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通貨高安は購買力平価を基準に考えないと見誤りますよ

「日本も1980年代半ばまでは円高で株高だった」とのことですが、この円高というのが購買力平価との比較において、為替スポットレートが購買力平価以上になっていたのか否かで全く結論が逆になります。

戦後のドル円の歴史は以下の3期に分けられると思います。

①ど楽勝レートで日本を甘やかし期(プラザ合意まで)
-1949-1971 USDJPY=360円
1959までのデータはないが1960-1971の購買力平価175-225円
-1971-1985 概ねUSDJPY=200-300円
同期間の購買力平価は206-225円

②あんたも一人前なんだから独り立ち・国際貢献しなさい期
-1986-2003 概ねUSDJPY=80-160円
同期間の購買力平価は139-206円

③お勤めご苦労。普通の国になっていいよ期
-2004-2018 概ねUSDJPY=75-125円
同期間の購買力平価は99-134円
(75円は国際的に要請されていないのにガラパゴス日銀理論での自爆)

この記事にある1980年代半ばというのは具体的には1985年のプラザ合意を表していて、それ以前(上記の①期)はスポットレートが円高方向に振れようが基本的には購買力平価よりは円安水準での推移でした。

つまり円高であって円高ではなく「実質」円安です。輸出立国にとっては理想状態です。

プラザ合意後の上記②期においては、恒常的にスポットレートの円高が購買力平価に対しても円高の「実質」円高です。

上記③期においては、金融危機後の国際金融緩和を考慮しない頭のおかしい日銀金融政策の影響で、2009-2012だけ異常に購買力平価とスポットレートが円高方向に乖離しました。黒田日銀以降、この乖離が是正される方向に為替レートが動いたので、当然、実体経済=円建て株価にとってもプラスです。


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何度でも噛み締めたいバフェット箴言

「独力で考えることを心がけなさい。いつも見ていて不思議に感じるのは、IQの高い連中が見境なく人まねをしている姿だ。わたしの場合、他人と話していて良いアイデアが浮かんだことなど一度もない」
 “You have to think for yourself. It always amazes me how high-IQ people mindlessly imitate. I never get good ideas talking to other people”



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