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SB・ヤフー自己株買い再編にも香る日本の低生産性

この取引は節税というよりも不当な二重課税回避が目的です。

実は、隠れたメリットに節税がある。SBGがヤフー株を売却すると、売却代金は配当を受け取ったとみなされる。「みなし配当」と呼ばれて課税対象だが、「受取配当等の益金不算入制度」では、SBGのような3分の1以上を保有する株主は非課税だ。
SBGは今回のスキームについて「節税が目的ではない」と説明するが、売却収入の大部分が非課税になる可能性は高い。直接譲渡と違って節税効果が大きい。

そもそも論でいくと、配当は法人税を支払った後の当期純利益から支払うのでそこに更に法人税・所得税をかけるのは不当ですし、売却益も基本は法人税を支払った後の当期純利益を基礎としてプライシングされますのでそこに更に法人税・所得税をかけるのは不当です。

また「受取配当等の益金不算入制度」で、1/3超の持株比率の株主だけを税務上優遇して、その他の法人・個人株主を差別する制度というのは株主平等の原則に反しています。

正義のない税務制度は不平等の温床になるのみならず、企業が前向きな企業価値向上に頭を使う時間を削ぎ、しょうもない税務スキーム考案に力を注がざるを得なくさせるため、マクロ経済でみると日本企業の低生産性維持に大変貢献している/一つの重要なファクターであると言えると思います。


何度でも噛み締めたいバフェット箴言

「やる意味のないことを、うまくやれても意味は無い」
 “That which is not worth doing at all is not worth doing well”

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