”当事者意識”でビールを飲む話
いやね、自分にだってその昔は...
アイツには当事者意識がなさすぎる!!けしからん!!だからビール飲む!!!
みたいなことを言っていた頃がありました。正直に申し上げて上記のリンクの言いたいことが私はよくわからなかったです。
↑はまさに自社のエンジニアリングチーム改革のためにあれこれやろうとしていたころのことでしたけど、「人に変わってもらう」というコンセプトがそもそも間違えてしまっておりましたという学びを得ました。つまり当事者じゃない人に対して、
当事者意識を持ってくれ!!!じゃないとビール飲むしかないじゃないか!!(自分が)
というのはあんまりマネージメント的にな意味はなくて、むしろマネージャーである自分が当事者意識を持ってメンバーを適切にコントロールできていれば十分なんだなって気はします。もちろん、その中で当事者意識の高いメンバーがいれば、そういったやや責任レベルの高いタスクを任せたりするための指標にはなると思いますので、監視する指標の一つではあります。
また、当事者意識というものがそれまでのキャリアや経験から得られるスキルなどが深く関わる場合があるかもしれません。いわゆる「そんなこともわからんのかね問題」です。ただのパワハラですけど、正直に告白しますと、自分も言ってしまった経験があります。今では深く反省するしかないと思っています。
それと、往々にして目撃することの多いケースとして「当事者意識を持て!!」と言っている本人は必死なのかもしれないけど、実は何もしていない(できていない)というケースです。ここでも正直に白状してしまいますと、自分もそんなときがあったような気がしています。(バラフライ効果で結果が出ることはありますが…)
じゃ、何が一番効果的なのか?という自分なりの答えなんですけど、自分が当事者意識をもってやるしかないんですよ。すごいシンプルなんですけど、なんでこれやったの?って聞かれたらいつでも説明できさえすればいいと思うんですよ。そのためには常にチーム内・外にアンテナを張って、どんな課題があるのか、何がボトルネックでオーバーヘッドが起こっているのか?を見て、また不確実的・流動的な状況をフォローしつつ動いて状況改善を行い結果として見せていくのが一番シンプルで楽なんじゃないかと、イレブンナインではそういうことを体得する良い機会をもらいました。
そしてもしあなたがお子様をお持ちな方なら、お子様と遊んだり勉強・宿題を手伝ったりするときにも同じメソッドが使えるのでぜひやってみてください。小学校高学年くらいから結構タクティクス的なことを理解できるようになってきますので、色々とヒントをチラ見せしながら遊び方を誘導したりすると物凄く楽しいですよ(脱線)
それはSESといったクライアントワークでも使えることでしたので、業務委託でありながらもかなり経営陣含めた深い部分に絡む深いコミットを期待されるようなケース(信頼関係)にまで発展していました。しかし、所詮クライアントワークですので、楽しいのは楽しいのですが「明らかに当事者ではない」んですよね。でも、そのつもりでコミットするとそういった大きなフィードバックを貰えることだってあるんだよ。(本当はもっとお金ほしかったけどw)それが例え社外の業務委託契約の作業員だったとしても、ということなんじゃないかと思います。それが最近の技術コンサルタントや外部技術顧問とかにもつながっていたりするとも思います。
今、自分が何をするべきなのか?それを知るためにアンテナを貼る、またはそれを教えてもらえるような人間関係構築(信頼貯金)をしておく。自分は何を知らなければならなくて、それを知るために何を勉強をする必要があるのか?
って自分はいつも考えています。戦略的、経理的(キャッシュフロー的)、技術的、広報的、色んな角度から今自分がすべきことを見る。一般的にこういったことが蔑ろにされがちな理由は言語化が追いつかず、説明不足やコミュニケーション不足が起こったりするからじゃないかと思っています。
パワポばっかり書く高収入の人たちを下卑する人たち(自分もパワポ嫌いですけどw)をたまに見ますけど、彼らの中にも確実にすごい人はいます。それは明確にプロジェクトを推進するための動機を与えるような資料を誰にでもわかりやすく言語化できるような人たちです。こういった方々から学べることは沢山あると思います。自分も度々勉強させてもらう意味で食事をご一緒したり情報交換したりしています。(最近はしてませんが・・・)
で、当事者意識を持てとか意味わかんないとかいいつつ、結局、当事者意識は「持ったもん勝ち」みたいなところもあるとも思っています。持ってる人の方が何をするべきかわかっているのでコミットしやすいですし、目に見える結果を出しやすいからだと思います。ところが、
俺は当事者意識持ってるんだから君も持ちなよ!一緒にビール飲もうぜ!HAHAHAHA
ってやってしまうと、どういうことが起こるのか?というととりあえず「ビールを飲みたい人」だけが集まります。あれ?ってなります。ですので、
決して当事者意識というものは、当事者じゃない人に持ってもらうものではない
のだと思います。
そんじゃまた
Freelance Cloud Architect/Consultant @ 時藤屋 https://tokifu.jp/