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『ざつ』 お気楽TRPG日記80。告知(イベント、R&R211にシャドウラン記事)とか、ARC:DOOM RPGとか、ゲーム学校な日々(カタン)とか。

概要:還暦間際のTRPGデザイナー、朱鷺田祐介(ときた・ゆうすけ)が適当なことを『ざつ』に書くエッセイ。だいたい、TRPG関連の思い出とか雑談とか、シナリオ作成やGMの裏話。告知とか、ゲームを遊んだ話とか。

ダメな時は寝る。
私の好きな言葉です。

低気圧。 私の苦手な言葉です。

告知は先週のを見てよ!


 ……という訳で、告知から始めますが、詳しくは先週のを見てください。

『ざつ』だな。

 まあ、5/28(土)に、TRPGフェスティバル・オンラインがあり、シャドウランとエクリプス・フェイズのセッションとトークショーがあるという話。
 シャドウランは20時よりトークショー「シャドウラン魔改造計画」 西上柾さんと私で、シャドウランを弄り倒す企画。

 エクリプス・フェイズのトークショーは、岡和田晃さんら翻訳チームと一緒に、その魅力を語ります。

 そして、恒例化しつつある「深夜のざつトーク」。
2300から、もんすとろーむさんをゲストに、海外TRPGとか、 信長の黒い城とか、Mork Borgとか、AlienRPGとか。 なにか発表が?!

Role&Roll211にシャドウラン記事

Role&Roll211見本到着。 朱鷺田は『ざつ』に始めるシャドウランの2回目。シナリオ2本を寄稿。「マリア・マーキュリアルの帰還」と「Dead on Arrival」の2本立て。
遊んでくだされ。

ARC:DOOM RPGを遊んだよ!

ガイ・レッドウォール

 5/23、ホビージャパンさんに召喚され、ARC:DOOM RPGを遊んできました。フィリピンのデザイナーさんが制作したナラティブ系のファンタジーRPGで、現在、PDF版が発売中。

 もともと、担当さんから、「フィリピンのゲームデザイナーが持ち込んできた面白げなゲームがあるよ。Mork Borgをリスペクトしているって!」と聞いていたので、遊ぶ機会を楽しみにしていた。英語版のQuickstart Ruleを流し読みしたが、全然、ぴんとこなかったので、実によい機会。

 今回は、GM経験者を集めました!とのことで、冒険企画局の丹沢悠一さん、モノドラコの岡田篤宏さんがご一緒。
 すでに、丹沢さんがファースト・インプレッションのnoteをアップされているので、そちらも参考になさってください。

 「ARC:DOOM」は、特定の背景世界を持たない汎用ナラティブ系TRPG。世界を固定しないのは、メインテーマとして、英雄たちがDOOM(破滅)から世界を救うというキーコンセプトがあるため。世界は破滅を考えてその都度作ればいい。SFでも学園青春ものでも、セカイ系でもいい。それはそれでひとつのやり方で、GMとプレイヤーが揃って、世界の破滅を作っていく。
 ルールブックのアートや敵クリーチャーなどから、フィリピン文化ベースのファンタジーワールドが想定されるが、そこには限定されないようだ。

 凄い自由度であるが、最初は悩むかもしれない。

 我々も、最初、困ったが、「最近、見た映画やアニメから始めましょうか?」と言ったら、全員が光の巨人を思い浮かべ、よーし、「一兆度の火炎を吐くドラゴン」が世界の破滅をもたらすというテーマが決定。これをファンタジーヒーローものにするため、設定を考え始めたら、どんどん加速していった。
 朱鷺田は、その場の勢いで暴力を振るう『ざつ』なバーバリアンが好きなので、戦闘力を上げる方向で、傾向値(いわゆる能力値だが、創造的、計画的、意欲的の3つで、やり方を問う)とスキルを組んでいく。
 あとは所持品、武器、防具、呪文などをリストから取得する。
 こちらは合計30点のポイント・バイ方式と、12D6を1-3個ずつ振って決めるランダム方式があり、前者でガチ戦闘系を組むと、プレート・アーマー+炎の剣+2ポイントの呪文という趣のかけらもない修羅が誕生する。一兆度の火炎ドラゴンに炎の剣で挑むのも無駄っぽいし、組みすぎもアレだなあと、『ざつ』に3D6ずつ振ってみると・・・

辛辣な言葉(勇気へのダメージ、威力+2)
批判的な思考(勇気へのダメージ、防御+2)
上等な教育

 はあ? オレの目指した『ざつ』なバーバリアンではなく、言葉で人を刺すラップバトル系にシフトした。
 その他の所持品で、バールが出たので、これが物理武器に。後、かごの中の小鳥ね。呪文を取ってみるか? と振ったら、認識阻害で3ターン、認識されなくなる能力が!
 言葉で目立つタイプなのに、認識阻害系透明人間だ!

