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【工場見学】あの「眠眠打破」も生産している、ドリンク専用工場・三重工場を見学!

常盤薬品工業を代表する商品の一つ、がんばる人を応援するドリンク「眠眠打破」。
今回は眠眠打破などのドリンクを作っている三重工場をご紹介します!

三重工場ってどんな工場?

三重工場のある三重県伊賀市は、古くから忍者の多い地域として有名。
忍者は薬草をうまく使っていたそうですが、伊賀や甲賀地方は薬草を育てるのに適した土壌だったため、昔から薬関連の工場が多く建てられているそうです。

またこの地域には古代、琵琶湖があったと言われており、地下水をくみ上げる豊富な水脈があるのも特徴です。
常盤薬品工業も1980年に伊賀市に三重工場を建設。その広さはなんと東京ドーム2.7個分になります!

三重工場で生産している製品
(眠眠打破は2021年4月にリニューアルしています。)

三重工場には3つの生産ラインがあり、これからご紹介する最も速いラインでは1分間に600本、1日に27万本の生産ができるんです!
実際に瓶が流れていくスピードはとっても高速で、瓶がカチャカチャ鳴る音が響いていました。

工場は2階建てになっており、1階で中身の液体を作り瓶に入れ、キャップを閉めて殺菌し、その後瓶を2階に送りラベルを貼って出荷箱に包装され、包装倉庫に運ばれるという流れで製造されています。

ドリンクができるまで


まずは中身の液体を作る秤量室から見ていきましょう!
原料庫から原料を一品ずつ持ってきて、この部屋で重さをはかります。
秤量をするときは間違いのないよう、二人一組でダブルチェックをしながら作業をしています。

特に香料は番号が一文字違いなど似たようなものが多数……。
そこで指示書のバーコードと原料のバーコードを照合し、人の目だけでなく、機械で確認して間違いのないようにしています。

続いて、配合室で秤量したものをいよいよ配合していきます。
上の画像の左側の小さなタンクで原料の粉をお湯に溶かし、それを下の画像の配合タンクA・Bに移します。
このタンクで糖類などを入れて液を調整するのですが、その大きさはなんと5000リットル!

ここでできた液体を、ろ過機を通して中間タンクに入れていきます。
ろ過機のフィルターが除去できるごみの大きさは2マイクロメートル。
一般的に日本人女性の髪の太さは90マイクロメートルと言われており、このフィルターを通すと目に見える異物はほとんど除去できるそうです。
またその後にもフィルターを2つも通してろ過していきます。

ここのタンクは8年前に作られたものですが、写真を見てわかるとおりピカピカ。
毎日綺麗に磨いているんです!

次はできた液体を瓶に充填していきます。
左側から流れてくる瓶の中と外を60度のお湯で洗い、アクリル板で囲まれた充填機で綺麗になった瓶の中に液体を入れ、蓋を閉めていきます。

瓶に液体を入れる工程は微生物や細菌などが最も気になるところですが、
細菌の繁殖する3つの条件「水分」「温度」「栄養」のうち、「水分」のないドライな環境になっているため、微生物汚染の抑制になっています。

また1㎥の中にほこりが何個あるかを測る清浄度という指標では、充填室はクラス10万、アクリル板で覆われた充填ブース内はクラス1万。
普通のオフィスがクラス100万と言われており、クラス1万は手術室と同じレベルの環境だそう。
ドリンクはクリーンな環境で充填されているんです!

その後キャップの検査や温水シャワー殺菌を経て、瓶をコンベアで挟みながら2階まで持ち上げます。

ラベルを貼る前に、異物検査機に通し、瓶の中に異物がないかを1本ずつ検査していきます。
異物を検知すると光っているターンテーブル(下図)の中にはじかれるようになっており、それを検査員が1本ずつ確認していきます。
製品を作る際にきちんとしたろ過工程を挟んでいるため、8年間検査をしていて異物が出たことは一度もありません!

それでも異物検査機を通しているのは、お客様から信頼いただける高品質な商品をお届けするためだけでなく、お客様からもしも「瓶の中に異物があった」とお問い合わせをいただいた際に、製造番号から記録をたどってその日の環境を確認できるようにしておくためです。

ラベルにのりを転写して瓶に巻いた後は、検査機でラベルがきちんと貼られているか、ゆがみがないかを確認していきます。
そこで良品と判断された瓶を10本ずつ内箱に入れ、段ボールに詰めて隣の倉庫に移動させます。

隣の建物から運ばれてくる出来立ての商品


倉庫にはドリンクだけでなく、「南天のど飴」などの医薬品も保管されています。
この倉庫の一番の特徴は、温度管理がされていること。
医薬品は0~30度で保管することが推奨されているので、適した温度になるように壁や屋根に断熱材を入れたり空調を調節することで、夏は涼しく、冬は寒すぎない温度管理ができる倉庫になっています。

医薬品はラップで巻かれて保管されていましたが、瓶の場合作りたては温かく、ラップで巻いてしまうと崩れてしまうため、冷えるまで紐を使ってまとめておきます。
先ほどのラインで作られた段ボールを触ってみるとほんのり温かく、作りたてであることを感じられます!
さらに倉庫での品質管理の検査を経て、合格したものが市場に出荷されていきます。


進化する工場を目指して

医薬品も扱う三重工場では、人の目だけではなく検査システムやカメラを使って管理することを徹底しています。

異物がないか、違うキャップを使っていないか、キャップが正しくはめられているか、ラベルがゆがみや破れなく貼られているか、賞味期限や製造番号が正しく印字されているか……。
医薬品の製造を行ううえで、異物の混入はもちろん、印字がないものが発生した場合も安全のために回収を行います。そうした事態を避け、安全に商品をお届けするためにも、重点的に管理を行っています。

またラインの稼働を安定させることが不良品を出さないための取り組みにも繋がります。
設定をきちんとしていれば、人が触らない限り不良品はほとんど出ないそう。
一日27万本の製造を一秒でも止めないために、日々のメンテナンスや清掃、記録などの取り組みも欠かしません。

工場は電気やお湯を沸かすためのガスを大量に使う場所。
どうしたら使用量を減らせるかという課題にも積極的に取り組んでいます。
実際に蒸気ボイラーのエネルギーを重油からLNGに変更し、CO2の排出量を約30%削減することができました。

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少人数で大量生産をする規模感、スピード感が印象的だった三重工場。
たくさんの瓶が音を立てて高速で流れていく生産ラインは、飽きずにずっと見ていられるほど。

お店で見かける眠眠打破や常盤薬品工業のドリンクに少しでも親近感を持っていただけたら嬉しいです!