21/1260夜中の入浴中居眠りをしてしまい、目が覚めたら起きていたこと
注)良い子は決して真似をしないでください。入浴中の居眠りは大変危険です。
もう師走。もう年末。一体世界はどうなっているのでしょうか?この時間の進み具合の早さったら!
クライアントさんと話していると、やはりものごとがうまく行っている人は、シンクロニシティやセレンディピティに気づいて、メッセージをきちんと受け取ってらっしゃるなと思う。こういった話が当たり前のこととして、誰でも堂々とシェアしあえる世の中にならないかな、自己啓発やスピ業界だけでなく、学校とか医療機関とか、この世界の日の当たる公の場所で。まあアメリカでは事象としてどんどん研究が進められるので、意外と近いうちに実現するのかもしれないけれど。
ときに社会の中で、自分の意に沿わないことでも、いったん事実を認めたら、大真面目に研究し社会に組み込み発展がめちゃ早いアメリカと、なぜか各方面勢力の多大な抵抗にあっていつまでも変われない日本。そんな日本社会に、アメリカの大地から少しでも良い変化が起きるように、チェンジメーカーのみなさまを舞台裏で支える活動=トラウマセラピー&コーチング をしているわけですが。
その日も、日本時間に合わせて夜中近くまでセッションをして、妙に冴えた気分を鎮めるために湯船に浸かったのでした。ほっとしたのも束の間、緩んだ心地よさにウトウトしてしまい、、、
ふと気づいたら 午前2時。
あおむけになった顔の先で、何かが動いている。
(アメリカの浅い浴槽のせいで)
お湯から顔を出している
お腹の上すれすれに
一匹の
蜘蛛……
・・・!!
色素の薄い、線の細い小型のそれだったので、飛び上がるほどの恐怖は感じなかった、というか寝覚めでぼんやりしていていたので、そのまま眺めるしかなかったのだけれど、
もしかしたら、上からツツーと降ってきて、いざ着地する寸前だったのに、私に気づかれてしまったので急遽変更して出発することにしたところだったのか、すでに着地して、ヒトの上でひと時を過ごしたのでこれから上に帰ります、というところだったのか分からないけれど、
いずれにしても
スーーーーーッ……と音もなく重力も感じさせず上に上に、昇っていった。天からまっすぐに伸びている糸は、私に近いところだけなぜか若干赤黒く、上に行くにつれて透明。そして蜘蛛自身も、中心だけが赤い。出血を連想させる。
蜘蛛が天井に近づくにつれ姿がはっきり見えなくなったとき、立ち上がって糸が残っていないか確かめてみた。この光景が現実のものなのかを確認するために。でも天井近くを手であおいでしばらく探るも、どこにも触れない。
え?蜘蛛は??
いない。天井もその周辺にも、どこにも。
……やはり夢幻だったのか。
だとしたら、久しぶりにめっちゃ現実感のあるやつだな。
解せないような納得したような、すごく不思議な感覚を抱えたまま、ベッドに入った。
翌朝。
(あら? 痛くない。)
二週間ほど続いていた、婦人科系かもと疑っていた症状が消えていた。
さてはあの蜘蛛が、外に運び出してくれたのかしら。
その日の夕方、バタバタと夕食を準備していると、遠くから息子の叫び声が。
「くも〜〜〜〜〜!!!怖」と。
ああ。
バスルームに行って探すと、シャワーカーテンの裏に、色素の薄い線の細いのが隠れていた。多分昨夜のだ。
ごめん。瞬殺。
で、思ったこと。
ヒト(わたし)って、つくづく自分本意にできている。
小さな生き物を大切な存在として愛でる「わたし」と
その場で殺してケロッとしている「わたし」
敏感さと鈍感さ。
相対するものではなくて、両方が搭載されているのだ、必要だから。この世界で正気を保って生きていくために。
実は蜘蛛は、私の中のシステムにとって、大蛇と同じくらい馴染みのある存在だ。10代の悪夢を見続けた頃からずっと、心の中の廃墟に住んでいた。
だからあの夜は、まるで心の中の古い住人が、現実に現れてくれたかと目を疑った。ちょうどわたし自身、昼間は世代を超えたトラウマを癒している期間中ということもあり、中の蜘蛛が、もう必要のない私の女性的な傷を抱えて外に持ち出してくれ、天に還っていったような感覚だったのだ。
あれから数日経つけれど、相変わらず症状は消えたままで、いまだに現実と見えない世界を隔つ薄壁一枚のところで目を凝らし続けているような、そんな「わたし」もまだそこにいて、それはなぜか、シャーロックホームズのような様相をしている。
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