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先達の「カワイイ」を拝む

8月12日。世田谷美術館で「こぐまちゃんとしろくまちゃん-わかやまけんの世界」。

こぐまちゃんシリーズの可愛さはもちろん、それを含めた全体の仕事の多様さと真摯さに感嘆のため息が…。
絵は、温かな筆致ながら、描き込みを削ぎ落としたシンプルなもので、時代や国を問わない。
その一方で、日本の子どもたちにわかりやすいように、と敢えて家具や家電、ライフスタイルを日本式のもので描いているのも興味深かった。
出版される時代に合わせて絵や言葉をマイナーチェンジしてたというのも、読み手第一という感じで素晴らしい。
素朴でながら静かに筋の通った仕事ぶり。まさかあのかわいいこぐまちゃんの作家がこんなかっこいい人だったとは…。
キラキラした嬉しい気持ちで会場を出る。

砧公園を抜けて駅へ向かう道は、夏の緑でいっぱい。台風前の湿度も相まってなんか旅行に来たみたいだった。

後、秋葉原に移動。「太田じろうの世界」展。
丸く愛らしいキャラは、しっかりとした書き込みと省略する部分の足し算/引き算のバランスが絶妙。規模の小さい展示ながら密度が高く、さながら画力の大博覧会といった充実度。強力な画力に裏打ちされた「カワイイ」は最強なのだ…。

こりすのぽっこちゃんのようなキャラ以外にリアルタッチの作品や漫画作品もあり,いやもう、画力が凄すぎて胸が痛かった…頑張ります…。

最近、自分の目指す先を見失いつつあったので、遠くに灯りを見た気分でテンションが上がる。
趣は違えど両者共に昭和の作家で、また、今が8月という事もあり、夫と戦争絵本の話が出来たのもとても良かった。
良い作品っていうのは、後々の世界にもこうして影響を与えていくのだな…。
刺激を血肉とし、私も頑張ろう…。


今日の絵

こどもの宝物

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