 この辺で頭がねじれてきて、気づくと、3000年も間、魔法Twitterで、炎上と垢バンを繰り返してきた伝説のTwitter廃人でもあるスーパーラッパー、ガイ・レッドウォールが爆誕。

 魔法Twitterってなんだよ!

 それは神秘の力で、この世界の住人の脳内をつなぐ魔法のSNSである。最近では、メフィラス星人にも使われたほどの高度魔法文明の遺産である。

 そんなこんなのアホなキャラでしたが、光の勇者を演じる岡田さん、システムを読み切り、サポートキャラ「教授」を演じる丹沢さんのおかげで、無事、世界は救われました。

「ARC:DOOM」の特徴

 「ARC:DOOM」は、自由度以外に、いくつか独特のルールがある。

 まず、終末時計という時間制限があり、現実のプレイ時間で、カウントダウンが進んでいく。世界を破滅から救う、というテーマがこれで切迫感につながる。ナラティブ系の弱点として、描写や物語にこだわって、プレイヤーのストーリーテリングが時間を伸ばしやすい部分を補う。
 シナリオも、破滅を決め、破滅の前兆を3つ決めればいいのだが、ここで、終末時計の進み方に前兆の解決度合いが影響する上、休息でがっつり回復する反面、実時間の経過で、終末時計が進むので、色々悩ましい。

 第二に、判定系の軽くて細かい部分だ。

 「ARC:DOOM」の行為判定は、1D6を用いる。
 1D6を振り、
傾向値+スキル値未満を振れば成功となる(合計が4なら、3以下で通常の成功)。能力値に相当する傾向値は+0-+3の範囲である。正直、そんな幅の狭い判定系でいいの?とも思ったが、ここにも隠れた工夫があった。
 未満で成功だが、ぴったりの目だと「何らかのよくない影響があるけれど成功」か「何かいいことがあるものの、失敗」を選べる。これにより、プレイヤーは描写を深めていける。加えて、血流(HPに相当)か、勇気(MPに相当)を3点支払えば、失敗を「ぴったり目」に、「ぴったり目」を普通の成功に変えられるので、1D6で判定する『ざつ』なようで、かなり濃い語りの要素がある。
 これに、キャラクター間の関係を示す絆、戦闘時に仲間を守る防御体制などのルールが加わり、がっつり戦闘も出来る。やりこみ要素もあるが、前述の終末時計の関係もあり、じっくり作戦会議とかやっていたら、終末時計が進んで世界が破滅してしまう。
 ほぉ、と驚くバランスである。

ゲーム学校な日々、カタンとか、シン・ウルトラマンとか

 先週も火曜日から木曜日は、ゲーム学校。

「シン・ウルトラマン」を最速で見ろ!と言っておいたら、さすがに、ゲーム・アニメ・ライター科は全員見てきた。メディアライティングに新作チェックは必要やで。

 「ゲーム研究」は、ボードゲームに進み、「カタンの開拓者」を遊ぶ。割とみんな一喜一憂しながら、遊んでくれる。初見でミスも出やすいが、やはり勝ち筋が見えやすい「よいゲーム」である。

GP版だけではたりず、トライソフト版も出撃


 毎年このあたりから「(ゲームで)人間関係が壊れる」というコメントが出始めるので、「ゲームの中と外を区別する」「ゲームの恨みはそのゲームの中だけにする」「ゲームだからこそ礼儀正しく」を強調。 eスポーツで危険発言即首が頻発しているので、そこにも言及。
 それでも誤解して、なんか暴走する子がいるのはなんだろうねえ。

 あと、人生ゲームを展示。

でじこの人生ゲームと、1860年の人生ゲームの原点

 1860年は、万延元年。咸臨丸が海をわたる年。新選組より前ですよ(汗)

セッション開始時にTRPG歴を聞く話


 TLで、開始前に、TRPG歴を聞くのが有効とか、無駄とかいう議論がありますが、なんでも絶対視しない、主語を大きくせず、あくまで、ツールとして使えばいいんじゃないかな?

