい資料を送付してほしい。3 説明が聞きたいので、連絡がほしい。4 今後、このダイレクトメールの送付を希望しない。 いずれかに〇印をつけて・・とある。(おバカちゃん注意報 ❣)

3 まだある年金の種類
 右の企業年金が3階部分といわれており、これに加えて、自営業者等も加入できるiDeco(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。
 このiDeCoは、自営業者等の第1号被保険者の場合、月額68,000円までの掛金納付ができます。公務員時代の私は、月額12,000円(最高額)で証券会社に納付し、運用していました。
 第1号被保険者の場合、国民年金基金と同じく2階部分に相当するものに「付加年金(月額400円)」があり、市役所年金課で申込みができます。iDeCoとの併用も可能ですが、その分が減額されます。すなわち、iDeCoと併用した場合、iDeCoの掛金最高月額は67,000円(千円単位)となります。こちらの申込は、iDeCo取扱金融機関となります。

4 退職後の加入条件等
 上記3で説明した2階部分や3階部分の年金を掛けようとするには、必ず、1階部分である老齢基礎年金(国民年金)の掛金納付が必要です。この老齢基礎年金(国民年金)の納付期間は、20歳から60歳までの40年間(480か月)です。18歳で高校卒業後、60歳まで会社員として働いた場合、第2号被保険者として、厚生年金(老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金)を掛けているので、退職後に老齢基礎年金(国民年金)を掛けることはできません。しかし、就職してから退職までに480か月に満たない期間がある60歳以上65歳未満の方については、その足りない月数の間、任意加入により、老齢基礎年金(国民年金)を掛けて、満額の支給を受けることができます。
 これらのことを退職直前に調べ上げて、退職後どのような年金加入とするかを検討し、準備しました。各年金の取扱部署が、市役所年金課、国民年金基金連合会、社会保険事務所(日本年金機構)、iDeCo取扱金融機関と縦割りのバラバラで、横断的なことは、どの担当者も「分かりません。」との驚くべき回答でした。
 私は、結局のところ、老齢基礎年金(国民年金)に任意加入を行い(1階部分)、付加年金(2階部分)に加入申込をし、iDeCo(3階部分)を47,000円に増額しました。
 

【結 論】第1号被保険者は、2階部分である「付加年金」と「国民年金基金」の併用はできません。


5 終わりに
 私の年金加入について、日本年金機構から確認済のハガキが来たにもかかわらず、すなわち、国民年金基金に加入できないことは承知しているはずなのに、厚生労働省 国民年金基金連合会から「国民年金基金」への加入を勧奨する封筒を送ってくるとは、いかがなものでしょうか。
 どの役所に問い合わせても、絶対に「分かりません。」との回答となるでしょう。必要のない私に送付してきた、パンフレットの印刷代、郵送代、職員の給与(問合せに応じる等)、返信用ハガキの入力の手間等、どれほどの「ムダ」があるのやら、定額減税の間違いも多数生じることは必然です。
 制度の仕組みを理解して、自己防衛しましょう。
 理解のある国会議員さん、「厚生労働省」を追及してください。


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