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【 壁に耳あり障子に目あり 】税務職員

《 前書き 》
 私は、記事を投稿し始めたばかりで、まだ、国税当局にはバレてはいない。しかし、程なく、良からぬ情報発信をしていないか注視されるかもしれない。国税当局に先に言っておく。私は、絶対に良からぬ情報発信はしないし、守秘義務に違反するようなこともしない。
 ただし、現在の国税当局は、守秘義務という法律用語を拡大解釈しているどころではなく、全く理解していないのが気にかかる。
 国税当局がこの記事あるいは当方のチャンネルに、いつ辿りつくかは不明であるが、守秘義務に違反していないことを断言した上で、情報発信していくので、暖かく見守っていただきたい。

《 本 題 》
 現役時代、自宅でお笑い芸人数人が出演するバラエティー番組を見ていた。そこに、若い女性ヴァイオリニストが登場し、ストラディバリ(英語:ストラディバリウス)を演奏する。芸能人格付けチェックでもよく登場する時価数億円という有名なヴァイオリンである。
 打合せや台本の有無は不明であるが、芸人らは、音楽や演奏者そっちのけで、ヴァイオリンについて、矢継ぎ早に質問を浴びせた。
 「そのヴァイオリンは、いくらするのか?」 ⇒ 「よく分かりませんが、時価〇億円と言われています。」
 「あなたが、購入したのか。所有しているのか。」 ⇒ 「いいえ。A社(某有名企業)から借り受けて、演奏しています。」

 この時、私は、自分でどんな表情をしていたのだろう。目を丸くし、口元が緩んでいたことだろう。
 A社に国税局の調査が入り、このストラディバリが経費(法人税法上は「損金」という。)にできないとの指摘を受けるだろうと予見した。数か月後(2~3月後だったような気がする。)、全国紙の新聞にA社関連記事が出たが、その速さに驚いた。
 
 A社は、資本金1億円以上なので、国税局所管法人となる。私は、テレビ番組を見た際、A社は節税目的でストラディバリを購入したと予想した。さて、勘定科目は何を使ったのだろう。演奏者にテレビ出演の際、A社を宣伝させることを目的に、広告宣伝費として、単年度で数億円もの経費を捻出したのか。テレビでのやり取りを見た限り、演奏者は思いも寄らない質問を受け、A社という名前を出したようであり、広告宣伝の意図はないと見受けられたし、費用対効果(どれだけ売上に結び付くかという趣旨)が合致しない。そうだとすると、楽器という減価償却資産(耐用年数で徐々に価値が減少する資産)として、毎年、「減価償却費」を損金(経費)計上するというものか。

 実際の新聞記事を見ると、予想どおり、減価償却資産としていた。元顧問税理士の指南によるものだったらしい。ストラディバリは、再現不可能なヴァイオリンであり、時価数億円の価値があり、年数の経過とともに減価しない資産である。通常の調査でも容易に指摘したであろうが、今回は、テレビ番組での演奏者の発言が端緒であり、これを見ていた税務職員が当該情報を国税局の担当部署に連絡したことは間違いないと確信する。

《 結 論 》
 昔、東京の某税務署職員を密着するドキュメンタリー番組があった。当該職員が、通勤途中の電車内の中吊り広告に記載された内容を探聞情報として、メモにして収集し、担当部署へ回付するというものであった。現在では、タイトルや前書きにあるとおり、テレビやラジオだけでなく、SNSを始めとするインターネット内やあらゆる場所において、税務職員が見て聞いているという本当の話でした。


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