 TRPG歴の話ですが、私は以下の質問をします。
1:今回やるゲームの経験度 GM/プレイヤー 主に回数
2:好きなTRPG いわゆる「魂のTRPG」
 好きなクラス(あるいは前衛/後衛、支援)
3:今回やるゲームのジャンルで好きな作品
 ファンタジー? SF?  SFとオカルトは濃さを確認

 セッション開始前に、TRPGの経験や趣味を聞くのは

1)アイスブレイク(参加者の会話を進め、信頼性を築く。好きなクラスや該当ジャンルを聞く)
2)インスト量の判断(これからやるルールやジャンルへの知識を測り、必要な說明の量を卓で共有する)
3)ピンガー(說明や分担への導入、知識共有)

 初心者かどうかを確認するのは結構重要だし、これから遊ぶTRPGの経験を聞くのもまだじゃない。歴の長さだけで判断しているわけでもないよ。

例えば、拙作の「信長の黒い城」を遊ぶ際には、戦国の知識がどれだけあるかは、確認するよね?

個人的にはTRPGで「なんでも出来ます」は信じない。

これが好きと言ってくれた方がGMしやすい。
個人的には、下水ネズミ大好きとか、銃を打たないと死んじゃう症候群とかの方が扱いやすい。

あと、オレの与太に反応してくれる人がいれば、ベストかな。

アイスブレイクというか、卓にいる人と話すきっかけがあればいいんですよ。 ゲームしに来たなら、ゲームの話をするところから始めましょう。 まあ、そんな感じで使えるツールだと思ってください。

その上で、ネタがどこまで通じるか教えてもらえばありがたい。 例えば、クトゥルフ神話はどこまでとかね。

この件、GMテクなので無理に一般化せず、各自が自分流でやるかやらないか。主語を大きくせず、その場の雰囲気でやる。 TRPG歴=年数がきっかけになって、何をよくやるか、聞き出せればいいんだよ。

『ざつ』? まあ、TPO次第なのは『ざつ』かもしれないけれどね。

Cowboy Bebop RPG

 DriveThroughに来たテストプレイ版のCowboyBebop TRPGを読み読み。ナラティブ系らしく、互いに感性の地雷を踏み会わないためのコミュニケーションテクニックとしてLine(暴力など越えてほしくない一線を話し合う)とVeil(描写のぼかし)に言及する。

元ネタは、ふぇるさんのTweetから。

黄金の蜂蜜酒


 蜂蜜酒関係の知り合いが、秩父で開いた蜂蜜酒醸造所(ディアレットフィールド蜂蜜酒醸造所、秩父令和商会)が、ついに、クトゥルフ神話に登場する「黄金の蜂蜜酒」を醸造するらしい。

 秩父令和商会さんは、色々コラボ蜂蜜酒を醸造してきた。
 興味があったら、ぜひ、フォローして上げてほしい。
 お酒好きのロシア美女、エレナさんが、旦那と一緒に酒作りをしており、日本での蜂蜜酒醸造のベテランである会津ミードの佐藤さんが杜氏として参加されているのも注目。

 私も以前、ミード仲間とのコラボで制作したことがある。その時の記事がこちら。

ブラタモリが横浜、京浜工業地帯を紹介


 これは面白い話。
 朱鷺田は、横浜の関係にも興味を持っていて、こんな記事を書いたこともあります。

幕末の横浜に、フランス軍アフリカ猟兵連隊250名、同海兵隊300名、イギリス陸軍第20連隊と同海軍軽装歩兵合計1200名以上が上陸、双方とも、山手地区の台地に駐屯、幕府軍との合同演習も行われていた、という話はなかなかおもしろい。

最近、土曜日は面白い番組が多い。

朝8時からのハナコ書店、「ダイの大冒険」から流れる「題名のない音楽会」、作家を読んで話を聞く「タイプライターズ」。そして、「ブラタモリ」。状況によっては「鎌倉殿の13人」の再放送すら見る。

 そう言えば、長編アニメ映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」が35周年で、4Kリマスターされるとのこと。ああ、何もかも懐かしい。

 色々あった一週間。
 今週は学校が謎の面談期間でお休み。
 月末に向け、金欠モードなので、大人しく家に引きこもるよ!

 『ざつ』な感じで。

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