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東大に行くなアンパンショーに行け

自分ができないことをやってる人に対して畏敬の念を抱いてしまうことがあると思う。

最近家族でアンパンマンミュージアムに行った際にミュージカル?的なものを観た。
「こんにちはー」と元気な声で問いかけるお姉さん。
僕はというと周りをチラチラと気にしながらボソッと「こんにちは」という感じである。
こういう時に全力で楽しめない自分がかなり嫌で、じゃあやれば?と言われるとそういうわけでもないというメンヘラをかますのでかなり面倒くさい。
陰キャ、陽キャという言葉があるがその狭間で人知れず涙を流してる人は多いのではないだろうか。

そんな元気なお姉さんの声を聞くと「あぁ僕には人前であんなに声を張り上げた経験ないしできないなぁ」とぼんやりと考えてしまいショーどころではないのである。
それに加えてキレッキレのダンスを踊り出すのである。
これは才能だな、すごいなと。
ふとそう思ってると次はアンパンマンが出てきて子供たちの歓声を掻っ攫う。子供の歓声ほど可愛いものはない。どんなマッサージよりも疲れが吹っ飛んでいくと感じた。
マッサージといえば以前寝れるで有名なヘッドマッサージにいって予約時間いっぱい、いっぱい話しかけられたことがあり一睡もできなかった経験がある。
店員さんも必ず寝させるという強大な力を持ってしまったがために、その魔力がどんな状況まで通用するのか試しているのかなぁと考えることにして全ての質問に回答した。
そんなマッサージの話よりもアンパンマンショーの話でアンパンマンは本当にすごかった。何がすごいってその主人公感、いや主人公なのは重々承知なのだが長年主人公をやり続けてきたからこそ出るオーラ、他のキャラよりもある安定感全ての五角形のグラフをマックスまで埋めていた。後三つのグラフの値はみなさんが好きなものを入れて欲しい。
そんなアンパンマンを横目に視線を映してしまう存在そう、お姉さんである。
アンパンマンのオーラとお姉さんのオーラが舞台上でぶつかり合っているのがこの目に確かに見えた、見えたのである。
このオーラは子供達に見えているのかと思いながら終始そのバトルに夢中になった。
僕の感覚的にギリギリアンパンマンの勝ちだったと思う。
死戦を繰り広げた2人に僕は感動し拍手を送った。
ふと横を見ると嫁の目に涙が溢れていた。

「何が良かったの?」

「お姉さん」

「だよな」

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