青の調整
寒さも随分やわらいで、外に出やすくなった。ポケットの中に手を突っ込んで歩くことから、カメラを手に持って歩くことへとシフトしつつある。手をカメラに添えたまま歩ける季節になってきているのがなんとも嬉しい。
写真の色彩の構成要素は、青・赤・黄であり、それらを原色と呼ぶ。全てのピクセルはそれらの調合によって作られている。デジタルにおいては一つの原色に対し256色のグラデーションがあり、その組み合わせから一枚の写真ができあがる。
原色はカメラのセンサー開発者が注力する部分でもあり、調整することでその人の写真のトーンが出やすいものだ。色の特徴だけで、これが自分の写真だと主張するのは傲慢な気がするが、そんな勘違いフォトグラファーは結構多いと思う。いや、今は少なくなったのかな。一時期ネガトーンが流行した時に、増殖した記憶がある。
冬の青い空は気持ちいい。
青をどのように調整するかは、結局撮影者の好みによる。だからとても個人的な話だとも思うのだ。仕事の場合は、指示に沿った色を作っていくことになるが、プライベートな作品では自分好みに仕上げるのがよい。青に対する気持ちは、その写真内容や、気分によっても毎回変わる。だけど、なんとなく癖のようなものはある。
僕がよくやる青の調整はこんな感じ。
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